五十嵐仁の転成仁語
5月17日(金) 憲法9条と96条を..

 橋下大阪市長の従軍慰安婦肯定発言と沖縄駐留米軍への「アドバイス」が大きな問題になっています。このような「妄言」は橋下市長の女性蔑視と人権無視の本質を示すもので、とうてい許されるものではありません。

 橋下さんのこの発言は、全世界に日本の男性はあたかも「セックス・アニマル」であるかのような誤解を与えるものです。また、日本の弁護士があたかも人権感覚を全く失っているかのような印象を振りまきました。
 日本の男性としても、この発言は許すことはできません。橋下さんが属している法曹界としても、無視するわけにはいかないでしょう。
 橋下さんには、これら一連の発言に対する謝罪と撤回、市長や日本維新の会の共同代表などの公職からの辞任を求めたいと思います。それにしても、石原前東京都知事による橋下発言の擁護、猪瀬東京都知事によるイスラム社会に対する侮辱、安倍首相や高市自民党政調会長による侵略戦争肯定など、なぜこれほどまでに、日本を国際的に孤立させるような「妄言」が繰り返されるのでしょうか。それほどに、政治家の質が低下し、過去の歴史に対する反省が失われてしまったということなのでしょう。

 安倍首相は、侵略戦争への反省を表明した村山談話を訂正しようと狙っていましたが、アメリカなどからの懸念もあり、これを全面的に受け継ぐ方向へと軌道修正しました。これを見た橋下さんは、「今がチャンス」とばかりに安倍さんが明け渡した極右の空間に飛び込んだのでしょう。
 それが従軍慰安婦肯定発言でした。それによって、参院選に向けて自民党との違いを際立たせ、安倍さんに失望した極右ナショナリストの支持をかき集めようとしたのではないでしょうか。
 ところが、飛び込んだ場所は底なし沼だったようです。発言の正当性を示そうとしてあがけばあがくほど、ますます泥にまみれて沈んでしまうというのが現在の姿です。

 この橋下発言によって、改憲をめぐる状況にも大きな転換点が訪れたように見えます。日本維新の会の「賞味期限」は切れ、腐り始めたからです。
 維新の会は都議選で惨敗し、参院選でも敗北するにちがいありません。自民党と合わせて参院の3分の2を突破する可能性は小
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(憲法)13-05-17 06:42


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