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4月10日(水) 自民党の裏金疑惑と岸田政権の行き詰まり [論攷]

〔以下の論攷は『八王子学術・文化日本共産党後援会ニュース』No.27、2024年4月5日付に掲載されたものです。〕

 「赤旗」の追及に「白旗」を上げた自民党、というところでしょうか。自民党の政治資金パーティ―をめぐる裏金疑惑です。政治倫理審査会(政倫審)に岸田首相や安倍派の事務総長経験者などの幹部9人が出席して釈明しましたが、誰がいつどのようにして始め、何に使ったのかなど肝心なことは何一つ解明されませんでした。
 裏金についての疑惑が晴れたというより、一層深まったというしかありません。ハッキリしたことは、政倫審ではハッキリしないということです。嘘をついたら罰せられる証人喚問が必要です。
 岸田首相は「火の玉」になって取り組むと言っていましたが、「火だるま」になってしまいました。「解党的出直し」とも言っています。でも「解党」だけで結構、「出直す」必要なし、というのが国民の「回答」でしょう。
 安倍派の事務総長経験者などの処分が検討されていますが、誰が何をやりどのような責任があるのかが不明なまま幕引きを図ろうとしているように見えます。そもそも、各自の「罪」がはっきりないのに、どのような「罰」を与えようというのでしょうか。
 今回の裏金疑惑は、個々の政治家と個別企業との間ではなく、自民党という政党全体と企業総体の献金という組織的犯罪です。その根は深く、再発を防止するためには献金自体を禁止するしかありません。そもそも30年前の政治改革で政党助成金が導入されたとき、企業・団体献金は禁止されるはずだったのですから。
 それにしても、自民党はここまで腐ってしまったのか、と暗澹たる思いでいっぱいです。 岸田首相も総理就任祝いのパーティ―や統一協会との癒着についての疑惑があり、女性局がパリで研修名目の観光をしていたころ青年局は和歌山で女性ダンサーを招いてのふしだらなパーティ―にうつつを抜かしていたのですから。
 このようなスキャンダルの背後で、大軍拡に向けての動きだけは着々と進行し、政府は殺傷兵器の最たるものである戦闘機を輸出する閣議決定を行いました。「歯止め」に実効性はなく、国会は関与できません。1976年の国会答弁で宮沢喜一外相は「わが国は武器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれていない。もう少し高い理想を持った国であり続けるべきだ」と述べていました。
 平和国家としての「高い理想」を忘れて「落ちぶれて」しまったのが、今の日本です。「9条の経済効果」を失って国力を弱め、長期停滞で実質賃金は増えず、国内総生産(GDP)でドイツに抜かれて世界第4位になりました。1人当たりGDPでは27位、国際競争力では35位です。
 昨年の出生数は過去最低で、死者数から出生数を引いた減少数は過去最大になっています。日本の政治・経済・社会はどれも危機に瀕し、がけっぷちにさしかかっています。そこから抜け出すには、自民党政治を終わらせるしかありません。
 裏金疑惑で窮地に陥っている岸田首相に引導を渡す唯一可能で必要な道は、市民と野党の共闘です。非共産の壁を取り除いて野党が大同団結すれば、政権交代は可能だという発言が相次いでいることも注目されます。
 大島理森元衆院議長は「野党各党が覚悟を決めて大同団結し、無党派層も流れていったら、野党が強くなる可能性はある」(『朝日新聞』2月23日付け)と指摘し、細川護熙元首相は「細川政権の8党派の時は非自民・非共産だったが、今度は共産党だって一緒にやった方がいい。そのくらいまでも抱合するような政治改革政権を目指すのがいいのではないか」(同2月27日付け)と述べています。
 裏金疑惑の発端は共産党の『しんぶん赤旗』日曜版によるスクープでした。政党助成金を受け取らず最もクリーンな政党は共産党です。市民と野党の共闘でも大きな役割を担っていただきたいと思います。岸田政権打倒に向けての追撃戦の先頭に立って共産党が共闘をリードし、今度こそ自民党政治の息の根を止めてもらいたいと大いに期待しています。


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