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6月2日(火) 黒川辞任で安倍「一強」体制に陰りが生じ官僚も背を向け始めた [内閣]

 前東京高検検事長の黒川弘務さんに対する訓告処分に国民の7~8割りは納得していません。捜査をやり直して懲戒処分とし、退職金の支払いを停止するべきです。
 安倍政権はこの間の経緯について説明を行い、国民を納得させる義務があります。恣意的な定年延長を可能とする検察庁法改定案を切り離し、撤回して廃案にしなければなりません。

 もともと黒川さんは定年で辞めるつもりで、弁護士事所を用意して送別会も準備してあったというではありませんか。その意向を汲んで法務・検察側が昨年11月に黒川退職の案をもって行ったところ、官邸側に突き返され定年延長の案に切り替えたという経過でした。
 この延長を正当化するために検察庁法の解釈を変更し、さらにそれを合理化するために法律そのものを変えようとしたために、今回の混乱が始まりました。桜を見る会と河井夫妻の選挙違反事件についての捜査が身辺に及ぶのを恐れ、「官邸の守護神」である黒川さんを残留させて検事総長に据えようとしたためです。
 結局、賭けマージャンがすっぱ抜かれて黒川さんは辞任せざるを得なくなり、この官邸の目論見は潰えることになりました。それを糊塗するために、今度は懲戒処分を突き返して退職金を受け取れるようにし、「トカゲの尻尾」として切られた黒川さんが余計なことをしゃべらないように「口封じ」の追い銭としたわけです。

 このような経過については国民の多くが目にしてきたことであり、マトモな判断能力を持つ人であれば誰でもそのおかしさに気がつくはずです。だからこそ、7~8割の人が納得いかないと答えているのです。
 黒川さんの賭けマージャンが「常習化」され、公務員としての服務規定に違反していたことも明らかです。緊急事態宣言の間には5月1日と13日だけでなく他にも2回、計4回もやっており、過去3年間に毎月1~2回繰り返されていたことも判明しています。
 3年間といえば36ヵ月で、月に1回なら36回、2回なら72回になり、それ以前の10年前からも毎月複数回雀荘に通っていたといいます。ほとんど麻雀中毒で、これこそ「常習化」そのものではありませんか。

 相手をしていたのは産経新聞の記者2人と朝日新聞社員の元記者でした。朝日新聞の社員が停職1カ月の懲戒処分になったのに、公務員で社会的責任を問われる検事長がそれよりも軽い処分で済まされているのも納得できません。
 これらの記者及び元記者について、取材活動との関りで「一概に否定できない」と弁護する声があります。もし、取材対象との距離を縮めて事実を報ずるためにとられたやむを得ない付き合いだったというのであれば、今こそそれを生かすべきでしょう。
 賭けマージャンの実際はどのようなものだったのか、自分の家で場所を提供していた産経新聞の記者であれば、いつどのようにやったのか、実際の回数や掛け金の額、勝ち負けの様子について、こと細かく書くことができるはずです。朝日新聞の元記者も結果的に「参与観察」していたのですから、昔の手帳でもひっくり返してぜひ詳細なルポを新聞紙上に発表して貰いたいものです。

 黒川さんの処分については官邸が手心を加えた事実が法務・検察側によってリークされました。稲田検事総長も訓告処分への自らの関与について否定しています。
 新型コロナウイルスへの特効薬として安倍首相が力説していた「アビガン」については、厚労省から拙速な承認を警戒する声が上がっています。もし将来、薬害が生じたら責任を取らされるのは安倍さんではなく直接関与した厚労省の役人だからです。
 安倍首相が前のめりの姿勢を示していた9月入学についても、事実上の見送りがきまりました。公立小中学校の一斉休校や9月入学に反発していた文科省が難色を示したためです。

 安倍内閣への支持率が急落するにつれて「一強」体制に陰りが生じ、安倍首相の意向を忖度していた省庁や官僚がジワリと背を向け始めたようです。安倍首相はかなり焦っているのではないでしょうか。
 加えて、捜査が進んでいる河井夫妻逮捕の可能性もささやかれています。その「Xデー」は通常国会が閉会する翌日、6月18日ではないかというのです。
 この日は東京都知事選挙が告示される日でもあります。果たして、史上初めてとなる現役国会議員夫妻のダブル逮捕となるのか、大いに注目されるところです。


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2月18日(火) 難題山積で「黄昏」迫る安倍政権をさらに追い詰めよう [内閣]

 昨日の衆院予算委員会。辻元議員の質問に答える安倍首相の視線が宙を泳いでいたように感じたのは私だけでしょうか。
 それもそうでしょう。やることなすこと上手くいかず、難題山積で出口が見えないのですから。

 新型肺炎の問題では、初動対応の遅れ、場当たり的な対策、後手後手の対応が批判を招いています。ダイヤモンド・プリンセス号への乗客・乗員の隔離は、かえって逆効果となって船内感染の拡大を招きました。
 結局、政府が打ち出した対策は「不急不要の外出を控えなさい」「人が集まる所にはいかないようにしなさい」というようなものです。これが「対策」と言えるのでしょうか。
 対応を誤った原因は、感染拡大に向けて情報を公開して人命尊重を第一に真正面から対策を講ずるよりも、インバウンドの減少による経済的な影響を懸念したり、オリンピックの延期を心配したりして、問題を小さく見せようとしたことにあります。この問題でも森友・加計学園疑惑や桜を見る会をめぐる問題への応と共通する隠ぺいやごまかしが目立ちます。

 その桜を見る会についての疑惑ですが、そろそろクライマックスが近づいてきているようです。ANAインターコンチネンタルホテルは、安倍首相の答弁を否定しました。
 どちらの言い分が世間の常識に合っているかというと、それはホテル側です。明細を出している、あて名のない領収書は発行しない、政治家だからといって対応を変えることはないと答え、「個別の案件には答えられないと言ったことはない」とも回答しているのですから。
 「それは一般論で私の場合は違う」と安倍首相は言い訳していました。「首相だから特別扱いされているのだ」ということの方が、かえって大きな問題だということに気がついていないのです。

 経済情勢も急速に悪化しています。GDP成長率のマイナスは予想以上の大きさになりました。
 すでに、昨年の夏には日韓関係の悪化で韓国からの訪日客が減少していましたが、それに日米摩擦、台風被害、温暖化による消費低迷などがあり、加えて決定的な打撃となったのが消費税の増税です。
 今年に入ってからは、新型肺炎の拡大によって観光と経済が大きな打撃を受け、それがいつまで続くか分からないという状況です。もはやアベノミクスは風前の灯火で、「経済の安倍」の「黄昏」が訪れつつあります。

 このような状況を反映して、安倍内閣支持率は軒並み減少し、支持と不支持が逆転しました。それでも、まだ4割もの支持があるというのが不思議なくらいです。
 個々の施策への評価を問えば、国民の大多数が安倍政権を批判しているのは明らかです。「支持する」41・0%、「支持しない」46.1%となっている共同通信の世論調査では、新型コロナウイルスの経済への影響を「懸念している」「ある程度懸念している」を合わせて82.5%、桜を見る会に関して安倍首相は「十分に説明していると思わない」84.5%、カジノを含むIR事業について「見直すべきだ」77.5%、アメリカでのトランプ再選は日本に「良い影響を与えると思わない」71.4%と、いずれも7割から8割の高率となっていました。
 また、「あなたは、安倍首相の下での憲法改正に賛成ですか、反対ですか」という問いには、「反対」56.5%と過半数を超え、前回調査より4.3ポイント増加しています。安倍首相がやろうとしていること、やっていることに、国民の多くは賛成していないということになります。

 政治は「信なくば立たず」といいます。その「信」が音を立てて崩れつつあるのが、安倍政権の現状ではないでしょうか。
 そのことを安倍首相自身にしっかりと分からせるためにも、「もうあなたではダメだ」ということを数字で示す以外にありません。世論調査と選挙で、安倍首相への「不信」をキッパリと突きつけることです。

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10月6日(土) 自民党と内閣の改造人事に示されている安倍首相の二つの狙い [内閣]

 10月2日に自民党役員と内閣の改造が行われ、第4次安倍改造内閣が発足しました。内閣の「土台」とされている菅官房長官や麻生太郎副総理兼財務相は留任し、その周りを安倍首相の側近や「お友達」の議員が固め、過去最多となった新入閣者は派閥均衡・滞貨一掃の古手がほとんどという顔ぶれです。
 その結果、公明党出身の石井国交相を除く19人の閣僚全員が改憲右翼団体と連携する「神道政治連盟国会議員懇談会」に所属し、「日本会議国会議員懇談会」にも14人が加盟しているなど極右政権の本質は変わらず、失言や暴言のリスクが高い「ガラクタ」ばかりをかき集めた形になってしまいました。早速、柴山昌彦文科相が教育勅語を評価するような発言をして批判を浴び、釈明に追われています。
 このような自民党と内閣の新しい布陣には、安倍首相の二つの狙いがはっきりと示されています。その一つは改憲発議の強行を狙った「改憲シフト」であり、もう一つは選挙対策を強化した「選挙シフト」です。

 第1の改憲発議強行の狙いは「改憲シフト」と評されるような人事に明瞭です。改憲の先頭に立つ司令塔を穏健派とされる細田博之氏から強引なやり方をためらわない腹心の下村博文氏に変え、自民党内で改憲案を承認させるために重鎮でもない加藤勝信前厚労相を総務会長に抜擢しました。
 これまで公明党とのパイプ役を果たしてきた高村正彦前副総裁も後ろに引っ込めました。必ずしも、公明党との了解を前提としないという姿勢を示したことになります。
 安倍首相は成算の少ない改憲路線へのこだわりを、依然として諦めていません。自民党だけでも改憲発議に向けて突っ走ることができるような態勢をとりあえず人事面で固めたというのが、今回の改造が示しているポイントです。

 安倍首相は総裁選で改憲を重要な争点の一つに掲げ、これまで臨時国会での条文案の「提出」に意欲を示してきました。しかし、最近になって、議論のたたき台として「説明」するだけでも構わないとトーンダウンしたと報じられています。
 10月3日に自民党の高村正彦前副総裁と会談した際、安倍首相は自衛隊の明記など4項目の党憲法改正案を臨時国会で与野党に説明したいと表明し、高村氏が「党の条文案を衆参両院の憲法審査会で説明するという意味でいいか」と真意を尋ねると、首相は「そうとらえてもらって結構だ」と答えました。「提出」から「説明」へのトーンダウンだと受け取られています。
 だからと言って、油断してはなりません。このような形で印象を操作することが、安倍首相一流の「隠す、誤魔化す、ウソをつく」作戦である可能性が高いからです。
 当面、「説明」だからと言って世論と野党を油断させ、与野党を巻き込んで憲法審査会を開かせて改憲発議を強行するチャンスをうかがうということが十分に考えられるからです。こんなことは常識的には考えられませんが、そのような常識の通用しないのが安倍首相です。

 そのような形で強行したら、野党や世論の大きな反発を買うことは目に見えています。統一地方選挙を控えている地方議員や参院選で立候補を予定している参院議員の予定候補者も動揺するでしょう。
 そこで意味を持ってくるのが第2の「選挙シフト」です。今回の改造で、安倍首相は来年の選挙に向けての体制を格段に強化したからです。
 選対委員長に今回の総裁選で安倍陣営の選対事務総長を務めた盟友の甘利明氏、総裁特別補佐兼筆頭副幹事長に安倍首相の秘蔵っ子と言われている稲田朋美氏などを要職に付け、幹事長代行には総裁特別補佐や官房副長官として常に側近くで仕えてきた側近中の側近である萩生田光一氏を再任するなど、安倍首相の盟友や側近を起用して万全の構えが取られています。党内の動揺を抑えて睨みを利かせ、首相の指導力を強化して選挙を勝ち抜こうという並々ならぬ決意が示された布陣です。

 安倍首相は、今回の改造によって大きな賭けに出たということでしょう。公文書改ざんやセクハラ問題、暴言などでとっくの昔に辞任して当然だった麻生副総理を再任し、政治とカネの問題を抱えている甘利氏や下村氏、岩屋氏などを起用し、女性大臣を1人しか起用しないとなれば、世論の反発や批判を受けることは十分に分かっていたはずです。
 しかし、「改憲シフト」や「選挙シフト」を敷き、80人とも言われている入閣待望組の不満を抑え、再選に協力してもらった派閥のご機嫌を取るためには、そうせざるを得なかったのです。安倍首相としては、「苦渋の選択」だったということになるでしょう。
 それもこれも、改憲を自分の手でやり遂げたいという野望の実現を願ってのことだったと思われます。今回の改造人事には、隙あらば参院選の前に改憲発議を強行したい、それで混乱しても参院選で勝てるようにしておきたい、発議に失敗しても参院選後に可能性を残すために何としても勝ち抜きたいという首相の執念がにじみ出ています。

 このような執念をしっかりと見抜き、油断することなく対応しなければなりません。トーンダウンしたとされている首相の「死んだふり」に騙されてはいけません。
 さし当り、「説明」のための憲法審査会の開催には断固として反対する必要があります。同時に、捏造したとされる「TAG」問題をはじめ日米貿易交渉などについての追及を強め、安倍政権の「死に体(レームダック)」化を促進することによって改憲発議の余裕を与えないようにすることが、臨時国会において野党のめざすところとなるでしょう。


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5月18日(金) 「ひるまず、忘れず、あきらめず」安倍政権打倒に向けてアクセルを踏み込もう [内閣]

 ここにきて安倍内閣の支持率が下げ止まり、注目を浴びています。5月12~13日に行われた調査によると、安倍内閣の支持率が微増したからです。

 共同通信の調査では、安倍内閣を支持すると答えた人は、前回調査(4月14~15日)から1.9ポイント増の38.9%でした。不支持は2.3ポイント減の50.3%です。
 JNN(TBS系)の調査では、支持が前回調査(4月7~8日)から0.6ポイント増の40.6%で、不支持は0.7ポイント減の57.7%でした。相変わらず不支持が支持を上回っている状況ですが、「下げ止まっている」と分析されています。
 NHKの調査でも、内閣支持率は前月と同じ38%で、支持しないと答えた人は1ポイント下がって44%になっています。安倍首相にとっては、ホッと胸をなでおろす結果になっています。

 こうなった背景の一つは、森友・加計学園疑惑が1年以上も続いていることにあるように思われます。国民は、モリ・カケの蕎麦を食い飽きてしまったのかもしれません。
 あるいは、浮気ばかりしているダンナを持っているオカミサンのようになってしまったのかもしれません。次々に浮気がばれても、「またなの、しょうがないわねエ」と顔をしかめる程度で終わってしまっているというわけです。
 安倍首相が巻き返しを狙っておこなった訪米や中東訪問などの外交攻勢が一定の効果を上げたのかもしれません。離合集散を繰り返す野党が内閣批判の受け皿になり切れていないという面もあるでしょう。

 しかし、連休明けの安倍蕎麦屋には、モリ・カケについての新たなメニューが続々と登場してきています。森友疑惑に関しては新たに財務省と学園側との交渉記録が約500頁分もあることが分かって国会に提出されることになり、佐川前理財局長はこの存在を把握していて「廃棄した」というのは虚偽答弁であった疑いが濃厚になっています。
 加計疑惑でも、柳瀬前首相秘書官の参考人聴取での証言によって、首相官邸で加計学園関係者だけに3回も面会していたことが明らかになりました。山本特区担当相が正式決定される約2か月前に1校だけだと京都産業大のある京都府の山内副知事に伝えていたこと、内閣府地方創生推進室次長だった藤原さんが現地の愛媛県今治市などを視察し、その際に加計学園の車を使っていたのに「官用車」だと虚偽の記載をしていたことなどの新事実も次々と明らかになっています。
 「もう蕎麦は食い飽きた」などと言っている場合じゃありません。そんなことを言ったら、のらりくらりと問題を長引かせ国民が「飽きてあきらめる」ことを狙っている安倍首相の思う壺ではありませんか。

 しかも、今の安倍政権には、これ以外にも問題山積です。急変する朝鮮半島情勢には対応できず、自らは「核の傘」に頼りながら北朝鮮には「核に頼るな」と迫り、国連の核兵器禁止条約に参加せず、オバマ政権時代の米核戦力の縮小に反対していたことも明らかになりました。
 原発政策では、2030年エネルギー計画の素案で原発の発電割合を維持し再稼動の推進を打ち出しています。沖縄の辺野古での米軍新基地建設が強行推進され、米軍オスプレイの横田配備が前倒しされました。
 通常国会での焦点となっている「働かせ方改革」ではデータのねつ造が2割にも達し、IT会社の社員の裁量労働による過労死なども明らかになっていますが、安倍政権は衆院での採決を強行しようとしています。自衛隊日報隠蔽と文民統制の破壊、経済面では1~3月期のGDP0.2%(年率0.6%)減、TPP11やカジノ法案の前提となるギャンブル依存症対策法案の審議強行など、最低の首相による最悪の政治の暴走が続いています。

 「打倒安倍政権」に向けての追撃の手を緩めてはなりません。安倍首相からすれば、早く忘れてもらいたい、あきらめてもらいたいと思っているに違いないのですから。
 それに抗して勝つための秘訣は、いつまでも忘れず、決してあきらめないことです。「ひるまず、忘れず、あきらめず」をモットーに、安倍政権の打倒に向けて今一度、アクセルを踏み込もうではありませんか。

 明日、全国革新懇の第38回総会が開かれ、私が開会のあいさつを述べることになっています。会場で、関係者の皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。

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4月4日(水) またもや出てきた無いはずのイラク日報 [内閣]

 驚きました。またもや無いはずだった自衛隊の日報が出て来ました。「またもや」というのは、南スーダンの日報隠蔽問題と同じだからです。
 この日報について防衛省は、これまで保存されていないとしてきましたが、小野寺防衛相は陸上幕僚監部で見つかったと公表し、これまでの対応を陳謝しました。「不存在」とは「不遜罪」のことだったというわけです。
 見つかった日報は2004年から06年にかけて、イラクに派遣された陸上自衛隊の現地部隊が報告したもので、延べ376日分、およそ1万4000ページにも及んでいます。これだけ大量の文書が見つからなったというのも不自然ですし、その中に何が書かれていたのかというのも注目されるところです。

 南スーダンPKOの日報問題でも、無いと言っていた陸上自衛隊のイラク派遣時の活動報告(日報)が「発見」されました。今回も突然の発見で、しかもそれは南スーダンと同じ部署が保管しており、さらに1月に見つかったのに小野寺防衛相にすぐには報告されず、2カ月以上も隠蔽されていました。
 公文書管理のあり方としては、これまで政府の対応が問われてきた事案と同様の問題があります。同時に、これは陸上自衛隊で生じた問題ですから、シビリアンコントロール(文民統制)が機能しているのかというさらに大きな問題もあります。
 自衛隊は知られて欲しくない文書を隠し、そのことを防衛省が全く把握できていなかったのではないのでしょうか。現場が独走して戦争へと突き進んで行った戦前の過ちや終戦に当たって公文書を焼き尽くしてしまった間違いが繰り返されているということなのでしょうか。
 
 この日報の隠ぺいと発見は、この間の安倍政権による情報の隠蔽や改ざんという一連の事案と共通の背景を持っています。安倍「一強」の毒が行政の隅々にまで回り、国民主権と民主主義が破壊されているという深刻な事態が生じていると言わなければなりません。
 知られたくない不都合な情報を廃棄し、隠蔽し、改ざんする。逃れられなくなると渋々存在を確認し公表するというやり方が繰り返されてきました。すでに指摘したように南スーダンの日報隠蔽や加計学園での「総理のご意向」と書かれた文科省内の内部文書についても共通しています。
 当初「怪文書」などと言われて、最初の調査ではこの文書の「存在は確認できない」とされていました。しかし、省内の再調査ですべての文書が「発見」されたのは記憶に新しいところです。

 公文書の改ざんも相次いでいます。実は、小野寺防衛相はもうひとつ「重要」な内容に触れていました。
 それは共産党の穀田恵二国対委員長が衆院外務委で指摘した「日米の『動的防衛協力』について」と題する内部文書をめぐる改ざん疑惑です。小野寺防衛相は同じ表題の文書が「内容が一部異なり、用途も異なると思われる同名の文書が2件新たに確認された」と明らかにしました。
 今回、突然日報が発見されたと公表したのは、この件での改ざん疑惑を打ち消すためだったのではないかとの見方もあります。日米防衛協力課は情報公開請求を受けて防衛省が昨年9月までに開示した同じ表題の文書について、請求後に文書を更新した形跡があると明らかにしましたが、何故そのような改ざんが行われたのかも明らかにされなければなりません。

 安倍政権のもとで、防衛省、文科省、内閣府、厚生労働省、財務省と、相次いで公文書や内聞文書の隠蔽や改ざんが明らかになりました。それについて、政府は各省庁に責任転嫁しようとしています。
 しかし、政府の知らないところでこのような隠ぺいや改ざんが行われていたとしたら、それも大きな問題です。自衛隊という実力組織や官僚が勝手に暴走していたということになるのですから。
 安倍「一強」の下での忖度が隅々にまで働いていたということなのではないでしょうか。政権の顔色をうかがって政治や行政が歪められ、立憲主義、民主主義、議会政治の土台が掘り崩されてきたのです。

 全ての問題の中心に安倍首相が位置しているということです。「臭い匂い」は元から断たなければなりません。
 安倍政権打倒の必要性はますます高まっています。国民主権と議会制民主主義の回復のためには、この政権を倒すしかありません。


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8月4日(金) 疑惑隠しとゴミ掃除、看板塗り替えで支持率アップを狙った内閣改造 [内閣]

 台に細工しているのではないかと疑われて客の入りが悪くなった安倍パチンコ屋が、疑惑を受けている台や動きが悪い台を入れ替えて目先を変え新装開店しました。これで客の入りが良くなるでしょうか。
 
 内閣支持率の急落に直面して慌てた安倍首相が、政権浮揚をかけて実施した内閣改造・自民党役員人事でした。「結果本位の仕事人内閣」と称して提出した閣僚名簿ですが、思惑通りにはいかなかったようです。
 問題を抱えるポストにはことごとく経験者が起用されました。しかし、加計学園疑惑で焦点となった文科相には、当初、大臣経験者の伊吹文明元衆院議長を想定し、ひそかに会談して就任を打診しましたが、固辞されたそうです。
 外相には、当初、岸田文雄外相の留任を想定していましたが、総裁選への思惑もあって構想が狂ったようです。外相選びは最後まで難航した結果、河野太郎衆院議員に決まりました。

 思惑通りだったのは、森友・加計・PKOの「3点セット」についての「疑惑隠し」という点だけでした。疑惑にかかわっていたとみられる松野博一文科相、山本幸三地方創生相と、改造を待たずに辞任した稲田朋美防衛相の3大臣を入れ替えています。
 南スーダンPKO部隊の日報隠蔽問題について衆院安全保障委員会での閉会中審査を8月10日に開催することになりましたが、稲田前防衛相の参考人招致については平行線のままです。隠すための改造でしたから、あくまでも稲田さんを隠し通そうとしているわけですが、それで疑惑が解明され国民の理解が得られると考えているのでしょうか。
 加計学園疑惑についても、外部の第3者による追加調査や加計考太郎理事長の国会招致が必要ですが、新任の林芳正文科相は追加調査について「現時点では考えていない」と答えています。隠すための改造でしたから予想された対応ですが、それで疑惑が解明され国民が納得するのでしょうか。

 今回の改造で、安倍首相は「骨格は変えないで人心一新を図る」ことをめざしました。しかし、骨格を変えなければ人心は一新できません。
 副総理兼財務相、官房長官、自民党幹事長の骨格は変えず、6人を初入閣させ、それで人心を一新させたという「印象」を与えようとしました。まさに内閣改造による「印象操作」ですが、変わったように見せて骨格も内実も実際には変わっていません。
 改憲姿勢についても「スケジュールありきではない」と述べて今後は自民党主導で進めるよう求めましたが、改憲の意図そのものは変わっていません。逆風が強まったから、頭を低くして突破しようと考えているだけです。

 本当に「人心一新」を図るためなら、内閣総辞職しかないでしょう。疑惑の核心には安倍首相夫妻がおり、国民の不信感と嫌悪感は安倍首相本人に向けられているのですから。
 自民党は安倍内閣とともに「心中」するのか、それとも安倍首相を見限って自らを守ろうとするのか、やがて決断を迫られる局面がやってくるのではないでしょうか。アベ政治の暴走が自民党支配を脅かし不協和音が強まってくれば、いずれ根本から民意を問うことが避けられなくなるにちがいありません。

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4月21日(金) あまりにもひどい安倍逆走政権の驕りと独善 [内閣]

 目に余ると言うしかありません。あまりにもひどい安倍政権の逆走ぶりです。
 この間の国会審議などで、閣僚などの暴言や問題発言が相次ぎました。ざっと名前を挙げれば、金田法相、稲田防衛相、今村復興相、鶴保沖縄北方相、山本地方創生相、古屋自民党選対委員長などです。もちろん、安倍首相自身がその筆頭であることは言うまでもありません。

 辞任した政務官も2人います。務台復興政務官と中川経済産業政務官です。
 中川俊直議員は父親の中川秀直議員も女性スキャンダルで辞任しています。議員の椅子を受け継いだだけでなくスキャンダルまで「世襲」したわけで、まったく呆れてしまいます。
 国会審議が止まって、自民党は慌てました。早く離党届を出させようと躍起になっていますが、それで幕引きを図るつもりなのです。

 閣僚でも、辞任すべき候補者が山積です。国会で嘘ばかり言っている稲田防衛相、共謀罪についてまともな答弁ができない金田法相などは、早急に辞任すべきです。
 学芸員を侮辱して、その発言の全てが嘘だったことが判明した山本地方創生相もとっとと辞任するべきでしょう。イギリスの大英博物館について間違った発言をしていたわけですから、日本の名誉を傷つけ泥を塗った「国辱大臣」じゃありませんか。
 こんなにひどい状況になっても、安倍内閣の支持率はそれほど下がっていません。だからこそ、安倍首相はじめ大臣たちは平気で嘘を言ったり誤魔化したり居直ったりしているわけです。

 その理由は色々ありますが、制度的な背景は小選挙区制と内閣人事局の二つです。小選挙区制によって国会議員に対する党幹部の支配力が強化され、内閣人事局によって官僚に対する官邸の統制力が強められました。
 その結果、国会内と役所内での「官邸支配」が成立しました。自民党内でも、キャリア組と言われる高級官僚なども、首相官邸に楯突けなくなったのです。
 これが今話題の「忖度」を生み出す制度的な装置になりました。官邸の思惑を察知して先回りし、その意向を汲んで実現のために汗をかいて点数を稼ごうとする行動スタイルが構造化したために数々の疑惑が生じたというわけです。

 このような「忖度の構造化」に加えて、マスコミに対する恫喝と懐柔、野党の分断と民進党のふがいなさがあります。一部のマスコミは官邸の広報機関に変質し、安倍首相の応援団になってしまいました。
 野党の中でも日本維新の会は、与党よりも民進党を批判することに勢力を費やしています。野党が一致して与党を追及する形になっていないことが、安倍さんをどれだけ助けているか分かりません。
 内閣支持の多くは他の政権よりも良さそうだという消極的なものです。野党が明確な受け皿を提示できていない結果であり、野党第1党である民進党の責任は大きいと言わなければなりません。

 これに加えて、最近の内閣支持率回復の原因として注目すべきは、朝鮮半島危機の高まりです。トランプ米大統領は不人気を挽回する策としてシリア爆撃を敢行し、北朝鮮に対する軍事的圧力を強め、半島危機を煽っています。
 安倍首相も危機をもてあそぶ「瀬戸際外交」を批判することなく、トランプ大統領への支持を表明して日本国民の不安を高めています。もし朝鮮半島で戦争が勃発すれば膨大な死者が生まれ、日本は壊滅的な被害を受けるにちがいありません。
 日本にとって軍事的選択肢はあり得ず、戦争阻止のために命を懸けるべき日本の指導者が危機を利用するなどということは断じて許されません。攻撃される恐れがないアメリカと直接攻撃のリスクが大きい日本との違いを、安倍首相は分かっているのでしょうか。

 アベ暴走政治は、もはや議会制民主主義の破壊や平和への逆行をもたらす「逆走政治」へと変質しつつあります。その危険性はますます高まっているにもかかわらず、日本国民の多くはそのことに気づいていません。
 国民が直面している真の危機は、朝鮮半島にあるのではなく国内にあるのです。その危機を生み出している責任の一端は、安倍首相の暴走を黙認して甘やかしてきた国民の側にもあるということに、そろそろ気づくべきではないでしょうか。

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8月5日(金) 第3次安倍再改造「暴走加速」内閣の発足 [内閣]

 安倍首相は内閣改造と自民党役員人事を行い、第3次安倍改造内閣が発足しました。これまでの内閣と骨格が変わらないばかりか、これまでより以上に「エンジンを吹かせる」ことを狙った「暴走加速」内閣になっています。

 暴走を加速するだけではありません。安倍カラーを一段と強めて、右へと大きくハンドルを切るための布陣がなされています。
 それを象徴的に示しているのが、稲田朋美防衛大臣の起用でした。早速、中国や韓国のマスコミは「歴史修正主義の傾向がある強硬右翼の人物が抜てきされた」「憲法9条の改正を一貫して主張している」「保守的な政治信条は安倍首相に近い」と報じて警戒感を示しています。
 稲田さんが極右の改憲論者で靖国神社への参拝を繰り返してきた人物であることは海外でもよく知られています。そのことを安倍首相も知ったうえでの起用ですから、警戒感をもたれることも覚悟のうえで挑発しているようなものです。

 海外からの反応がどのようなものであるかを見極めながら、引き続き軍国化政策にそれを利用していくつもりなのでしょう。これまでも歴史認識や安保法の成立強行など挑発的な言動によって相手の反発や過剰反応を引き出して危機を醸成しつつ、逆にそれを口実にして軍拡と改憲に向けての条件整備を図ってきました。
 周辺諸国の反発も織り込んだ稲田防衛相の起用も、このような挑発手法の継続であるように見えます。周辺諸国による危機感の表明や反発の高まりなど、想定内のことかもしれません。
 しかし、それが想定内にとどまらず、対立を高めて関係悪化をもたらして中国や北朝鮮との偶発的な衝突や不測の事態を引き起こす危険性もあります。これまで稲田さんが繰り返してきたタカ派的な言動が国会で追及されることは明らかで、もし国務大臣としての立場や政府見解との整合性を図ることができなければ安倍政権の最大のアキレスけんとなるジレンマも抱えています。

 暴走の加速ということで言えば、参院選が終わった直後から、すでに始まっていました。沖縄県高江ではオスプレイの発着用ヘリパッド建設に向けての工事を始め、辺野古での新基地建設に向けての和解を破棄して裁判を再開して地上部分での工事を強行しようとしています。
 原発問題でも、再稼動と建設促進に向けての暴走が加速されつつあります。運転開始から40年になる福井県の美浜原発3号機について、原子力規制委員会は関西電力の安全対策が新しい規制基準の審査に事実上合格したことを示す審査書の案を取りまとめて再稼働への道を開き、山口県上関町では中国電力が建設を目指す原発について、県は建設予定地の海を埋め立てる工事の免許延長を許可しました。
 この原発を所管する経済産業大臣に抜擢されたのが世耕弘成さんです。第2次安倍政権発足時から官房副長官として「メディア対策」を担ってきた側近中の側近で、改憲団体である「創生『日本』」の副会長にして神道政治連盟国会議員懇談会のメンバーですから改憲・タカ派という一面も持ち合わせています。

 安倍首相は記者会見でこの内閣を「未来チャレンジ内閣」と名付けました。これは表の看板にすぎません。
 この看板の裏には「延長チャレンジ内閣」や「改憲チャレンジ内閣」と書かれています。自民党総裁としての任期延長や改憲への道筋をつけることを、ひそかに狙っているからです。
 8閣僚を留任させて骨格を維持しながら、派閥のバランスを考慮しつつ8人を初入閣させたのは入閣待望組など党内の不満を抑えるためで、岸田外相を留任させて石破さんを入閣させようとしたのは次期総裁候補を閣内に閉じ込める意図からで、二階さんを総務会長から幹事長に横滑りさせたのは総裁任期延長の工作を進めてもらうためでした。全ては「延長チャレンジ内閣」としての隠された目的を実現する布石だったと思われます。

 しかし、このような目論見がすべてうまくいったわけではありません。石破さんには入閣を断られて閣外に逃げられてしまいました。
 もう一つの問題は、任期延長のために起用した二階幹事長が「改憲チャレンジ内閣」という別の目標の足を引っ張る可能性があることです。二階幹事長は、BS日テレの「深層NEWS」に出演して、憲法改正について「急がば回れだ。慌てたら、しくじる」と述べ、「首相の政治的信条は分かるが、強引にやっていくスタイルは受け入れられない」と指摘しました。
 二階さんに対する安倍さんの期待は「延長チャレンジ内閣」としては指導力を発揮してもらいたいけれど、「改憲チャレンジ内閣」としてはあまり力を発揮してもらいたくないというところでしょう。このように、二階さんは改憲暴走へのブレーキ役になる可能性がありますが、しかし、それがどれほど効くかは走りだしてみなければわかりません。

 いずれにしても、これから大変、危険な運転が続くことは明らかです。スピードはますますアップし、ハンドルはさらに右へと回され、制御できずに道路から飛び出してしまうかもしれない乱暴な運転になるでしょう。
 しかも、参院選と都知事選を通じてブレーキの効きはますます悪くなりました。国会で改憲勢力が3分の2を突破し、維新の会の大阪府知事や市長に続いて核武装と改憲を主張していたタカ派都知事が生まれ、この都知事選を利用して在特会の前会長がヘイトスピーチを繰り返し、それと同調するような極右の防衛大臣が登場するなど、日本社会全体が右への傾斜を強めています。
 これにブレーキをかけて事故の発生を防ぐことができるのは野党と市民の共同であり、アベ政治の暴走加速にストップをかけることができるかどうか正念場を迎えています。都知事選の総括や民進党の次期代表選などをめぐって内輪もめを繰り返している余裕はないように思うのですが、いかがでしょうか。

 昨日、小池新都知事は自民党本部を訪れて安倍首相や二階幹事長と会って早々と「手打ち」を行いました。私たちが相手にしているのは、これほどにしたたかな相手なのです。
 それを上回るしたたかさを身に付けなければならないときに、力を合わせて共闘すべき人たちが互いに相手を批判しいがみ合うのは残念でなりません。このような姿を見て、安倍さんや小池さんはニンマリしているにちがいないのですから……。

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4月12日(火) 安倍政権の打倒こそ日本の安全と世界の平和を確保できる唯一の道だ [内閣]

 今の内閣は「戦争マニア」と「軍事オタク」によって率いられています。「戦争マニア」は安倍首相で、「軍事オタク」としてよく知られているのは石破茂地方創生担当相です。
 石破さんは次期総理候補の一人と目されている自民党の有力者です。この「軍事オタク」と「戦争マニア」である安倍首相の2人が政府中枢を占めているわけですから、日本の景色がカーキ色に染まり、空気がきな臭くなってくるのは当然でしょう。

 安倍首相は、安保法を戦争法と言われることを嫌っています。しかし、日本が攻撃された時だけとされていた条件を取り外して、攻撃されていない時にも戦争に加担できるようにしたのが安保法の内容でした。
 「専守防衛」の国是を破って海外でも戦争できるようにした法整備ですから、「戦争法」ではありませんか。そう言われたくなければ、「専守防衛」を厳守して海外では戦争できないような法体系を守ればよかったのです。
 しかも、このような海外での戦争に加担できるようにするための法整備を、憲法を変えずに解釈を変えることによって、強い懸念と反対を押し切り強権的な国会運営と多数による強行を通じて実行してしまったという、もう一つの問題があります。ここから、平和主義のみならず、立憲主義と民主主義の破壊という複合的な問題を生じさせてしまいました。

 こうして、アメリカの要請に応えて自衛隊員も血を流すリスクを引き受けるようになり、日米同盟は「血の同盟」として強化されました。安倍首相にとっては満足のいく結果でしょうが、国際的には日本がアメリカの走狗となったことを示し、国内的にはアメリカのために日本の若者の命を差し出すことを約束したことになります。
 これは、最悪のタイミングでの最悪の選択であったと言わなければなりません。IS(イスラム国)がアメリカを中心とした有志連合の国々に対する敵意を高め、北朝鮮もアメリカに対する対抗心をむき出しにして軍拡を強めているまさにその時に、アメリカを助けてアメリカと共に闘うことを世界に向かって宣言したようなものですから。
 その結果、日本の安全が高まり、世界の平和に貢献できるようになったのでしょうか。昨年の9月に戦争法が成立しましたがその翌10月、バングラディシュで1人の日本人が現地のIS支部を名乗る組織によって殺害され、北朝鮮は核実験やミサイルの発射を繰り返し、ICBM(大陸間弾道弾) の再突入技術や噴射実験を続けています。

 事実の経過は、戦争法の成立によって日本人の安全は低下し、周辺の安全保障環境はさらに悪化したことを示しています。戦争法による「抑止効果」などは、見る影もありません。
 そもそも、北朝鮮のような国や金正恩のような指導者に対して、「抑止効果」など期待できるわけがないのです。自らの軍事的冒険が引き起こす結果に対する想像力や理性が欠如している国や人物は、その結果を考慮して行動を抑制するようなことをしませんから。
 恐れるだけの理性を持たず危険を認知する能力を持たない相手に対して、いくら脅しても効果はありません。米韓合同軍事演習とそれへの対抗措置が示しているように、お互いに挑発と牽制を繰り返すことによって緊張関係を高め、やがては偶発的な軍事衝突を生み出す危険性を増大させるだけです。
 安全性を高めるためにとられる「抑止」手段が、結局は軍事的対抗のエスカレーションを引き起こして安全性を低めることになってしまうというのが「安全保障のジレンマ」と言われるものです。日米韓と北朝鮮との間で生じている軍事的対抗手段の応酬と緊張激化は、まさに「安全保障のジレンマ」に陥ってしまった典型的な姿にほかなりません。

 そこから、どうやって抜け出したら良いのでしょうか。これまでのやり方が逆効果だということがはっきりしたのですから、それを止めて違った方針を取れば良いのです。
 戦争法などによる戦争準備や軍事同盟の強化、軍事力の拡大などのハードパワーによってではなく、対話と交渉などのソフトパワーによる緊張緩和の方向に転ずるべきでしょう。そのためにまずなすべき最初の一歩が、掛け違えたボタンをはずすこと、つまり戦争法の廃止です。
 北朝鮮との関係で言えば、6カ国協議の再開をめざしてアメリカが無条件で北朝鮮との対話のテーブルに付く意思を明らかにしなければなりません。いつまでも意地を張り合っていれば永久に解決の糸口はつかめず、その間に北朝鮮の暴発など不測の事態が生ずるかもしれないからです。

 北朝鮮が軍事的に暴発しても、「勝利」することはあり得ません。世界の中での「援軍」は皆無で完全に孤立していますから、国家的に破滅するしかないでしょう。
 もし、そうなったら極東は大混乱に陥り、難民が押し寄せたりして日本も巻き込まれるだけでなく、多大な人命が失われます。このようなシナリオを現実のものにしてはならず、そうさせないためにどうするかという視点から解決の道を探るべきです。
 結局、唯一の解決は対話と交渉によって北朝鮮を国際社会にソフトランディングさせるという道だけです。そのために周辺諸国は力を合わせることが必要であり、日本としての最初の一歩はこのような外交路線を取ることのできるような政府を樹立すること、その最大の障害となっている安倍首相を退陣させることです。

 日本の安全と世界の平和のためには、「戦争マニア」と「軍事オタク」によるアベ政治を許さない新たな政権を樹立しなければなりません。安倍政権の打倒こそが、ISや北朝鮮からの脅威を免れ、日本と日本人の安全を確保することができる唯一にして最善の道なのです。

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10月18日(日) 第3次安倍改造内閣は「大惨事不安倍増」内閣ではないのか [内閣]

 第3次は「大惨事」で、安倍は「不安倍増」ではないのでしょうか。使い古されたギャグですが、今度の改造内閣こそ、それが最も当てはまるような気がします。
 10月8日付の「第3次安倍『意味不明』内閣の発足」というブログで、私は「最初から、期待されることを期待していないような顔ぶれ」だと書き、「危なくて使えない人ばかり」だから多くは交代させられないのだと指摘しました。どうやら、これが証明されそうです。

 今週発売の『週刊文春』には、「ああ『一億総活躍』という名の的外れ」という見出しが躍り、「『パンツ泥棒』の常習犯!高木毅復興大臣」「新政権の目玉河野太郎 脱原発はどうした?」「紅の新大臣丸川珠代がすがる『パワーストーン』」「馳浩文科相 本紙だけが掴んだ献金疑惑!」などの記事が続いています。また、『週刊新潮』でも、「『下着ドロボー』が『大臣閣下』にご出世で『高木毅』復興相の資質」「『暴力団』事務所に出入りの過去がある株成金の『森山裕』農水相」などと新閣僚のスキャンダルが報じられています。
 今回の改造で交代したのは、自民党の主要役員と内閣の閣僚24人のうちの10人にすぎませんでした。そのうちの高木、河野、丸川、馳、森山の5人が登場しています。
 なかでも、高木、馳、森山の3大臣については、その資質が問われるような重大な問題点が指摘されています。たった9人の新入閣大臣なのに、どうしてこのような「危なくて使えない」人ばかりを使ってしまったのでしょうか。

 この両誌に共通して登場しているのが高木復興相です。しかも、その内容は口にするのも書くのもおぞましいようなスキャンダルでした。
 高木さんは16日午前、これらの報道について記者団から首相官邸で事実関係を問われ、「今日はそういった場所ではございませんので、お答えを控えさせて頂く」と述べ、明確な答えを避けたそうです。事実無根なら、きちんと否定するべきでしょう。
 否定しなかったということは、約30年前に地元の福井県敦賀市で当時20代女性の自宅に合鍵を作って侵入し下着を盗んだと報じられている内容が正しいということなのでしょうか。「そういった場所」でなかったから答えなかったというのであれば、新ためて「そういった場所」を設けて事実関係を明らかにするべきです。

 また、森山農水相は「指名停止業者からの献金」と「暴力団交遊」という二重の疑惑を報じられています。政治資金疑惑という点では、前内閣で辞任した西川公也農水相と同じです。
 西川さんは辞任して責任を取りました。森山さんはどうするのでしょうか。
 これに加えて、暴力団との交際も疑われています。イエローカード2枚ですからレッドカードと同じで、責任を取って退場するべきです。

 このほか、『週刊文春』に「本誌だけが掴んだ献金疑惑」を報じられた馳文科相も、この疑惑について真相を明らかにするべきでしょう。そもそも、雑誌の対談で「体罰自慢」をしていたプロレスラー(馳大臣)とヤンキー先生(義家浩介副大臣)がタッグを組んで教育行政を担当するというのが間違いなのです。
 雑誌『正論』2008年6月号で、義家さんは「いじめの指導で放課後4時間教室から(生徒を)出さなかった時は他の教職員がハラハラしながら私の教室の外で見守っていて後で散々言われました」と発言し、馳さんも「私は高校のレスリング部の監督を務め、石川県で強化委員会をやってましたけど、私の高校はそう強いチームではなかったのです。ですから一週間に一本ぐらいは竹刀が折れていましたよ」と答えています。文科省就任後、馳さんはこのような過去の体罰について謝罪しましたが、義家さんは4時間も生徒を閉じ込めたことについて謝罪したのでしょうか。
 このような「指導」は教育とは言えません。こんな大臣や副大臣に教育行政を担当させて良いのでしょうか。

 「一億総活躍」という「新3本の矢」も「的外れ」ですが、このような不適格者ばかりを入閣させた閣僚人事も「的外れ」そのものです。第3次改造内閣が「大惨事」を引き起こさないうちに、とっとと倒さないと大変なことになるでしょう。

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