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6月28日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』6月28日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「「国民の敵」政権の自業自得 目を覆う岸田政権と公明党の凋落と黄昏」

■支持率急落は自業自得

 もっとも、支持率急落の要因はマイナンバーカード問題だけではないだろう。それは、不支持の理由として「首相が信頼できない」「指導力がない」などの回答が増えていることからも推察できる。

 「国民の不安を無視してマイナンバーカードと保険証の一体化をゴリ押しするような強権体質が不信感を招いている。マイナカードの混乱をきっかけに、詐欺的な手口で国民管理を進めようとするこの政権の危うさに有権者が気づき始めたのでしょう。21日に閉会した通常国会の内容もひどかった。国民にしっかり説明する姿勢もないまま、何でも数の力で進めてしまうおごりが見えました。米国に言われれば防衛費倍増も即決するのに、物価高などで疲弊する国民生活を守ることにはまるで無関心だということも分かってきた。さらには秘書官に抜擢した長男の不祥事や、その対応は親バカ丸出しで国民は呆れてしまった。挙げ句に権力に酔いしれて解散権を振りかざす姿を目の当たりにして、最初はいい人そうに見えた首相の地金が見えたということです。すべて身から出たサビで、支持率下落は自業自得です」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 岸田政権になって、自公関係は急速にギクシャクし始めた。パイプ役がいない上、麻生副総裁はじめ政権幹部に公明嫌いが少なくない。東京の選挙区調整でモメた挙げ句、ついに東京での選挙協力解消に至った。

 「もともと政策的に水と油の自公両党は、政権維持のために選挙協力関係を続けてきた。自民側から見れば、公明のせいでタカ派政策に待ったをかけられるという不満があるし、公明側も自民に引っ張られ軍拡路線や原発推進を認めてきたことで支持母体の創価学会は不信が高まっていました。岸田政権は、安倍元首相でもやらなかった敵基地攻撃能力の保有や防衛費倍増、原発推進に舵を切り、増税や社会保障の削減も進めようとしています。これはさすがに、平和と福祉の党を標榜する公明党が受け入れられる限界を超えてしまうため連立の綻びが急激に表面化したのでしょう。このまま連立を続けても、政策的な矛盾は隠しようがなく、選挙目当ての野合という批判は免れない。打算の自公連立に国民が反感を抱き始めたことも支持率を下げる一因になっている。黄昏の岸田政権にボディーブローのように効いてくるでしょう」(五十嵐仁氏=前出)



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