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1月8日(月) 『非核の政府を求める会ニュース』に掲載されたメッセージ [コメント]

〔以下のメッセ―ジは『非核の政府を求める会ニュース』第385号、2023年12月15日号・2024年1月15日合併号に掲載されたものです。〕

 〝核兵器禁止条約に参加する政府〟を実現し、核なき世界へ飛躍の年に

 ロシアによるウクライナ侵略でもイスラエルによるガザ侵攻でも、核兵器の使用がほのめかされました。このような時だからこそ、核なき世界をめざす運動はますます重要になっています。唯一の被爆国である日本で非核の政府を実現することは人類の死活にかかわる緊急の課題であり、そのために力を尽くすことは日本国民の責務です。

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1月7日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』1月7日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:国民をバカにしているのか “党刷新”を麻生、菅に頼る岸田首相の茶番劇

 岸田が4日の会見で、「本来は若手育成や政策論議の場だった派閥が、カネやポストを求める場になったという国民の疑念がある。深刻に受け止める」と語ったが、まさに派閥を「カネやポストを求める場」にしてきたひとりが麻生なのではないのか。

〈自民幹部は「麻生さんに相談して、これまで良いことがあったのだろうか」とクビをひねる〉と昨年12月の朝日新聞が書いていた。それでも麻生頼みとは岸田もあまりにおめでたい。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「麻生さんこそが派閥の親分ですよ。党刷新と言っても、泥棒が泥棒を捕まえるための縄を綯っているようなものです。刷新本部に若手を入れるという話もありますが、子分が強い縄を綯うわけがない。30年前の政治改革で掲げた党幹部や閣僚の派閥離脱は形骸化し、政治資金集めは法の抜け穴だらけで、今回、大きな問題になった。岸田首相が今やろうとしているのは、党の衆知を集めたさらなる抜け穴づくり。どうしたら国民を欺くことができるか、ということです。自民党が自己刷新の能力を失っていることがはっきりしました」

 菅にしても、無派閥とはいえ、安倍元首相のブン投げ辞任後に首相になれたのは、総主流派体制を敷いた5派閥に担がれた結果だった。麻生との上下関係はクッキリだし、派閥離脱を表明した自見万博担当相に「恩知らず」とカンカンだった二階元幹事長を袖にして「派閥政治刷新」なんてできるわけないのである。

 結局、自民党にとって政治資金パーティーは裏金もつくれる“カネのなる木”であり、派閥は「ポストとカネと選挙」のための“互助会”。「数は力」と「寄らば大樹」の自民党議員らが、そうした便利なシステムを簡単に手放すはずはないのだ。

 それにしても、同じ茶番劇でももう少しやり方があるだろう。「麻生・菅・木原」では本気の改革じゃないことが国民に丸分かりなのに、センスがないのか、無能なのか。

 「岸田さんが具体的な党改革を打ち出せないのは、そんなことをしたら党内から総スカンを食らうことが分かっているからでしょう。正しいことがまかり通らないような腐った政党には、一刻も早くお引き取り願いたい」(五十嵐仁氏=前出)

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1月5日(金) 『しんぶん赤旗』に掲載された談話 [コメント]

〔以下の談話は『しんぶん赤旗』1月4日付に掲載されたものです。〕

 自民党の体質ただすとき 

 次期総選挙は、政権政党としての自民党の資格を根本から問う選挙になると思います。
 自民党は長い間、政権を維持してきましたが、三十数年前のリクルート事件のときよりずっと悪くなっています。派閥間で政権をたらい回しして、国民を欺くことで政権に居座り続けてきた下で中身が腐り、腐敗が進みました。慢性化した病気の「宿痾(しゅくあ)」とも言える体質が、最大派閥の清和政策研究会(安倍派)をむしばんだだけでなく他の派閥にも感染し、自民党を侵したのです。

 「反憲法」の末路

 宿痾の一つが右傾化です。安保3文書や敵基地攻撃能力の保有、憲法を踏みにじって理念をないがしろにする「反憲法政治」の末路が今の自民党の姿です。
 また、金権化も宿痾の一つです。自民党は政策で支持を集められないから、金で集めるしかありません。その金を工面するために政党助成金を使い、企業・団体献金の抜け穴を作り、政治資金パーティーで裏金を作って有権者にばらまくのです。「政治とカネ」の問題で糾弾されるやり方は自民党の政治文化で、支持集めのために常用してきました。
 次の総選挙の争点は、「政治とカネ」問題の再発防止です。金権腐敗を是正し、二度とこのような問題が起きないようにしなければなりません。企業・団体献金の廃止を前面に打ち出す必要があります。
 自民党はこれまで、アメリカと大企業に日本を売り渡してきました。アメリカの顔色をうかがい、憲法9条を踏みにじって戦争の手伝いをし、アメリカの武器を買い、東アジアでの緊張を高め、安全を損なってきました。オスプレイ墜落事故では、抗議すらできず飛行停止も求めていません。
 国内では大企業からお金をもらい、法人税の減税などで便宜を図り、大企業に有利となる政策を進めてきました。労働法制の規制緩和によって非正規雇用者を増やし、賃上げせずに内部留保を貯め込みました。
 コストカット型経済や「異次元の金融緩和」で国民は生活苦に追い込まれ、「失われた30年」で日本は国力を低下させ、衰退途上国になりました。このような対米従属と大企業優先の政治を根本から変えることが、次の総選挙では真正面から問われるべきです。

 「受け皿」野党で

 派閥間での政権のたらい回しを許さず、自民党を政権の座から放逐するためには野党側での「受け皿」を作らなければなりません。政権交代を実現できる核を作るということです。
 この「受け皿」作りで言いたいことは、日本共産党を排除することは決定的な誤りだということです。今回の裏金問題の発端は「しんぶん赤旗」日曜版でのスクープでした。統一協会の問題にしても敵視され戦ってきたのは共産党です。政党助成金を受け取らず「政治とカネ」で最もクリーンで模範を示してきました。真正面から自民党政治を問い、政治を立て直す最適な資格を持っているのは共産党でしょう。
 共闘から背を向けることは自民党を助けることです。市民と野党が一つにまとまり、共闘の力で裏金問題を追及し、自公政権に代わる希望の政治を実現してもらいたいものです。

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12月29日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月29日付に掲載されたものです。〕

*記事:野党結集「政治改革政権」の現実味…立民・泉健太代表の覚悟とリーダーシップが問われる

■金権自民党には無理

 閉会後の20日にも立憲、維新、共産、国民民主、れいわ新選組、有志の会の5党1会派の国対委員長らが会談し、「政治とカネ」に関する閉会中審査を政府、与党に要求することで一致した。少しずつだが、下地はできてきている。

 「岸田首相は政治改革を議論する新組織を年明けに自民党内に立ち上げると表明しましたが、腐りきった自民党に任せていたら、クリーンな政治の実現なんてできるはずがありません。時限内閣でもいいから、政治改革のための連立政権を組んで金権政治を根絶するのが野党の責務でしょう。共産党と組むのが嫌なら閣外協力という手もあるし、そもそも今回の裏金問題を暴いたのは共産党なのだから、排除する道理もないはずです。自民党以外のすべての勢力を糾合して政権交代の受け皿をつくれるかどうか。野党第1党の泉代表には、その覚悟とリーダーシップが問われています」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 年明けの通常国会が「政治とカネ国会」になるのは確実だ。このタイミングなら、「政治改革政権」構想が国民の支持を得られる可能性は高い。

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12月28日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月26日付に掲載されたものです。〕

*記事:殺傷武器の輸出解禁“密室スピード決定”の裏 2度にわたりバイデン要求→岸田首相ポチぶり発揮

 米当局者が「(日本の)協議が進行中のため匿名を条件に語った」として、「武器輸出ルールの変更は、バイデン政権の重要な要求を満たすもの」「バイデン大統領は、8月のキャンプデービッドでの歴史的な日米韓首脳会談で、そして先月のサンフランシスコでの経済サミット(APEC)でも、再びこの問題を岸田首相に提起した」と明かしたという。

 つまり、バイデンに2度にわたってせっつかれた岸田首相が、忠犬ぶりを発揮したということだ。
 
 「防衛政策には日本の自主性が問われるのに、日本を守るためではなく、バイデンを助けるために力を尽くす。それこそ国を売るようなものです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 岸田首相は「インド太平洋地域の平和と安定を実現する」と殺傷武器の輸出解禁の意義を強調したが、むしろ逆で、日本の武器が間接的に紛争地で使われる道を開くものであり、平和国家の変質を決定づけるものだ。

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12月27日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月27日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:年の瀬に空前の混乱 「政治に遅滞が許されない」ならすぐ辞めるべきだ

 そもそも、この「政治改革大綱」では、<総裁、副総裁、幹事長、総務会長、政務調査会長、参議院議員会長、閣僚は、在任中派閥を離脱する>とうたわれているのだが、率先して派閥会長にとどまっていたのが岸田だ。副総裁、幹事長も派閥会長のままで、三頭政治とか言って麻生派、茂木派、岸田派のトップが毎週ひざを突き合わせて政権運営方針を決めてきた。派閥政治を完全復活させたのが岸田政権なのである。

■30年前より劣化している自民党

 「派閥の論理で権力の頂点に上りつめた岸田首相には派閥を解消する意思などさらさらないし、自分たちに都合のいい政治資金規正法も維持したいでしょうから、法改正に踏み込めるかも分からない。リクルート事件の際には自民党の若手議員が政治改革を訴えて執行部を突き上げ、その後も自民党を飛び出して新党を結成する動きがあったものですが、そんなエネルギーもない今の自民党は30年前より劣化している。『新たなステージ』どころの話ではなく、完全に機能不全に陥っています。いったん下野して解党的出直しをはかる以外に党再生の道はありません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 安全性に関する試験の大規模不正が発覚したダイハツなど、企業の不正が横行しているのも、自民党の金権政治と無縁ではない。

 自民党に巨額の献金をしたり、パー券を大量購入した業界は、補助金や税制で優遇される。そういう癒着関係が企業側にも驕りや甘え、増長を生む。大企業が公共事業や税金中抜き、円安誘導で安易に稼ぐことに頼るようになり、技術革新も生まれず世界市場から取り残されてしまった。


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12月23日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月23日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:やはり自民党は解党しかない 「政治にはカネがかかる」と辟易するような言い訳ばかり

 議員歳費も年間2100万円である。イギリスの調査機関の調査(2019年)によると、日本の国会議員の報酬は、世界第3位だそうだ。各種手当を含めると世界1位の水準である。

 なのに「政治にはカネがかかる」などと嘯き、裏金をつくっていたのだから、ふざけるにも程があるという話だ。そもそも、まっとうな政治活動だけなら、裏金などいらないのではないか。

 「『政治にはカネがかかる』などと、もっともらしい釈明をしていますが、恐らく、裏金の大半は選挙の時、表に出せないカネとして使ったのでしょう。選挙に使える費用は上限が決まっています。運動員にカネを渡すことも禁じられている。でも、自民党議員には無償のボランティアで選挙を手伝ってくれる支援者が少なく、カネを払っていたのではないか。買収資金に充てていた疑いさえあります。公選法違反で逮捕された河井克行元法相は、地元の市長や県議などに現金を渡していましたからね」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 安倍派の裏金づくりでは、改選を迎える参院議員は、参院選のある年は、ノルマ超過分だけでなくパー券の売り上げを、全額、裏金にしてもいいシステムだった。ため込んだ裏金は、選挙資金として使った疑いが濃厚である。


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12月17日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月17日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:ちゃんちゃらおかしい「火の玉宣言」安倍派も他派閥も同じ穴のムジナ

 実際、これまでパー券収入の裏金化だけでなく、あらゆる「政治とカネ」の問題を起こしてきたのが自民党という組織だ。

 河井克行元法相は19年参院選広島選挙区を巡る買収事件で実刑判決を受け、吉川貴盛元農相は大臣在任中に鶏卵業者から500万円を受け取り、収賄罪に問われた。甘利元経済再生相は、大臣室で50万円を受領した“口利きワイロ”疑惑がくすぶったままだ。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

 「政治とカネの問題は、自民党の宿痾みたいなものです。何度、痛い目に遭っても時間がたつと同じ問題を起こしている。リクルート事件をきっかけに、『政治改革大綱』を党議決定して政治資金の透明性確保を掲げ、政治改革の名の下に企業・団体献金を禁止したが、制度に“抜け穴”をつくり、結局は元のもくあみ。企業・団体献金もなくならなかった。いったい、企業・団体献金は禁止するからと、政党交付金制度を導入したのは何だったのか。政治資金パーティーを利用して裏金までつくっていた。自民党はヒドすぎます」

■この期に及んでポーズだけのデタラメ

 岸田は13日の会見で「国民の信頼回復のために火の玉となって自民党の先頭に立ち、取り組んでまいります」なんて言っていたが、ちゃんちゃらおかしな話だ。

 表情だけは深刻そうだったが、ヤル気がないのはミエミエだった。実態解明の調査期限について聞かれても「まずは当事者が自らを調査し、(検察)当局に丁寧に説明し事実を確認する」と他人事。政治資金規正法改正の必要性についても「議論になることはあり得る」と言っただけだった。

 あまりの消極姿勢に業を煮やしたのか、連立を組む公明党の北側一雄副代表にまで「検察の捜査を待つのではなく、自民党として事実関係の解明に取り組んでもらいたい」と注文をつけられるありさまだ。

 口先だけの岸田政権に実態解明など、とても無理だ。

 「岸田首相の発言は『火の玉』を含め、抽象的なものばかりで中身がありません。とりあえず勇ましげな姿勢を示しておけば、そのうち国民は忘れ、延命できると思っているのでしょう。ハッキリ言って、国民はなめられています。もっと怒るべきです。裏金が当たり前の腐敗政治を断ち切るには、政権交代しかないでしょう」(五十嵐仁氏=前出)

 国民生活無視の“裏金蓄財政権”には、即刻退場してもらうしかあるまい。


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12月14日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月14日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:予算も組めずに国民道連れ 今の岸田首相にマトモな組閣などできっこない

 4月の江東区長選をめぐる柿沢未途前法務副大臣の公選法違反事件の方も、国会閉会後に動きがありそうだ。

 そんな中、12日に立憲民主党が松野官房長官の不信任決議案を提出。衆院本会議で採決され、立憲、日本維新の会、共産党に加えて珍しく国民民主党までが賛成したが、与党の反対多数で否決された。その時、松野が一瞬ニヤリと不敵な笑みを見せたのが印象的だ。第2次安倍政権で文科相だった時も加計学園問題で不信任決議案を突きつけられているから、2度目は余裕ということか。

 「これまでも自民党は圧倒的な数の力で不信任決議案を封じ込めてきた。しかし、政権のスポークスマンである官房長官に裏金疑惑が持ち上がり、一切の説明を拒んでいるようでは『政治に対する信頼は失墜し、国益を大きく損ない続ける』という不信任案の趣旨弁明は正論です。これを否決した自民党は、裏金も説明拒否も容認する政党ということになる。しかも、官房長官を信任した数日後には更迭することを決めているのだから、支離滅裂です」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 昨年末の閣僚折衝では、総務相は地方交付税を前年度より3000億円多く18兆4000億円にすることで合意。経産相との折衝でも、企業の脱炭素化への投資を促すために「GX経済移行債」を4887億円発行することが決まった。そうした閣僚折衝が機能しなければ、財務省の言いなり予算が閣議決定されることになるし、仮に折衝が越年すれば国民生活への影響は計り知れない。

 「自民党の裏金疑惑は規模の広がりから『令和のリクルート事件』と言われていますが、年末に人事をしなければならない状況に追い込まれた点でも1988年のリクルート事件を彷彿とさせる。当時の宮沢喜一蔵相が辞任し、竹下登首相は12月に内閣改造に踏み切りましたが、直後にリクルート社から新閣僚への献金が発覚し、竹下首相は翌春の予算成立と引き換えに退陣を表明することになった。後継首相に推されて固辞した伊東正義総務会長の『本の表紙を変えても中身を変えなければ駄目だ』という言葉は金言で、35年経っても同じことを繰り返していることに問題の根深さを感じます。金権政治は自民党の宿痾であり、悪化して死に至る病になっていると言っても過言ではありません」(五十嵐仁氏=前出)

 仮に岸田が退陣したとしても、疑惑派閥から登用できなければ、次の内閣は組閣もできない。どのみち自民党は行き詰まりだ。

 この先、日本の政治は、国民生活はどうなってしまうのか。リクルート事件をはるかに超える混乱が待っているのは間違いない。

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12月12日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月12日付に掲載されたものです。〕

*記事:検察は安倍派に恨み骨髄!「パー券裏金」の実態“丸裸”で派閥は壊滅へまっしぐら

 ここまで検察が安倍派の捜査に本腰を入れる背景には、安倍政権時の「遺恨」があるとされる。

 2020年に安倍政権は「官邸の守護神」と呼ばれた黒川弘務東京高検検事長をトップの検事総長に昇格させる布石として、勝手な法解釈変更で黒川氏の定年延長を閣議決定。それを正当化しようと、後付けで検察庁法の改正まで強行しようとした。

 結局、黒川氏は賭けマージャン問題で引責辞任したとはいえ、検察側は人事という「聖域」に手を突っ込まれたことに今も安倍派には恨み骨髄。裏金疑惑で壊滅状態に追い込み、安倍派憎しの検察は「本懐」を遂げたと言えるだろう。

 「松野氏らの後任から安倍派議員が外れるのは確実。要職を求めない『謹慎期間』が長引くほど、99人を擁する最大派閥は崩壊に向かう。ポストを得られないならと泥舟から逃げるように離脱者が相次ぎ、キックバックの恩恵を得てこなかった議員ほど、その思いは強いはず。何せ『安倍派』というだけで疑惑の目を向けられ、選挙には不利です。自壊による沈没は当然で、自民党ごと海の藻くずと消えた方が、この国のためになります」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 おごれる安倍派は久しからず──。年の瀬の永田町には諸行無常の鐘が響き渡っている。

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