SSブログ
前の10件 | -

7月10日(金)  『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月10日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「現実になったコロナ禍での天変地異 本当の地獄はこれから」

 今回、50人超が亡くなるなど大きな被害を受けた熊本県の球磨川流域は、事前に浸水が予想されていた地域だ。国交省発表の洪水浸水ハザードマップと、実際の被害地域はほぼ重なる。球磨川に続き氾濫した大分・福岡両県を流れる筑後川や、岐阜県の飛騨川や長野県の河川の被害も同様である。

 つまり被害を予想できたはずなのに、この政権が有効な対策を打たなかったことを物語る。対策を打たない予測は無意味だ。

 「この先も巨大台風などの水害が起こるのは間違いない。もっと言えば、首都直下や南海トラフの巨大地震だって、いつ発生してもおかしくありません。災害列島を預かる国のトップなら防災省を発足させ、本気で災害対策に乗り出すべきです。防衛省の『衛』の字を『災』に替えれば済む簡単な話で、安倍政権は安全保障の対象を勘違いしています。備えるべきは外からの攻撃ではない。恒常的に大きな被害をもたらす『内なる危機』に、あまりにも無防備過ぎます」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 経営危機に瀕しているのは、コロナ対策の先頭に立った病院だけではない。日本病院会と日本医師会の調査によると、耳鼻科、小児科、眼科なども患者数が激減。両会とも「当面の資金不足やボーナスカットを回避する緊急措置」を国に要請しているが、安倍政権はゼロ回答。医療機関がバタバタ潰れる瀬戸際なのに、知らんぷりだ。前出の五十嵐仁氏が言う。

 「新型コロナの第2波到来と、世界恐慌以来とされる空前のコロナ大不況は、これからが本番です。ところが、安倍首相は自民党本部から破格の1・5億円の資金提供が元手と疑われる河井夫妻の買収事件の火の粉が及ばないよう保身に走り、サッサと通常国会を幕引き。自らが疑惑の中心にいる桜を見る会の醜聞潰しにも汲々としています。この調子だと、今回の豪雨被害を手当てする補正予算案審議の臨時国会すら開こうとせず、2次補正で10兆円も積み上げた異例の予備費を回し、お茶を濁しかねません。国民の命を軽視し政権延命を最優先。とことん、自分ファーストの首相です」

 身勝手首相をいつまでも許している限り、コロナ禍の天変地異という地獄絵の先に、この国と国民は生き残れないことを覚悟すべきだ。

nice!(0) 

7月7日(火)  『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月7日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「コロナ利用の自分ファースト “女帝”圧勝の内幕と今後」

 再出馬表明に合わせて「東京アラート」も解除。都庁とレインボーブリッジを真っ赤に染めた効果や意味はなくても、とにかく目立てばいいのだろう。コロナの選挙利用との批判を恐れたのか、告示後はオンライン選挙と称して閉じこもり。最後のメッセージ動画も緑一色と、イメージ重視で中身スカスカの選挙戦だった。

 「コロナ禍に乗じた“やってる感”の印象操作で、小池知事ひとりだけが選挙活動期間が長かった印象です。前回は崖から飛び降りる覚悟で自ら風を起こしましたが、今回は論戦を避け、風を抑えた。テレビ討論会を一度も行わなかったメディアの異常さも彼女に味方しました」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 現職の強みという名のイカサマ同然で手にした小池再選の喜劇的結末。結局、イメージや知名度だけがいつも勝敗を左右する。都知事選という政治ショーの限界を改めて露呈した。

 やはり野党候補は一本化すべきだった。どんな事情があったにせよ、宇都宮、山本両候補による反小池票の受け皿分断は、コロナ利用の“女帝”の圧勝を許す結果を招いただけでも罪深い。

 今回の分断を引きずり、国政レベルの共闘を巡っても、野党同士の主導権争いが勃発しそうな雲行きだ。しかし、早期の解散・総選挙が取りざたされる中、野党は内輪モメをしている場合ではない。

 「野党はひとかたまりにならなければ時の権力には立ち向かえず、大きな風も起こせない。そのことを痛感させられた都知事選でした。野党がバラバラでは次の総選挙も勝てないことが明瞭になった今、野党はその教訓を生かし、共闘に動くべきです」(五十嵐仁氏=前出)

 知事選後、立憲、国民は再び合流に向けて協議が加速しそう。そして、れいわの山本も共闘しなければ安倍自民を倒せないことは当然分かっている。れいわの選対幹部は「次の衆院選は山本が大阪に乗り込むことも考えられる」と打ち明けた。狙いは「打倒、日本維新の会」だ。

nice!(1) 

7月6日(月) 小池百合子候補が圧勝した東京都知事選挙の結果をどう見るか [選挙]

 昨日、注目の東京都知事選挙が投開票されました。コロナ禍の下で実施された大型地方選挙で、その結果は国政にも大きく影響すると見られています。
 結果は以下の通りでした。

 小池百合子 3,661,371
 宇都宮健児 844,151
 山本太郎  657,277
 小野泰輔  612,530

 ご覧のように、366万票を獲得した現職の小池百合子候補の圧勝でした。4年前の選挙で獲得した291万票を75万票も増やしての再選です。
 こうなった要因については様々な要素があり、その分析は今後の課題ですが、さし当り指摘できることはコロナ禍によって高まっている都民の不安感であり、安定志向です。東京アラートの解除後、新型コロナウイルスの感染者数は増え続け、連日の感染者三桁越えという中で「これからどうなるのか」と不安を高めた都民は新人よりも実績のある現職に都政をゆだね、変化より継続を選択したものと思われます。
 また、コロナ対策という点でも都道府県の首長は「頑張る知事」として注目を集め、小池都知事は最大限、マスコミの報道を利用してきました。安倍政権の対応を批判したり、全国に先駆けて休業要請や協力金の支給を打ち出したりするなど、安倍首相のずさんでピント外れの対応に比べれば数段ましに見えた「錯覚」も、小池都知事には有利に働いたものと思われます。

 しかも、小池都知事は意識的にこのような状況を利用する選挙戦術を展開しました。私はこれを「惨事便乗型選挙運動」と呼んできましたが、コロナ対策の節々でマスコミに登場して露出度を高め、選挙が始まると一転して都民の前から姿を消すという作戦に終始しました。
 コロナ対策に集中するという口実で街頭演説は行わず、テレビ討論にも応じませんでした。その結果、主要な候補者によるテレビ討論は一度も開かれず、候補者間の政策論争も深まらず、これまでの都政の問題点や公約違反も十分に明らかになりませんでした。
 選挙運動のやり方としても、密集を避けるということで街頭演説にあまり人が集まらないように配慮するなど、これまでとは様変わりしました。このような運動スタイルの変化も、現職に有利に新人には不利に働いたものと思われます。

 対する野党としては、ほぼ政策と支持基盤が似通っている宇都宮候補と山本候補が分裂する形で立候補したのが最大の問題でした。とりわけ、野党共闘を断って「後出しジャンケン」のような形で突然立候補した山本太郎候補とその支持者には深刻な反省を求める必要があるでしょう。
 立候補に際して山本さんは小池都知事の票を食うようなことを言われましたが、実際には小池さんには全く影響せず、大きな影響を受けたのは宇都宮さんでした。宇都宮さんはこれまで2回の立候補で約100万票を得ていましたが、今回は84万票と16万票ほど減らしました。
 前回の野党統一候補だった鳥越俊太郎候補が得た134万票との比較でも50万票の減ですが、この分は山本候補の獲得した66万票に含まれていると思われます。つまり、前回の野党統一候補が獲得した票は、今回の宇都宮さんと山本さんに分かれてしまったということになります。

 このような形で野党候補が分裂し、勝利への展望を充分に示すことができなかった点に、野党側の最大の敗因があると言うべきでしょう。市民と野党が固く団結して手を握らなければ勝利の展望を切りひらけないということが、今回の都知事選での最大の教訓です。
 それでも、このような困難な条件の下で宇都宮さんが健闘されたこと、その原動力となったのが市民と野党の共闘であったことは重要な成果として確認しておく必要があります。選挙直前に宇都宮さんが「火中の栗を拾う」決意をされ、敢然と立候補を表明しなければ「不戦敗」になったかもしれないのですから。
 私も「革新都政をつくる会」の呼びかけ人代表の一人として野党各党に共闘を要請しましたが、なかなか候補者が決まらず焦りを覚えたことがありました。このような中で宇都宮さんが立候補を表明されどれほどホッとし安堵したか、それにもかかわらず今度は山本さんが告示3日前に突如立候補されいかに大きな戸惑いと困惑を覚えたか、今でもまざまざと思い返すことができます。

 その後の宇都宮陣営での市民と野党の共闘の発展は目覚ましいものでした。25の衆院小選挙区での市民と野党共同の市民選対が立ち上がり、立憲民主・共産・社民・新社会・緑の党の支援だけでなく小沢一郎さんや原口一博さん、平野博文幹事長などの国民民主党の幹部も応援に加わり、社会保障を立て直す国民会議の野田佳彦元総理や岡田克也元副総理、無所属の中村喜四郎さんまで激励に駆け付けています。
 宇都宮さんは事実上の野党統一候補として選挙を戦うことができたと思います。当初、都立・公社病院の独立行政法人化に賛成していた立憲民主党の都議が反対に転ずるなど、政策的合意の範囲は拡大し、コロナ対策をめぐる論戦をリードすることにもなりました。
 市民と野党との共闘という点で、今回の都知事選挙は来るべき総選挙に向けての「予行演習」としての役割を果たし、共闘体制の確立に向けての準備作業として大きな意味を持ったと思います。この点でも「活路は共闘にあり」という教訓を、今一度、しっかりと確認しあうことが必要なのではないでしょうか。


nice!(0) 

7月5日(日)  『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月5日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「大メディアは小池知事“口だけ”都政の検証をしないのか」

 4年前の都知事選では都政を「ブラックボックス」と断罪し、情報公開を掲げて喝采を浴びた。ところが小池都政では意思決定のブラックボックス化がますます進んでいるのが実情だ。

 豊洲市場の移転問題でも、検討過程の記録が残っていなことが問題視されると、小池は「文書が不存在なのはAIだからです」とすっとんきょうなことを言い出したものだ。「人工知能というのはつまり、政策決定者である私が決めた」と言ってのけた。「私がAI」とは……。こんなふざけた発言を許す大メディアもどうかしているのだが、今回のコロナ対策も、誰がどうやって決定しているのか判然としない部分が多い。またしても、AIが決めていると言うのだろうか。

 「東京都のコロナ対策は、小池都政がいかに無能で無策かを表しています。その結果が100人超という感染者数で、自粛期間の都民・国民の努力は何だったのかと怒りの声が上がって当然なのです。ところが、都知事選ではコロナ禍を理由に論戦にも出てこない小池氏が圧倒的優位に立っているという不思議。テレビ討論には応じないのに、連日の記者会見で“やってる感”をアピールして、危機に便乗した選挙運動を展開しています。都合のいい形でテレビを利用しているのですが、大メディアも小池氏の会見中継で視聴率を稼ぎたいから、表立って批判をしない。4年間にわたる都政で公約がほとんど実現されていないことも、目先のコロナ感染者数にかき消されています。こうして口だけ都政の検証もろくにしないまま、小池氏の再選が濃厚という異様な選挙戦になっている。この先もコロナ対策を小池氏に任せることになれば、都民の暮らしが守られないことは明白です。そう指摘する役割を大メディアが放棄している以上、都民自身が真剣に投票行動を考えなければなりません」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 コロナ対策は待ったなしで、都政の空白は許されない。空白ならまだマシで、キャッチフレーズばかりで何もしない小池都政が続けば、危機は高まりマイナスが増える一方だ。地獄の4年間が待っている。

 5日が投票日の都知事選は、都民にとって、自分たちの生活を左右する重要な選択だ。誰になら任せられるのか、真剣に考えないと取り返しのつかないことになる。



nice!(0) 

7月3日(金)  『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月3日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「疑惑封じと党内引き締め ボロボロ政権が解散風を煽る真相」

 党本部や官邸への強制捜査に虎視眈々の検察にも「“聖域”に踏み入ろうとすれば、衆院解散の“伝家の宝刀”を抜く。そうすれば手も足も出まい」と圧力をかける思惑もあるのだろう。

 ただ、この政権はピンチになると「国難」を逆手に総選挙に打って出た“前科”がある。

 折しも自民党の若手からも「消費税ゼロ」など大胆な減税策を求める声が上がる。コロナ対策の2次補正ではフリーハンドの予備費に前代未聞の10兆円もの予算をつけた。

 過去に学べば今度も解散でゴマカシ。コロナ不況をエサに大幅減税などの目玉をぶち上げ、予備費の血税バラマキで数々の疑惑にフタ。政権批判をねじ伏せかねない。

 「本当に解散するのか、単なる脅しなのかは分かりません。どちらにしても、この政権が保身に凝り固まっているのは、よく分かる。コロナ禍で仕事や商売、生活が立ち行かなくなると、国民の多くが不安を抱えているのに、政権はコロナ克服に打つ手なし。解散風を吹かせて揺さぶりをかけ、国民の命よりも政権の延命を最優先させています。コロナ対策を放り出して解散すれば、間違いなく国民の怒りは頂点に達する。無責任政権に引導を渡す絶好のチャンスです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 コロナ不況をしのぐには、もはや国難政権をリセットするしかない。その権利を行使できるのは、国民の一票だけだ。

nice!(0) 

6月30日(火) 都知事選最終盤に向けての情勢調査をどう見るか [選挙]

 東京都知事選挙の最終盤に向けて、選挙情勢についての世論調査の結果が報じられていました。東京新聞の記事では「小池氏リード 投票率3割弱未定」と出ており、朝日新聞には「都知事選 小池氏が安定」「宇都宮・山本・小野氏ら苦戦」という見出しがついています。

 都知事選挙をめぐる現時点での情勢は、現職の小池候補が安定しており、それに宇都宮・山本・小野候補が、この順番で続いているようです。ほぼ選挙前の予想通りということでしょうか。
 選挙前から小池さんが圧倒的に有利だと見られていました。現職の2期目は強いと言われていますし、コロナ禍の政治利用によって有利な状況をつくり出してきたからです。
 選挙が始まるまではテレビでスポットを流して名前を売り込み、選挙が始まったら「リモート選挙」だということで街頭演説などをやらずに都民の前から姿を消してしまいました。コロナ危機を口実に顔と名前を売り込むのも、街頭での選挙運動を行わずに論戦から逃げるのも、どちらもコロナ禍の政治利用という点では共通しています。

 東京新聞の調査では、都の新型コロナウイルスの感染症対策について「ある程度評価する」と「評価する」が合わせて70.7%になっています。「アベノマスク2枚」や犬とくつろぐ動画の配信、持続化給付金スキャンダルなど、安倍首相による対策があまりにひどいために、都の対応が相対的にましに見えているのではないでしょうか。
 しかし、それは「やっているフリ」に惑わされた「錯覚」にすぎません。東京アラートは都庁とレインボーブリッジを赤くしただけで実効性はなく、それを解除したのも選挙のためであって感染者数が減ったからではありません。
 アラート解除後も感染者は増え続け、昨日は58人、その前は60人に達しています。このような形で感染者が増え続けていること自体、都の感染症対策が効果を挙げていないことを示しています。

 東京新聞によれば「宇都宮氏は、共産支持層の6割を押さえるが、立民支持層の支持は2割にとどまる」とされています。朝日新聞も「宇都宮氏は、支援を受ける立憲民主支持層への浸透は不十分で、共産支持層もまとめ切れていない。無党派層の支持も1割ほど、60代以上の支持が比較的厚い」と書いています。
 宇都宮さんが小池さんの後塵を拝しているのは、支援している野党や無党派層の支持をまとめ切れていないからです。宇都宮さんを応援している立憲・共産・社民の各党の支持者をまとめれば勝機が生まれます。
 宇都宮さんは過去2回立候補していますが、いずれも約100万票を得票しており、19年参院選で立憲・共産・国民・社民の野党候補が獲得した票の合計は220万票でした。これをまとめ切れていないということは、最終盤にむけての伸びしろが大きく残されているということでもあります。

 宇都宮さんは「日本のサンダース」と言われていますが、アメリカでの「サンダース旋風」は70代の高齢者と若者のコラボによって生じたものでした。日本でも同じような高齢者と若者との連携が生まれれば、大きな「旋風」を起こすことができるにちがいありません。
 私も今日一日、「全国・首都圏革新懇行動デー」に加わって宇都宮さんへの支持を訴えるつもりです。最後まであきらめずに闘い抜いたものだけが、勝利を手にすることができるのですから。

nice!(0) 

6月29日(月) 都知事選挙の最終盤にあたり反貧困・人権派弁護士への支持を訴える [選挙]

 注目の都知事選挙も、7月5日の投開票日まであと1週間となりました。すでに期日前投票も始まっています。
 都知事選挙の最終盤に当たって、反貧困・人権派弁護士への投票を呼びかけます。周りの方にも、ぜひ「日本のサンダース」への投票を薦めていただきたいと思います。

 都知事選挙が公示されてから、私も全国革新懇・東京革新懇の代表世話人、革新都政をつくる会呼びかけ人会議の呼びかけ人代表の1人として様々な活動に参加してきました。
 25日には、エデュカス東京で開かれた「宇都宮健児さんの勝利をめざす全国・首都圏・東京 労組・民主団体決起集会」であいさつしました。私は、この集会を主催した3つの団体のいずれでも、代表する立場にあったからです。
 また27日には、「全国・首都圏革新懇行動デー」でもあいさつし、新宿駅南口での宣伝とスタンディングで訴えさせていただきました。同様の行動は、30日の午後にも予定されています。

 他方、東京でのコロナ感染者の数は、アラート解除後も減ることなく、かえって増え続けているようです。最近も、55人、48人、54人、57人と連日感染者数が50人前後を数え、昨日はとうとう60人になってしまいました。
 小池都知事による「東京アラート」解除は、感染が収まったからではなく知事選挙への立候補を表明するためのものだったということは、このような経緯からも明らかです。その「東京アラート」にしても、都庁とレインボーブリッジを赤く染めるだけで具体的な対策はありませんでした。
 今ではアラートさえも発動されず、「自粛から自衛へ」と呼びかけるだけです。このような「やってるフリ」だけのコロナ対策を転換するためにも、都知事を変えなければなりません。

 現職の小池都知事については、石井妙子さんが書いた著書『女帝 小池百合子』が話題を呼んでいます。私も読みましたが、「こんなに酷い人だったのか」と認識を新たにさせられました。
 それだけではありません。葉上太郎さんが書いた『都知事、不思議の国のあるじ』という本も注目を集めています。青島以来の5人の都知事を取り上げて比較した葉上さんは、今の都庁を「小池ワンダーランド」だと評し、都知事は鶏のとさかで目立つことをやりたいだけでその究極が小池さんだというのです。
 「職員との乖離は史上最低」だとも書いています。都の職員のアンケートでは都知事1期めについての評価は46.4点で、『都政新報』の編集長は「正直言って、ここまで点数が低いとは思いませんでした。及第点とはいえないにしても、私の実感としては、50点は超えるかと……。小池都知事がいかに都職員たちから信頼を得ていないか、ということが明らかになりました」と語っています。

 それもそうでしょう。『女帝』では「政治家としてやりたいことはなく、ただ政治家をやりたいのだ」という池坊保子さんの小池評が紹介されていますが、同様に「都知事としてやりたいことはなく、ただ都知事をやりたいのだ」という本質が見破られているからです。
 先の総選挙での「希望の党騒動」でも明らかなように、小池さんは総理大臣をめざしており、都知事は通過点にすぎないのです。このような人が真面目に仕事をしている職員の信頼を得られるはずがありません。
 れいわ新選組の山本太郎さんも以前から総理大臣をめざすと公言しており、都知事はそのための通過点にすぎないようです。いずれにしても、都民の命と生活が懸かっている都政を総理大臣になるための「踏み台」とするのはやめていただきたいと思います。

 小池都政を批判する人々の中で山本太郎さんに対する期待があるのは理解できます。しかし、市民と野党の共闘を実現したいと思い、赤坂にあるれいわ新選組の事務所まで出かけて要請と懇談を行ってきた私としては、共闘を拒んでれいわ新選組の代表として「後出しジャンケン」的に立候補したことには大きな問題を感じています。
 4年前の都知事選挙でも野党から宇都宮さんと鳥越さんが立候補する動きがあり、最終的に宇都宮さんが辞退して鳥越さんに一本化されました。前回の宇都宮さんは野党共闘を尊重して身を引き、今回の山本さんは野党共闘を拒んで勝手に立候補したように、共闘に対する姿勢という点で決定的に異なっています。
 れいわ新選組と山本太郎さんは野党共闘の仲間だと思いますし、総選挙に向けての共闘に加わってもらいたいと願っていますが、そのためにも共闘の力を知っていただく必要があります。自分と自分の仲間だけの力で何とかなるということであれば、総選挙に向けても同じような分裂行動に出る可能性がありますから。

 それを防ぐためにも、市民と野党の共闘によって支援されている候補が勝利する必要があります。都知事選挙の結果は、解散・総選挙の時期だけでなく対決構図にも大きな影響を与えるにちがいありません。
 都政のみならず、日本の政治全体の行く末を左右するものになってきています。この選挙で宇都宮けんじさんが勝利すれば、末期症状に陥っている安倍政権に引導を渡し解散・総選挙に向けて明るい展望を切り開くことができるにちがいありません。

nice!(0) 

6月28日(日)  『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』6月28日付に掲載されたものです。〕

*記事「小池都知事“やってるフリ”が招いた「感染爆発 重大局面」」

■カラカラになるコロナ対策費

 「小池知事は都の昨年度収支の黒字1403億円の一部を新たなコロナ対策に充てるとしています。しかし、すでに1兆円をつぎ込み、コロナ対策の財源である財政調整基金は9割以上減少して、残りは約800億円。以前と同じ対策が打てない状況なのです」(都政関係者)

 再びアラートを発動し自粛を再要請すべきという声も強いが、選挙中に発動したら「なんで出馬表明直前に解除したのか」とブーイングを浴びるだけに、やりたくてもやれない状況なのだろう。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「自分が出演するテレビCMを垂れ流したり、出馬表明の直前にアラートを解除したりと、小池さんはコロナ危機の政治利用が目に余ります。結局、やったことといえば、都庁とレインボーブリッジを真っ赤に染めただけです。連日、感染者が50人というこの感染拡大は、小池さんが効果的な対策を打たなかった証左ですよ。都民は小池さんの『やってるフリ』のツケを払わされるのだから、たまったものじゃありません」

 こんな知事に、再び都政を任せていいのか。

nice!(0) 

6月27日(土)  『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』6月27日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「専門家vs安倍政権 責任なすりあいで“空中分解”の今後」

 大体、安倍政権は検証に不可欠な記録を後世に残すつもりさえない。コロナ対応を公文書管理の指針に基づく歴史的緊急事態に指定したのに、専門家会議を「政策を決定・了解する会議」と認めず、発言を箇条書きにした議事概要にとどめたままである。

 「加えて首相や閣僚が対策を議論する『連絡会議』の議事概要には、首相の発言は一切、記載されていなかった。モタモタ対応を見かねて、前面に出た専門家会議の背後に政権が隠れ、ピント外れのコロナ対策の責任を押しつけたとみられても仕方がない。だから、専門家会議も責任の矢面に立つのはごめんとばかりに、見解の文言削除や修正など政権側の横やりを暴露。“最後っ屁”でケツをまくったように感じます」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 感染増加の真っただ中に迷走コロナ対策の責任のなすり合いで、政府と専門家会議が空中分解……。国民には嘆息しかないのではないか。

 その上、安倍は民主党政権時代に成立した「新型インフルエンザ特措法」の適用に難色を示し、法改正の手続きを経たため、緊急事態宣言も遅れた。対象を絞った30万円給付のあまりの評判の悪さに、閣議決定済みの補正予算を急きょ組み替え、一律10万円給付に変わったものの、こちらも支給は遅れている。前出の五十嵐仁氏が言う。

 「安倍首相は専門家を使いこなせず、彼らの助言よりも側近官僚の思い付きを重視。『全国民の不安はパッと消えますよ』との進言に食いつき、布製アベノマスク2枚を配布する大失態を演じました。犬を抱いた動画配信も同様で、国民の信頼は地に落ちています。首相が痛感すれど、取ろうとしないため、責任の所在も曖昧模糊とし、覚悟にも欠け、十分な政治決断も下せない。コロナ禍が可視化したのは、『ないない尽くし』のガバナンスの欠如です」

 安倍も小池も今なお五輪優先の失態を認めようとしない。なぜPCR検査の件数は少ないのか。海外の全自動検査システムなどは日本の技術が支えているではないか。当然の疑問に医師会も答えず、権威主義で非を認めようとしない。


nice!(0) 

6月26日(金)  『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』6月25日付に掲載されたものです。〕

*記事「地方の怒り表面化 沖縄と長野で「内閣支持率18%」の衝撃」

 国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ調整委員長は10月中に東京五輪開催の可否を判断すると明言している。11月3日には米大統領選がある。「五輪中止」や「トランプ敗北」が決まると、安倍首相のパワーはますます低下する。解散するならその前しかない。しかも、年明けからは景気が一気に悪化すると予想されている。コロナ第2波襲来の恐れもあり、解散は打ちにくい。

 しかし、支持率20%割れでは、とてもじゃないが9月に解散は打てない。

 琉球新報などが沖縄県民を対象に実施した世論調査(6月13~14日実施)では、内閣支持率は18・73%、不支持率は66・33%に上った。また、信濃毎日新聞によると、長野県内の世論調査(5月30~31日実施)の内閣支持率は18・6%だった。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「安倍内閣の支持率が地方で1割、2割なのは、当然の結果です。30%台が出ている全国メディアの数字は、東京、名古屋、大阪など都市部を含む全国平均の支持率です。地方経済はコロナ禍に直撃されています。観光産業などはモロに影響を受けました。それでなくとも、この7年間、都市と地方の格差は広がり、地方にはアベノミクスの恩恵は及ばなかった。内閣支持率が下落する一方、石破茂さんの人気が上昇しているのも地方の怒りの表れです」

 自民党議員は地方の怒りをどこまで分かっているのか。


nice!(0) 
前の10件 | -