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10月18日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月17日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「撤回で済むのか 二階幹事長「まずまず」発言は自民の本音」

 「平成の大合併によって身近な住民の声が届きにくくなり、住民の災害への危機感や要望の対応も鈍っています。台風15号の被害に見舞われた千葉南部では職員不足で罹災証明書の発行すら、ままならなかった。いざ災害が起きても、住民は行政に頼れず自己責任を押し付けられたようなものです。平成の大合併は『スリム化』『効率化』に名を借りた地方の切り捨て策に過ぎなかったのです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 自然の猛威が頻発する災害列島で切り捨てられる弱者と過疎地――。こうなると、台風19号の被害に関する自民党の二階幹事長の「まずまずに収まった」発言はやはり見過ごせない。

 二階が見ているのは大都市のような光の当たる世界の被害だけで、過疎地のような社会の負の側面には目もくれていないのではないか。単なる表現の問題ではなく、あくまで自己責任を強調し、弱者に冷酷な政権の本音が透ける。前出の五十嵐仁氏はこう言った。

 「たとえ亡くなった人の数が想定よりも少なかったとしても、一人一人の命は重い。人の命を数で測る人権軽視の発想は許されませんが、現に今の政権は社会保障など人命に関わる予算を削っています。東京五輪に巨額の税金をかけ、資材や人員不足に陥った東日本大震災の復旧や福島第1原発の廃炉は後回し。度重なる自然災害の猛威で塗炭の苦しみを味わう被災者を尻目に災害対策は二の次で、米国から兵器を爆買いです。その上、首相本人は改憲に躍起ですから、国民が望む予算の優先順位を明らかにはき違えています」

 オリンピックにカネをかけるくらいなら、今の日本でしなければならないことはたくさんあるはずだ――。1964年の問いかけは、日本の政治と国民の関係が55年前から何ひとつ進化していないことを物語るのだ。

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10月13日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月11日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「「桂太郎超え」の悪夢 正比例する政権長期化と国の劣化」

 アベノミクスの失敗を認めない安倍は、1強の驕りで聞く耳も持たない。社会保障カットなどで弱者の切り捨ても加速。庶民のサイフがカツカツになるのは当然で、消費が冷え込む中、景気はヘタって悪化、その兆しは今春にはクッキリ出てきていた。

 それでも消費増税を断行。無理をした揚げ句が、5・7兆円の新たな税負担を国民に強要しながら、一方で、景気対策として公共事業などに2・3兆円を投入、そこに2800億円近いポイント還元費用も含まれるという世紀の愚策。安倍は「消費税(の増税分)をすべて還元する規模の対策を講じる」と胸を張ったが、それってまっとうな政策と言えるのか。一体、何のための増税か。訳が分からない。

 「それだけの規模の景気対策で手当てをしなければならないのは、経済が悪化するのが分かっているからで、だったら消費増税なんてやらなきゃよかったのです。

 スローガンを次々掲げて『やってるふり政治』を続けてきましたが、結局、アベノミクスではデフレ脱却すらできなかった。消費増税をしても景気が悪化すれば、増税の意味がなくなるだけでなく、経済成長どころかマイナスの影響を与える。国民騙しにも程があります」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 それでも、党内は公認権を握る安倍を恐れて表立って批判しない。大新聞テレビも牙を抜かれて大本営発表を垂れ流すだけ。言論が死んでしまっているから、史上空前の口先ペテン政権にもかかわらず、長期化するのである。前出の五十嵐仁氏が言う。

 「『山高きがゆえに貴からず』です。首相が長く在任したからといって、中身が伴っていなければ評価されません。長期政権の要因として『安倍1強』という状況をつくった“政治技術”が手腕とされるかもしれませんが、実体は、隠す、ごまかす、嘘をつく、という手練手管で国民を騙したに過ぎない。

 嘘つき政治がどんなに長く続いても、日本政治の汚点にしかなりません。国民騙しの政治に、問題の本質を十分に伝えないマスコミが手を貸し、内閣支持率を安定させた。マスコミの責任も重大です。さらに、マスコミが安倍政権にひれ伏したことで、有権者は政治を諦め、無関心となり、投票を棄権した。結果的に安倍政権を応援したことになります」

 確かに、安倍を5回もの国政選挙で勝たせたのは有権者だ。安倍政権の長期化は、国民が自滅の道を選んでいるということに他ならないのである。

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10月11日(金) 日米貿易交渉で「ウィンウィン」と嘘をついて国民を欺いた安倍首相 [国際]

 これからは、安くて危なっかしい食糧がどっと入ってくるにちがいありません。安倍首相が大量に買い入れると約束した米国産の牛肉には成長を早めるホルモン剤が投与され、トウモロコシは遺伝子組み換えによって増産されたものだといいます。
 安いから日本の消費者は喜ぶだろうと言われています。しかし、こんなものが消費者のためになるのでしょうか。
 
 日米貿易交渉が妥結し、テンガロンハットをかぶった牛肉生産者たちを前にトランプ大統領が「日米交渉はアメリカが勝利した!日本のまずい牛肉より遥かに美味いアメリカ牛肉をジャンジャン日本へ輸出してやろう!」と大ハシャギしていたとき、その横で安倍首相は満面の笑みを浮かべていました。どこの首相なのか、と言いたくなります。
 トランプ大統領は貿易協定に署名するときも、主要な農業団体の幹部を集めてこう成果をPRしました。「今日の協定で、日本は米国の食品や農業輸出品への市場アクセスを劇的に広げると約束した」と。
 安倍首相は「ウィンウィン」の結果だったと言いましたが、どこが「ウィン」なのでしょうか。またもや、国民に向けて大嘘をついたことになります。

 日米貿易協定は日本側が一方的に譲歩し、牛肉や豚肉などの畜産物の関税を大幅に引き下げる一方、米国の自動車と自動車部品の関税削減は先送りされました。米国寄りの決着で、譲るばかりの結果だったことは明らかです。
 この協定が日本の農業にどれほど影響するかという試算についても、未だに明らかにされていません。これで国会での審議が可能なのでしょうか。
 しかも、この協定について最終合意した日米共同声明では、日米自由貿易協定(FTA)の交渉開始でも合意しています。これまで、日米FTAの交渉は行わないとしていた約束も嘘だったことになります。

 日本政府は関税引き下げの水準がTPPの範囲に収まったことを成果のように語っています。しかし、TPP水準の関税引き下げであったとしても日本の農業への被害は甚大です。
 かつて、自民党でさえ選挙のポスターに「TPP断固反対」と書いていたではありませんか。その公約を投げ捨てて日本の食糧安全保障をアメリカに委ねようとしているのが安倍首相です。
 自動車関税についても「関税の上乗せ回避」を成果のように宣伝していますが、目標は「関税撤廃」だったはずです。米国が公表した英語の協定文に「撤廃」という文字が入りましたが、「今後のさらなる交渉次第」との表現にとどまっています。

 さらに、今回の協定では貿易額ベースで「米国が約92%、日本が約84%」の関税が撤廃され、世界貿易機関(WTO)の水準をおおむねクリアできていると日本政府は主張しています。これも嘘です。
 これには撤廃されるかどうか分らない乗用車と自動車部品が含まれているからです。自動車分野は対米輸出額の約35%を占めますから、これらを除くと関税撤廃率は6割前後まで落ちてしまいます。
 WTOのルールでは、加盟国に対して9割程度の関税撤廃率が求められています。今回の協定は、この水準に達していません。

 結局、安倍首相はトランプ大統領に押し切られてしまったのです。日本の農業や食の安全、消費者の健康や食糧安全保障を守るつもりがなかったのだということです。
 安倍首相は国民に嘘をついて、トランプのポチ(飼い犬)として行動し続けました。これではトランプのペットではないか、やはり「トラン(プ)ペット」だったのかと言いたくなります。

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10月9日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月4日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「会長人事がらみかと怪情報 NHKで今何が起こっているのか」

 現経営委員長の石原進JR九州相談役もJR東海の葛西敬之名誉会長につながる“安倍人脈”。数年前まで日本会議福岡の名誉顧問を務めるなど思想的にも近い。

 「もはや経営委は、政権が派遣したNHKの監視役に成り果てています。間接的に人事権を握られた会長以下、副会長、理事らは政権との適度な距離を保ち、忖度しなければその地位は維持できない。政権がトップ人事を牛耳り、思い通りにNHKを操っている構図です」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 超が付く日本会議シンパの萩生田文科相が就任した途端、いきなり「表現の不自由展」への補助金を召し上げたのにも驚いたが、タガの外れた政権はもはや牙を隠さず、今後も表現の自由と報道にドンドン介入するに違いない。前出の五十嵐仁氏はこう言った。

 「文化庁は不交付決定の際の議事録を作成していませんでした。この政権は国民の知る権利を度外視し、検証の術を失わせて都合の悪い真実を隠すことが常態化しています。長期政権の弊害で何をやっても大丈夫と国民を見くびっている証拠です。だから、高市早苗氏を平気で総務相に再任させる。彼女は前回の総務相時代に放送法4条をタテに取り、政治的公平性に欠く放送を繰り返したテレビ局への『電波停止』に国会で言及した危うい人物ですよ。今回のNHK問題でも『放送法に反しない』と経営委の肩を持つ発言が目立ちます。政権側の露骨な開き直りに対抗できるのは、国民のしかるべき批判しかありません。政治介入を押し返し、外れたタガをはめ直して表現・放送の自由やNHKの独立性を取り戻すしかありません」

 いい加減、国民は言論統制政権の露骨な正体に気づくべきだ。


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10月7日(月) 第4次安倍改造内閣をどう見るか [論攷]

〔以下の論攷は、民商が発行する『全商連新聞』9月30日付に掲載されたものです。〕

「イタチの最後っ屁」内閣
改憲シフトのジレンマも

 改造内閣の人事を目にした時、異様なにおいが漂っているような気がしました。考えてみれば、安倍首相、麻生副首相、菅官房長官はいずれも再任です。第2次安倍内閣発足以来、ずっと同じ顔触れですから政権の中枢に変わりはありません。7年物の「古漬け」のようなものですから、すえた臭いがするのも当然です。

 衆院議員の任期はあと2年ですから、それ以内に解散・総選挙があります。これが最後の組閣になるかもしれないということで、安倍首相は世話になった側近らを処遇したいと考えたのかもしれません。そのために「イタチの最後っ屁」のような、異臭が立ち上ることになりました。
 この内閣の最大の特徴は安倍首相の盟友や側近などを重用した「お友達」内閣で、日本会議国会議員懇談会の幹部が顔をそろえているということです。安倍首相のお友達は日本会議ばかりですからそれも当然です。安倍首相自身や麻生副首相を始め、高市早苗総務相、橋本聖子五輪相、衛藤晟一1億総活躍相、加藤勝信厚労相、江藤拓農林水産相、西村康稔経済再生相、萩生田光一文科相に党4役まで含めれば12人にも上ります。
 異臭ばかりではなく、汚点もあります。森友疑惑や財務次官のセクハラ問題で責任を問われた麻生首相の留任、加計疑惑の当事者の一人である萩生田文科相の入閣、加計学園から献金を受けていた下村博文選対委員長の就任、口利き疑惑で辞任した甘利明元経済再生相の自民党税制調査会長への抜擢など、挙げればきりがありません。
 「滞貨一掃」の派閥順送り人事となった新入閣組も問題だらけです。田中和徳復興相、武田良太国家公安委員長、竹本直和科学技術相は暴力団との交際疑惑が指摘され、河合克行法相についてはパワハラ疑惑が報じられました。
 今回の改造内閣の最大の目玉は、小泉進次郎議員の初入閣です。5%ほどの支持率アップ効果が見込まれるとされていましたが、実際にそれくらいの上昇になりました。内閣に漂う異臭を消すための「消臭剤」、あるいは「目くらまし」として使われたわけです。

 改造内閣の発足に当たって安倍首相は「困難な挑戦だが、必ずや成し遂げる決意だ」と述べ、相変わらず改憲に向けての執念を示しました。自民党役員も改憲への意欲を語り、閣僚の顔ぶれも「改憲シフト」になっています。
 同時に、自民党改憲本部長に温厚な重鎮で安保法制を取りまとめた細田博之元自民党幹事長、衆院憲法審査会長に野党人脈が豊富なベテランである佐藤勉元国会対策委員長を起用しました。野党への懐柔を意識した布陣です。
 安倍首相は硬軟両様の挙党態勢で、改憲発議に持ち込むつもりのようです。しかし、首相の任期は2021年9月までですから、そのチャンスは2年後の通常国会までで、あまり時間は残されていません。
 急ごうとして無理強いすると野党が反発して動かなくなり、丁寧に合意を得ようとすると時間がかかります。このジレンマをどう乗り越えるのでしょうか。安倍9条改憲をストップするための正念場が近づいています。
 しかも、戦後最悪となっている日韓関係をはじめ外交は八方ふさがりで、10%への消費増税、年金問題や医療・介護などの「全世代型社会保障改革」に働き方改革など、内政も難問山積です。それに、2年以内には必ず解散・総選挙がやってきます。
 疾風怒濤の荒波が待っているからこそ、信頼できる「お友達」を配したにちがいありません。その力で航海を安全に続けつもりのようです。しかし、国民・中小業者に挑戦状をたたきつけるような消費税増税という最初の大波を乗り切ることができるのでしょうか。


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10月1日(火) 「原発マネー」をめぐる「原子力ムラ」の醜い構図が明らかになった  [原発]

 「やっぱりなー」と思った人も多かったのではないでしょうか。関西電力の高浜原発をめぐる多額の「原発マネー」をめぐる不透明な流れが明らかになったからです。
 舞台となった高浜原発には、私も京都で開かれた学会の後、見学に行ったことがあります。海の近くで漁港や海水浴場に隣接していて驚きました。

 報道によれば、この原発の関連工事を請け負っていた建設会社から地元の町の元助役を通じて関西電力の経営幹部ら20人に約3億2千万円が支払われていたことが分かりました。このような形で原発マネーが還流していたというのです。
 電力会社、関連工事を請け負う建設会社、地元自治体は「原子力ムラ」の根幹をなしています。これに議員などの政治家、原発推進に協力する学者・有識者、司法でお墨付きを与える裁判官、原発擁護・推進の情報を発信する記者やタレントなども、この「原発ムラ」の住民に含まれます。
 今回はこの根幹部分が「原発マネー」で結ばれている構図が暴露されました。「原発ムラ」を形作る有力な手段が薄汚い「原発マネー」であることが明らかになったのです。

 お金を受け取っていた側は「一時的に預かった」と言い訳しています。返したから問題ないとでも言いたいのでしょうか。
 贈収賄事件が発覚した時に繰り返された「記憶にございません」という言葉を思い出しました。今度は「一時的に預かっていたにすぎない」という言い訳です。
 国税調査などによって見つからなければ、ズーっと「預かって」いるつもりだったにちがいありません。こんな言い訳が通用すれば、どんないかがわしいお金だって言い逃れできてしまいます。

 関西電力は有力者である元助役と関係の深い建設会社に仕事を発注し、その会社からキックバックを受けた元助役は関西電力の経営陣個人に対して3憶2千万円の金品を送っていました。建設会社は急成長し、元助役や経営陣は私腹を肥やしていたというわけです。
 その原資は利用者から徴収された電気料金です。それが原発という必要でもない危険な施設につぎ込まれ、その一部が関係者の懐に入っていたことになります。
 福島の原発事故によって肉親を失ったり故郷を追われたりして今も避難生活を続けている人々は、どのような気持ちでこのニュースを聞いたでしょうか。きっと、腸が煮えくり返るような強い憤りを覚えたにちがいありません。

 全容の解明はこれからです。誰が、いつ、何を、どれくらい受け取ったのか、詳細は不明なままです。
 関西電力内の原発部門以外にも金品を受け取った人がいたのかも分かっていません。原発を抱えている関西電力以外の電力会社に、このような例があるのかについても調査する必要があるでしょう。
 それに、政治家の関与が疑われます。元助役はお世話になっているから資金を提供したと言っていたそうですが、お世話になっている政治家にもカネが流れたと考えるのが自然ではないでしょうか。

 この件について菅原一秀経産相は「言語道断」だと言っていますが、選挙で「脱原発」を唱えて当選したのに経産相になって「原発ムラ」の住民となった途端に「将来的に考えても現実的ではない」と裏切ったことこそ「言語道断」です。その菅原さんも公選法違反の疑いのある政治献金を受け取っていたのに、「返したから問題ない」と居直っているじゃありませんか。
 それに、原発企業である日立の会長である中西宏経団連会長は「八木さんも岩根さんもお友達なのでうっかり変な悪口も言えないし良いことも言えない」とコメントしています。「原発ムラ」の住民は、こんな人ばかりです。
 諸悪の根源は、原発という危険で不必要な「金食い虫」にあります。再稼働を許さず稼動している原発を停止させ、一日も早く「脱原発」を実現するべきでしょう。

 なお、以下のような講演などが予定されています。関係者の方やお近くの方に足を運んでいただければ幸いです。

10月5日(土)午後2時 佐原中央公民館:千葉県香取革新懇
10月7日(月)午後6時半 あーちぷらざ:板橋革新懇
10月12日(土)午後1時45分 盛岡市ユートランド姫神:労働者教育協会東北ブロック
10月14日(月)午後1時半 秩父梁山泊:コミュニティユニオン東京
10月20日(日)午前9時 兵庫県民会館:革新懇全国交流会分散会
10月24日(木)午後6時半 幸市民館:川崎市幸区革新懇
10月27日(日)午後12時 アルカディア市ヶ谷:松田さんを支える会50周年記念総会

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9月29日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月27日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「よくよく見れば完敗が真相 欺瞞だらけ“日米亡国貿易交渉”
 共同声明の署名式で、安倍は「両国にとってウィンウィンの合意になった」と言い、交渉窓口の茂木外相も「農産品、工業品を含めてバランスが取れた内容」と強調していたが、この結果のどこが「バランスが取れたウィンウィンの成果」なのか。大メディアも安倍や茂木発言をタレ流し、「聖域のコメは守った」と大ハシャギだが、国民を舐めるにもホドがあるだろう。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

 「まず、交渉の中身が国民に明確になっていないにもかかわらず、合意、署名にこぎ着けていること自体が極めておかしい。『TPP水準を守った』などと報じられていますが、そもそもTPPは日本の農業にとって深刻な影響を与える協定ですから、それを守ったというのは論理のすり替え。全くバカげた話です」


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9月27日(木) 「あいちトリエンナーレ」展への補助金不公布は事実上の検閲でヘイトアクションを励ます天下の愚行だ。 [文化・スポーツ]

 こんなやり方を許してはなりません。開催中の「あいちトリエンナーレ」展への補助金を全額公布しないと文化庁が決定した問題です。
 表現の自由への重大な侵害で事実上の検閲であり、ヘイトアクションや電凸(電話による集中的な抗議活動)を励ます天下の愚行にほかなりません。断じて許されない憲法違反の権力犯罪です。

 どのような展覧会であっても、内容に公権力が介入せず「カネは出しても口は出さない」というのが大原則のはずです。萩生田文科相は申告の際の情報が十分でなく適切な審査ができなかったという「手続き上の理由」を強調していますが、文科相であってもこの大原則を無視することができませんでした。
 しかし、それは口実にすぎません。官邸が嫌う展示の再開をめざす動きが始まったタイミングで、前例のない攻撃に出たからです。
 このような形で理由が後付けされ、途中から補助金が出なくなれば、補助金を出す行政当局や政府の気に入らない展示は不可能になります。少なくとも、そのような「事後検閲」を避けようと忖度する風潮が蔓延し、芸術文化活動が委縮するにちがいありません。

 このような補助金の支出取りやめは文化庁が決めたとされていますが、それを画策したのは萩生田文科相ではないでしょうか。安倍首相側近の萩生田さんは、このような形で介入する使命を帯びて文科省に送り込まれたにちがいありません。
 加計学園問題では安倍首相の意図を汲んで文科省に圧力をかけたのが萩生田さんでした。今回も安倍首相に指示されたか、あるいは忖度して企画展への圧力をかけたと思われます。
 このような形で官邸の意向に沿った介入を行うために、安倍側近の多くが閣内に取り込まれたのではないでしょうか。第4次安倍再改造内閣の危険性が、さっそく示されることになりました。

 今回の企画展はテロまがいの脅しや抗議が殺到し、3日で中止に追い込まれていました。このような妨害活動について事前に情報提供がなかったとして補助金の不交付決定がなされています。
 つまり、気に入らない展示会に対して脅しや抗議を行ったことが、補助金の不交付を引き出し妨害の効果を高める結果になりました。文科省は、あってはならない妨害活動を後押ししたことになります。
 このようにして表現の自由は、大きく阻害されてしまいました。下からの抗議活動と、上からの権力主義的介入が組み合わさることによって、重大な危機が生み出されたのです。

 安倍政権の危険性がまたも明らかになりました。「検閲は、これをしてはならない」と定めた憲法21条は風前の灯です。


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9月25日(水) 再生可能エネルギーへの転換こそ気候変動対策とエネルギー問題解決のカギだ [国際]

 「気候変動問題に取り組むことは、きっと楽しくクールでセクシーでしょう」という小泉進次郎環境相の発言が問題になっています。「セクシー」という言葉が政治家として適切だったのかというのです。
 「適切ではなかった」と、私も思います。しかし、それ以上に問題なのは、この言葉によって気候変動問題に対する日本政府の無策がごまかされ、具体的な解決策のなさが隠蔽されてしまったことです。

 国連気候行動サミットで小泉環境相をはじめとした各国首脳の前で演説したスウェーデンの高校生グレタ・トゥーンベリさんは「あなたたちは目を背け続け、目に見える何の政策も解決策もなく、よくもここに来られたものですね」と皮肉り、「あなたたちは空っぽの言葉で、私の夢と子供時代を奪い去った」と厳しく批判しました。
 この言葉は、そのまま小泉環境相に向けられたものです。「楽しくクールでセクシー」という小泉さんの発言こそ、まさに「空っぽの言葉」にほかならないのですから。
 ロイター通信が配信したそうですから、この言葉はグレタさんの耳に届くでしょうし、そうなれば、こう言われるにちがいありません。「目に見える何の政策も解決策もなく、よくもここに来られたものですね」と。

 グレタさんの批判を正面から受け止めるなら、日本はエネルギー政策を転換しなければなりません。火力発電所の建設を止め、再生可能エネルギーへの転換を進めることです。
 それは脱原発のためにも必要なことです。原発は制御できない技術であり、いったん事故が起きれば大きな災害をもたらすことは東日本大震災の際の原発事故で実証されました。
 さらに、再生可能エネルギーへの転換は温室効果ガスの削減や脱原発の点から必要とされているだけではありません。それは自然災害への備えや農林漁業の振興のためにも重要な意味があります。

 台風15号による千葉県の長期大規模停電の原因は、倒木や電柱の倒壊によって送電網が寸断されてしまったことにあります。北海道地震で生じたブラック・アウトも火力発電所の被害によるものでした。
 このような事故を防ぐためには、電源を分散して寸断されても被害を最小に抑えるようにすることが必要です。特定の巨大電源に電力を依存すればするほど、電源の被害や送電網の破壊による脆弱性が増すからです。
 日本のように地震が多発し台風がやってくる国では、電源を小規模化して分散することが必要です。それは災害対策やライフラインの確保としても有効であり、それによって被害を最小限にとどめるようにしなければなりません。

 再生可能エネルギーによる電源の小規模分散化は、農林漁業などの経営安定化にも役立てることができます。「畑や水田の上にソーラーパネルを設置し、農業と発電を一緒にこなす『ソーラーシェアリング』」が始まっており、「耕作放棄地の再生や農業経営の下支えとして期待される」(『朝日新聞』9月19日付夕刊)からです。
 同じように、林業でも間伐材のチップや下草などによる発電、牧畜では牛などの家畜の糞から出るメタンガスによる発電、漁業では潮流を利用した水力発電や海辺や海上での風力発電などが考えられます。これらの発電事業によって農林漁業を下支えすることができれば、エネルギーの地産地消だけでなく収入を補填して経営を安定させることもできるようになります。
 問題は、「電力の買い取り価格が徐々に下落し」ていることにあります。国や自治体、電力会社などが一体となって再生可能エネルギーへの転換を後押しする政策を推進しなければなりません。

 小泉環境相の問題点は、言葉の使い方にあるよりもむしろ気候変動対策やエネルギー問題についての具体策を提示できなかったことにあります。別の記者会見では、外国人記者から「環境省では化石燃料脱却にむけどのように取り組むつもりですか」と質問され「減らす」と答えたものの、さらに「どうやって?」と具体策を問われると、長い間沈黙した後、「私は先週環境大臣になったばかりで同僚や省内の職員と話し合っている」と答えました。
 質問に答える知識も能力もなく、具体的な政策も持たずにニューヨークにやってきたことを明らかにしてしまったわけです。グレタさんならずとも、再び小泉さんにこう問いたくなります。
 あなたは「目に見える何の政策も解決策もなく、よくもここに来られたものですね」と。

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9月20日(金) 千葉での台風被害、長期大規模停電や断水から国民が学ぶべきこと [災害]

 「集中豪雨、地震、激しい暴風、異常な猛暑。昨年、異次元の災害が相次ぎました。もはや、これまでの経験や備えだけでは通用しない。命に関わる事態を『想定外』と片付けるわけにはいきません。」

 安倍さん、よもやお忘れではないでしょうね。これは、今年の1月28日、通常国会の開会日にあなたがご自分の口で語った施政方針演説の一節ですよ。
 千葉では未だに台風による災害、大規模停電や断水によって生じた被害の全容が分からず、復旧の見通しも立っていません。直接的にはかつてない強い風を伴った台風による被害ですが、その天災に人災を付け加えて被害を拡大したのは千葉県や東京電力、政府の初動の遅れであり、対応の拙劣さでした。
 不安を抱いて苦しんでいる被災者を生み出した行政や東電に対して、安倍首相は同じ言葉を発することができますか。「もはや、これまでの経験や備えだけでは通用しない。命に関わる事態を『想定外』と片付けるわけにはいきません」と。

 このように言っていた安倍首相自身、今回の台風による被害への見通しの甘さが指摘されています。事前の備えは不十分で、被害の予測も誤っていました。
 災害が発生した後も内閣改造を優先して災害対策を後回しにし、初動が遅れました。千葉県の対応にも同様の問題が指摘されています。
 安倍首相は現在まで、千葉県の被災地を訪れてもいません。9月1日に実施された防災訓練のために千葉県を訪問していたにもかかわらず。

 被害が拡大した背景には、多くの問題が横たわっています。停電の復旧が当初の見通しより遅れたのは倒木のせいだとされていますが、それを取り除くためにより早く自衛隊を出動させていれば除去作業はもっとスムースに進んだはずです。
 電柱などの送電網が老朽化していたのは、東電が設備投資を怠っていたからです。復旧のためのベテラン要員が不足していたのも、東電が社員の採用を手控えていたからです。
 設備投資を行わず、社員を削減して新規採用を減らしてきたのはコスト削減のためでした。その理由は、原発事故への補償や廃炉作業のために膨大な資金を必要としているからで、これらすべても原発事故の後遺症にほかなりません。

 自治体のリストラを進めて職員を減らしてきたことも大きな問題を引き起こしました。災害救助や復旧のための事務手続きに対応する人的な態勢が取れなくなっているからです。
 正規職員を減らしてきたことも、緊急事態における自治体の対応能力を低下させてきました。ある程度の余裕を持った職員の配置と緊急事態に対応可能な判断力とノウハウを蓄積した正規職員の確保は、災害対応にとって必要不可欠な人事政策なのです。
 そして、何といっても政府の問題があります。災害に敏感で国民に寄り添い、機敏かつ適切に緊急事態に対応できる能力を持った政府でなければなりません。
 集中豪雨の報告を聞いてもゴルフを続行したり、被害が生じている最中に「赤坂自民亭」という宴に興じたり、甚大な台風被害が発生しているにもかかわらず組閣に熱中して笑顔でひな壇の記念写真に納まるような首相や閣僚であってはならないのです。またもや、安倍政権は国民に寄り添う気持ちも機敏に対応する能力もないことが明らかになりました。

 「集中豪雨、地震、激しい暴風、異常な猛暑」などの度重なる「異次元の災害」に対して、安倍政権は常に対応を誤り、被害を拡大してきました。この経験から、緊急事態への適時適切な対応のためには、緊急事態条項を書き加えて憲法を変えるのではなく政府を変えることこそが必要だということを、私たち国民は学ぶべきではないでしょうか。
 そして、こう言うべきでしょう。「想定外」などと言って逃げるな!

 なお、今日と明日、以下のような場所で講演します。誰でも参加できますので、お近くの方に足を運んでいただければ幸いです。

9月20日(金)第15回杉並革新塾 午後6時30分:杉並産業商工会館展示室 
9月21日(土)千葉県革新懇 午後1時30分:千葉県教育会館 

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