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1月1日(土) 反転攻勢に向けての新しい年が始まった [日常]

 明けまして、おめでとうございます。

 反転攻勢に向けての新しい年が始まりました。昨年の総選挙は自公勢力の必至の反撃によって野党共闘が跳ね返されるという残念な結果に終わりましたが、今年はそれを巻き返す年にしたいものです。

 そのためには、野党を弱体化して共闘を分断することを狙う「悪魔の囁き」に惑わされず、共闘を強化・発展させて参院選に勝利しなければなりません。とりわけ、改憲勢力が増えて明文改憲に本腰を入れ始めている状況の下での参院選ですから、その意義と重要性は格段に高まっています。

 1人区での共闘はもとより、立憲や共産、社民、れいわなど改憲に反対する野党各党の議席増大が必要です。対等・平等な立場での相互支援や相互協力によって、改憲阻止勢力全体の議席を増やし、参院での改憲発議をなんとしても阻止しなければなりません。

 「活路は共闘にあり」という王道を踏み外すことなく、捲土重来を期したいと思います。日本を変えて新しい政治を実現する希望の年にするべく、引き続き微力を尽くす所存です。

 本年も、よろしくお願いいたします。

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12月29日(水) 2021年の仕事 [日常]

 公私ともに試練に直面した一年でした。
 公的な面では、秋の総選挙で与党が勝利し、自公政権が維持されるという残念な結果となりました。共産党を含む野党共闘によって政権交代にチャレンジするという初めての試みでしたが、与党勢力の必死の巻き返しによって跳ね返されたわけです。新型コロナウイルスの感染拡大が一時的に収まったことも、与党に有利に働いたと思われます。
 私的な面では、エコー検査ですい臓に疑問ヵ所が発見され、2度入院して手術しました。1回目は総胆管結石の摘出で3日間、2回目は膵管内乳頭部粘着性腫瘍(IPMN)の除去で19日間の入院です。幸い腫瘍はガンではなく転移もしていませんでした。9月からは普通に生活しており、全く問題ありません。年の瀬が近づいてから、妻の叔父夫婦や近しい先輩が亡くなるなど、悲しい知らせも相次ぎました。
 その2021年も、間もなく暮れようとしています。

 さて、 例年のように、1年間の仕事をまとめさせていただきたいと思います。今年は手術のために夏に空白が生じましたが、総選挙があったために仕事も多く、著書の第3版が1冊、共著が1冊、論攷・インタビュー・談話・コメント・書評などが29本、講演・報告などが24回、街頭演説・あいさつなどは11回で、夕刊紙『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載は105回に上るなど、例年とそれほど大きくは変わりませんでした。
 
(1) 著書
・五十嵐仁『18歳から考える日本の政治〔第3版〕』法律文化社
・五十嵐仁・小林節・高田健・竹信美恵子・前川喜平・孫崎享・西郷南海子『市民と野党の共闘で政権交代を』あけび書房

(2) 論攷・インタビュー・談話・コメント・書評など(29本)
・「被爆国日本に〝核兵器禁止条約に参加する政府〟を実現し、〝非核の政府〟の展望開く年に」『非核の政府を求める会ニュース』第355号、2020年12月15日・2021年1月15日合併号
・「野党の本気の覚悟示す政権合意を求める」『しんぶん赤旗』1月6日付
・「2021年の政治動向と国会をめぐる情勢―野党共闘で政治を変えるチャンス」『婦民新聞』第1667号、2021年2月10日付
・「最後の自公政権 菅政権を斬る」『日本科学者会議東京支部個人会員ニュース』No.128、2021年3月10日
・「「戦争法」施行から5年 憲法記念日の今考える」『民主青年新聞』3087号、2021年5月3日付
・『しんぶん赤旗』5月31日付
・「不安のツートップ 五輪乗り切れるのか」『東京新聞』7月17日付
・「野党連合政権への道―今こそ「新しい政治」をめざそう」『学習の友』2021年7月号
・「書評:小林節著『「人権」がわからない政治家たち』」『全国革新懇ニュース』第431号、2021年7・8月号
・「前進する市民と野党の共闘、待たれる野党連合政権」川崎区革新懇の『第18回総会記録集 2021年6月12日』
・「「東京25区市民連合連絡会/選挙で変えよう!市民連合おうめ」へのメッセージ」「東京25区市民連合連絡会/選挙で変えよう!市民連合おうめ」
・「国民の命を守る国会開け」『しんぶん赤旗』8月31日付 
・「自民党政治を終わらせ、青年の声が届く新しい政権を」『民主青年新聞』第3095号、2021年9月6日付
・「共闘の力で野党連合政権の実現を」『北区革新懇ニュース』第88号、2021年9月20日付
・「緊急出版『市民と野党の共闘で政権交代を』」『asacoco』第216号、2021年9月2日付
・「「活路は共闘」総選挙でも」『東京民報』2021年9月26日付
・「野党連合政権の樹立で日本の食と農を救おう」『農民』第1474号、2021年9月27日付
・「統一を妨げているものは何か 歴史認識と「反共主義」の克服―いま「連合」を考える」『法と民主主義』第561号、2021年8・9月号
・「野党共闘で新しい連合政権の実現を」『全国商工新聞』第3477号、2021年10月4日付
・「野党分断を狙った新たな反共攻撃」『不屈』No.568、2021年10月15日付
・「安倍支配を継続する岸田政権 「ハト派」の幻想振りまく」『連合通信・隔日版』No,9686、2021年10月14日付
・「野党結束 政権交代へ 「協力合意」歓迎」『しんぶん赤旗』2021年10月2日付
・「共闘の力で科学と学術を尊重する新たな政権の樹立を」『日本科学者会議東京支部つうしん』No.648 、2021年10月10日付
・「10・31総選挙 政権を変えるしかない!」『連合通信』No.1307、2021年10月20日号
・「いのちと立憲主義をどう守るか」『調布「憲法ひろば」』第197号、11月3日付
・「民意は「安倍・菅継承ノー」」『しんぶん赤旗』11月3日付
・「ハト派・リベラル派の衣をまとった「安倍背後霊」政権―-岸田文雄新内閣の性格と限界」『治安維持府と現代』2021年秋季号、第42号
・「総選挙の結果をどうみるか」『学習の友』No.820 、2021年12月号
・「総選挙の結果と野党共闘の課題」『安保廃棄』第487号、2021年12月号

・以上のほか『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載が105回

(3) 講演・報告など(24回)
・2月14日:基礎経済研研究会「菅政権と「新しい政治」への展望」
・3月6日:市川克宏地域学習の集い「日本を変える―「新しい政治」への展望」
・4月24日:69九条の会「菅政権発足から8カ月、明らかになったことは……」
・5月18日:三多摩革新懇世話人会「都議選・総選挙を控えての情勢について」
・5月22日:京都革新懇「『市民と野党の共闘』を 広げ、野党連合政権で新しい政治を!」
・5月28日:八王子憲法カフェ「コロナパンデミックのいま、日本と世界の情勢は?」
・6月9日:八王子科学フォーラム「都議選・総選挙を前に「新しい政治」の展望を語る」
・6月12日:川崎革新懇「前進する市民と野党の共闘、待たれる野党連合政権」
・9月18日:三多摩革新懇9月度世話人会「総選挙をめぐる情勢と特徴」
・10月14日:三多摩革新懇10月度世話人会「新内閣発足と総選挙をめぐる情勢」
・10月17日:狭山9条の会「憲法の理念を生かして政治を変えよう」
・10月31日:調布九条の会「憲法ひろば」「総選挙と日本の進路―いのちと立憲主義をどう守る?」
・11月3日:日野革新懇「政権交代が大争点の総選挙の結果をどうみるか―市民と野党の共闘はどう発揮されたか」
・11月7日:法大同窓生九条の会「総選挙の結果とその後の情勢を考える」
・11月10日:都職労退職者九条の会「総選挙の結果とこれからの課題」
・11月17日三多摩革新懇11月度世話人会「総選挙の結果をふまえて―反共主義を克服するには」
・11月23日:なかいた常盤台9条の会「総選挙の結果と市民と野党の共闘」
・11月27日:9条の会@よしかわ「総選挙の結果と9条改憲の行方」
・11月28日:八王子学術・文化日本共産党後援会「政権交代への課題と展望―総選挙の結果から見えるもの」
・12月4日:69九条の会「2021年総選挙の結果をどうみるか、改憲をめぐる現段階」
・12月8日:大田革新懇「総選挙のたたかいに学び、市民と野党の共闘の前進をめざして」
・12月11日:越谷革新懇「総選挙の結果と日本政治の展望」
・12月11日大宮区革新懇「総選挙の結果と革新懇の任務」
・12月12日:立川革新懇「総選挙の結果と革新懇運動の課題」

(4) 発言・街頭演説・あいさつなど(11回)
・1月30日:東京革新懇総会:あいさつ
・2月27日;東京革新懇事務局長会議あいさつ
・4月8日:日野市長選挙応援スピーチ
・6月21日:都議選応援スピーチ(文京区)
・9月8日:革新都政の会呼びかけ人会議集会あいさつ
・9月24日:全国革新懇賛同団体懇談会でのあいさつ
・10月6日:新宿駅西口でのスピーチ
・10月23日:総選挙応援スピーチ(東大和)
・10月24日:総選挙応援スピーチ(八王子)
・11月14日:労教協第2回理事会での発言
・12月19日:東久留米市長選第1声応援スピーチ

 皆様、良いお年をお迎えください。

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8月26日(木) 共著『市民と野党の共闘で 政権交代を』が刊行された [日常]

 新しい本が出ました。そのものずばりの書名です。『市民と野党の共闘で 政権交代を』というのですから。
 企画を聞いたとき、総選挙に間に合うのかと思いましたが、どうやら間に合ったようです。病院に入院する前にインタビューを受け、原稿に手を入れて渡しました。
 初校ゲラが出てきたのは手術が終わった直後でしたから、間に合いませんでした。でも、大きな問題はなかったようです。

 本書を出版したのは「あけび書房」で、定価は税込み1100円です。詳しいことは、あけび書房のホームページ (akebishobo.com)をご覧ください。
 この本の「うたい文句」は、チラシによれば「来る総選挙とその後の新しい政権を 各分野の識者が展望・期待する」というものです。その一人として私も登場させていただいたわけです。 
 ということで、この本の目次と執筆者を、以下に紹介させていただきます。

第1部 市民と野党の共闘による政権構想
 第1章 市民と野党の共闘こそが勝利の方程式 法政大学名誉教授 五十嵐仁
 第2章 立憲主義を回復する政権交代を 慶応義塾大学名誉教授 小林節
 第3章 壊憲阻止し憲法を活かした政治を 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会共同代表 高田健
第2部 各界からの提案
 第4章 「個人が食べられる」働き方の再検討を 和光大学名誉教授 竹信三恵子
 第5章 教育の未来を考える―学問の自由・憲法・権力 現代教育行政研究会代表 前川喜平
 第6章 戦後史の脈絡から日本外交の転換を展望する 評論家・元外務省国際情報局長 孫崎享
 第7章 「実感」から出発する政治 安保関連法に反対するママの会発起人 西郷南海子

 第1章の最後の部分で、私は「共闘の力によって政権交代を実現できるかもしれない時代が訪れてきたわけで、まことに感慨無量です」と書きました。実は、本書については、もう一つ「感慨無量」なことがあります。
 それは、本書の出版を手掛けていただいたあけび書房の社長さんのことです。彼は立命館大学の学生だった頃、何回か私を講演に招いてくれた「政治研究会」のメンバーの一人でした。
 その頃から面識があり、卒業後神戸で就職して意見交換のためのメーリングリスト「市民社会フォーラム」を主宰するなど、市民運動にも関わってきました。その彼が東京に出て来て出版社の社長となり今回のような大変有意義な本の出版を手掛け、私にも声をかけてくれたというわけです。

 学生時代から時折顔を合わせることもあり、陰ながら彼の成長を見守って来た私としては、このようなかかわりを持つことができて「まことに感慨無量」だと言いたい気持ちでいっぱいです。この先も政治や社会にとって価値ある本をどしどし出して、出版人として成功していただきたいものです。
 ということで、本書の購入と普及にご協力いただければ幸いです。おそらく、「賞味期限」は総選挙の投票日までとなるかも知れませんから、お早く「お召し上がり」ください。


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8月11日(水) 手術を終えて無事に退院することができた [日常]

 生還しました。と言っても、死にそうになっていたわけではありません。
 手術のために病院に入っていたのです。先ほど、退院してきました。

 前回、このブログを更新したのは7月24日のことです。その日の午後に、入院しました。
以後、今日まで病院に入っていました。この間、ブログの更新が途絶えたのはそのためです。
 読者の皆さんには、ご心配をおかけしたかもしれません。改めて、お詫び申し上げます。

 入院したのは、悪化すればガンになる可能性の高い腫瘍を切除するためでした。4月の精密検査で発見され、その後、何回か検査を繰り返した結果、早期に手術した方が良いだろうということになったからです。
 かなり大きな手術で7~8時間もかかると言われましたが、実際には5時間ほどで済んだようです。全身麻酔でしたので、詳しいことは分かりません。
 術後の経過も順調で、1ヵ月ほどの入院予定が早まり、3週間もかからずに退院できました。ヤレヤレ、です。

 私が手術した7月26日に、東京都は通常診療の制限を視野に入れるよう通達を出しました。予定していた手術も延期するようにというのです。
 後でこのことを知り、大きな怒りを覚えました。私の場合、「滑り込みセーフ」でしたが、診療してもらえなかったり手術を遅らせたりされた人がいたかもしれません。
 この通達によって、病気やケガを直すために必要な診療や手術ができなくなり、その結果、人命が危険にさらされるようなことがあっても良いのでしょうか。これこそ命の選別にほかなりません。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって医療機関がひっ迫し、ベッドが足りなくなりそうだというのが、その理由です。だから、言ったじゃありませんか。
 オリンピックなんか止めて全力で感染阻止に取り組まなければ大変なことになると。結局、オリンピックの開催を強行し、日本選手のメダルラッシュに浮かれて「楽観バイアス」が広まり、感染爆発を引き起こしてしまいました。
 医療崩壊はこのような菅政権の無能と愚策の結果ではありませんか。そのツケを医療従事者や患者に回すことが許されるのでしょうか。

 このようななかでも、医療に携わる医師や看護師は大変な努力をしています。患者の一人としてその奮闘ぶりをつぶさに目撃した私としては、これらの人々の努力に報いるためにも、処遇の改善と支援体制の充実、まともな政治を実現しなければならないと決意を新たにした次第です。
 愚かな政府の愚かな対策に翻弄されている医療従事者の皆さんの献身には頭が下がります。入院中は私も筆舌に尽くしがたいほどのお世話になりました。
 改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

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3月11日(木) 金子ハルオ先生の息子さんが作ったドキュメント映画を見てみたい [日常]

 昨日、都立大学経済学部時代にゼミでお世話になった金子ハルオ先生から電話をいただきました。息子さんがドキュメンタリー映画を作り、それが今日の『しんぶん赤旗』に紹介されていると仰るのです。
 これには驚きました。先生のお子さんが映画監督をされているということを全く知らなかったからです。先生とは大学卒業後も何かとお会いする機会がありましたが、息子さんについては全く伺ったことがなかったからです。
 「君は顔が広いから、この映画を宣伝してくれませんか」と依頼もされました。というわけで、このブログで紹介させていただくことにしたわけです。

 早速、『しんぶん赤旗』の記事を読ませていただきました。その記事は3月10日付の7面に出ています。
 「ダムに頼らない 治水対策を模索」という見出しで、「映画『悠久よりの愛~脱ダム新時代~』金子サトシ監督に聞く」という表題がついていました。記事のリードは次のように書かれています。

 ダム建設に反対する人々を記録したドキュメンタリー映画「悠久よりの愛~脱ダム新時代~」が完成しました。水害や自然破壊を引き起こし、暮らしを脅かすダム問題の「今」を伝え、治水対策を模索する本作。金子サトシ監督は、地域住民への取材を重ねるなかで構想を深めていったと振り返ります。

 記事には金子サトシ監督の写真も出ています。顔を拝見するのは初めてですが、目の辺りが父親のハルオ先生によく似ています。「名前も、やはりカタカナなんだな」と、妙なところに感心しました。
 記事の経歴紹介では、「記録映画作家家協会事務局長、『被爆者の声を受けつぐ映画祭』実行委員」という肩書も紹介されています。金子先生の息子さんらしい民主的な映画作成の運動の中心におられる方とお見受けしました。どこかの「ドラ息子」とは大違いです。
 この映画では、宮城県の新月ダム、群馬県の八ッ場ダム、埼玉県の玉淀ダム、京都府の鴨川ダム、長崎県の石木ダム、熊本県の荒瀬ダムという6ヵ所のダム建設に対する反対運動が取り上げられています。運動の様子や関係者の思いなどについてほとんど知りませんので、私もぜひ見てみたいと思います。

 記事の末尾には、上映予定と問い合わせ先が書かれていました。以下のようなものです。
 *11日(木)、東京・武蔵野スイングホール。4月18日(日)、東京国分寺市いずみホール、問い合わせは[電話]042(381)7770(上映委員会・矢間)

 ちなみに、ウィキペディアでは「金子ハルオ(かねこ はるお、1929年2月3日 - )は、日本の経済学者、東京都立大学 (1949-2011)・大妻女子大学名誉教授。門下に五十嵐仁がいる」と紹介されています。これは光栄で名誉なことですが、正確ではありません。
 私はゼミの指導教授であった塩田庄兵衛先生が都立大学を去られて後、金子先生に拾っていただいて卒業する際にも大変お世話になり、金子ゼミの卒業生で精神的には「門下」なのは確かですが、学問的にはそうではありません。もし、「門下生」として名前を出すのであれば、海野八尋金沢大学名誉教授や今は亡き長谷川義和さんを挙げるべきでしょう。
 私は『資本論』を全巻読み、卒業後も長谷川先輩の資本論ゼミで手ほどきを受けました。とはいえ、一応政治学者であって、経済学者ではありませんので。

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3月5日(金) 拙著『18歳から考える日本の政治』第3版の目次 [日常]

 拙著『18歳から考える日本の政治』の第3版(本体2300円+税)が法律文化社から刊行されたことは、すでにお知らせしました。奥付は「2021年3月10日 第3版第1刷発行」となっていますが、すでに刊行されており、いつでも入手可能です。
 この第3版は、「第16章として『第2次安倍政権以降の政治と政党』を設け、第2版以降の政治過程と政党動向について補充」(第3版はしがき)しています。それ以外は、これまでの章の構成と変わっていません。
 本書はⅢ部構成で、全部で27の章から成っています。その内容を理解していただくために、以下に「目次」をアップさせていただきます。

目次

第3版はしがき
初版はしがき

第Ⅰ部 私たちと政治

1 政治って、見るもの? するもの? 闘うもの?
2 政治って、役に立つの? 政治の仕組みが分かると楽しくなる?
3 政治を動かす力は何?――正統性と権力の問題
4 誰が政治を動かしているの?――政治家と国民主権
5 よい政治とはどのような政治?――自由・民主主義と政治の理想
6 どうすれば政治は変わるの?――政治の変化と世論

第Ⅱ部 戦後政治から見える光と影

7 日本政治の底の底
8 戦前の政治と戦争――歪んだ日本の近代化
9 占領と民主化――戦後改革の意味するもの
10 敗戦の再出発――「青写真」としての日本国憲法
11 戦後政治モデルの形成――「55年体制」と60年安保
12 高度成長の時代――50年代後半~70年代前半
13 戦後保守政治の再編――70年代中葉~80年代
14 混迷の時代から新しい政治へ――90年代~現在
15 政党の系譜
16 第2次安倍政権以降の政治と政党

第Ⅲ部 政治の仕組み

17 民主主義って、必要なの?――政治のルールと仕組み
18 選挙に行って、政治が変わるの?――選挙と政治行動・政治参加
19 国家がなかったら、政治はどうなるの?――国家と政治
20 政策って、どのようにして法律になるの?――法律と予算
21 国会って、何をしているの?――代議制、議会の役割
22 官僚って、何をしているの?――官僚制、官僚機構の役割
23 政党って、信用できるの?――政党政治と政党の役割
24 市民や団体の役割は何?――圧力団体の活動と役割
25 地方から政治は変えられる?――地方自治体、地方政治
26 世界の中で日本はどのような役割を果たすの?――外交と安全保障
27 政治を担い、変えるのは私たち自身

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3月3日(水) 拙著『18歳から考える日本の政治』の第3版が法律文化社から刊行された [日常]

 拙著『18歳から考える日本の政治』の第3版(本体2300円+税)が法律文化社から刊行されました。恐らく、私にとってこれが最後の著書ということになるでしょう。
 私が研究者として取り組んできた「政治学と日本の政治」についての研究の集大成になります。このような形でまとめることができ、それが多くの方に活用されて「第3版」まで刊行されるに至ったことは、望外の喜びです。

 これまでの政治研究の集大成とは言っても、それほど難しいものではありません。タイトルに「18歳から考える」とあるように、選挙権を得た若者や初学者を対象に、政治学と日本の政治について基本的な内容を、これ一冊で理解できるように書いてあります。
 全体が27章に分かれているのは、ガイダンスとまとめを入れて年間30回の講義に対応できるようにしたからです。大学での教養課程における政治学の教科書として、毎回1章ずつ学ぶことができるはずです。
 大学生だけでなく、政治に関心を持ち、政治にかかわっているすべての方に活用していただきたいと思います。とりわけ、地方や国政の議員をめざしている方、議員の職務に就いている方にとっては手軽なガイドブックになるのではないでしょうか。

 もちろん、日本の政治をもっと良くしたい、マトモなものにしたいと考えている方にとっても手引きとなるように工夫してあります。ぜひ、一度手に取ってご覧いただいたいと思います。
 ということで、以下に「第3版はしがき」をアップさせていただきます。

「第3版はしがき」

 「主権者としての『知力』を養い、政治を見る目を鍛えることがますます必要になっています。政治と政治家を見極め、誤りのない道を選択し、日本の政治を前に進めるために、これからもこの本が役に立つことを願っています。」
 こう書いて本書の第2版を刊行してから4年の月日が経ちました。本書の初版は2010年に出されていますから、それから数えれば10年が経過したことになります。幸いにして、本書は版を重ね、このたび第3版を出すことになりました。これもひとえに本書を活用していただいた皆さんのおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
 第3版では、全体にわたって可能な限り新しいデータに入れ替えました。また、新たに第16章として「第2次安倍政権以降の政治と政党」を設け、第2版以降の政治過程と政党動向について補充しました。これによって、戦前から今日にいたるまで、日本の政治と政党について概観できるようにしてあります。
 本書の第3版を準備している過程で、大きな出来事が相次ぎました。世界と日本で新型コロナウイルスの感染が急拡大し、世界は未曽有の危機に見舞われました。アメリカではトランプ前大統領がバイデン大統領に交代し、日本でも安倍晋三前首相から菅義偉首相へと政権が変わっています。
 野党の側にも大きな動きがありました。立憲民主党と国民民主党が解党して新しい立憲民主党が誕生したのです。新自由主義に反対し、共産党との連携も視野に入れた大きな「受け皿」の誕生です。
 新たに発足した菅政権は日本学術会議の会員任命拒否事件を引き起こし、新型コロナウイルスの感染拡大による第3波に見舞われるなど、波乱含みの出発となりました。安倍前首相による「桜を見る会」前夜祭の費用補填や元農相への現金提供疑惑なども明るみに出ています。
 2021年夏に延期されたオリンピック・パラリンピックが予定通り開催できるのか、秋までには任期が切れる衆院議員の改選がいつになるのか、コロナ禍を収束させて経済の回復を図ることができるのか、菅新政権の前途には多くの難題が横たわっています。いずれにしても、政治の本分は国民の生命と生活を守ることであり、いかなる政権であってもこの本分を全うするために全力を尽くしていただきたいものです。
 本書の初版の「はしがき」に、私は次のように書きました。
 「生活が守られてこその社会です、健康であってこその人生です。人々の生命(いのち)と生活(くらし)を支えることこそ政治の要諦(ようてい)である――このことを再確認しなければならない時代が、この日本にもやってきたのではないでしょうか。」
 このことが本格的に問われ、希望の持てる「新しい政治」が求められているように思われます。主権者としての「知力」を養い、政治を見る目を鍛えて、新しい時代の扉を開くために、本書がいささかでも役立つことを願っています。

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2月24日(水) 古希を迎えるまで生きるとは思わなかった [日常]

 古希の朝を迎えました。70歳です。
 この歳になるまで生きるとは思っていませんでした。父が59歳でこの世を去り、母も64歳で亡くなったからです。2人ともガンでした。
 その遺伝子を受け継いでいる私も、早晩、ガンで死ぬのではないかと思っていました。しかし、そうはなりませんでした。

 この歳まで生き延び、今では社会のガン退治に精を出す毎日です。おかげ様で、コロナ禍の下でも、それほどストレスを感じずに過ごすことができています。
 講演などの仕事は減りましたが、その分、散歩で公園などに出かけて行く機会が増えました。講演から公園へ、というわけです。
 この数年、黙々とダイエットに取り組み、最も体重が多かった時より25キロ減りました。欲望をコントロールして食べたいものや飲みたいものをできるだけ我慢し、せっせと歩いてダンベル体操や腹筋運動に努めてきたおかげです。

 70年の人生を振り返ってみれば、それなりに波乱万丈で波風の多い年月でした。新潟の専業農家の長男として生まれ、18歳の時に都立大学に合格して東京に出てきてから半世紀以上の歳月が過ぎ去っています。
 20歳の秋に暴力学生の旗竿で右目を突かれ、失明するということもありました。後遺症が出るかもしれず、残された左目に負担がかかって見えなくなるかもしれないと心配もしました。
 しかし、そうなることもなく、健康で古希を迎えることができたのは望外の幸せです。この機会に、これまでお世話になったすべての方々に、私を支えてくれた妻をはじめ家族にお礼を言いたいと思います。

 今の私は体重が減って体が軽くなりました。筋力や脚力が増して、あまり疲れなくなっています。
 運動は身体に良いと言ってきましたが、その通りだと思います。ムーブメントもエクササイズも、どちらの「運動」も心身の健康と体力の増進に結びつくように思います。
 おかげ様で、今のところ体調は万全です。物忘れはありますが、まだそれほどボケてはいないようです。

 15の春に「世の中を変えたい」と志して以来、55年の歳月が過ぎ、いつ終幕を迎えても悔いのない人生を送ることができました。苦しく辛いこともありましたが、今となっては楽しく思い出深い日々の繰り返しだったと言えます。
 70年の人生を経て、ようやく準備が整いました。これからの「余生」を、世の中のために活かす準備が。

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12月28日(月) 2020年の仕事 [日常]

 さんざんな1年でした。2月頃に新型コロナウイルスの感染が始まり、健康と生命、生活と営業の危機が拡大したからです。「緊急事態宣言」によって予定されていた講演などは軒並み中止となり、「不要・不急な外出」を控え「三密」を避けるために、様々な集まりも自粛の波に飲み込まれました。
 1月の八王子市長選挙は何とか通常通り取り組めたものの、7月の都知事選挙はコロナ禍による様々な制約の下での選挙となりました。私は市長選挙で白神ゆりこ候補の選挙母体の共同代表となり、都知事選では宇都宮健児候補を支援する革新都政の会の呼びかけ人として運動に関わりました。どちらの選挙も残念な結果でしたが、市民と野党の共闘の地方自治体版としての実績を残すことができたと思います。
 その激動の2020年も、間もなく暮れようとしています。

 さて、今日は仕事納めです。例年のように、1年間の仕事をまとめさせていただきたいと思います。
 今年は著書が1冊、論攷・インタビュー・談話・コメント・書評などが28本、講演・報告などが20回、街頭演説・あいさつなども20回でした。夕刊紙『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載は100回を超えて106回に上りました。
 
(1)著書
・五十嵐仁『日本を変える―「新しい政治」への展望』学習の友社

(2)論攷・インタビュー・談話・コメント・書評など(28本)
・「2020年―被爆75年を核兵器禁止・廃絶、非核の政府実現への歴史的転換点に」『非核の政府を求める会ニュース』第345号、2019年12月15日・2020年1月15日合併号
・「書評:田辺俊介編著『日本人は右傾化したのか』勁草書房」『しんぶん赤旗』1月24日付
・「首相としての資質問われる」『しんぶん赤旗』2月15日付
・「都政を変えれば日本は変わる」『全国革新懇ニュース』第418号、4月10日付
・「危機に真正面から向き合う」『しんぶん赤旗』2020年4月18日付
・「後手後手招いた政府の姿勢 知事選は暮らし守る選択」『東京民報』第2134号、5月17日付
・「現代の問題点、教えてくれる」『しんぶん赤旗』5月29日付
・「コロナ禍の下で生存権を守るための都知事選挙」日本科学者会議の『東京支部つうしん』No.632、2020年6月10日付
・「都政転換 人権派でこそ」『しんぶん赤旗』6月11日付
・「都知事選 湧きあがる共闘」『しんぶん赤旗』6月22日付
・「安倍首相 また任期中に改憲」『東京新聞』6月23日付
・「安倍政権のコロナ対策を検証する」『学習の友』No.803 、2020年7月号
・「都知事選 「同じ思い」で本気の共闘」『しんぶん赤旗』7月12日付
・「東京都知事選を振り返って―来るべき総選挙に向けて市民と野党の共闘が大きく発展」『生きいき憲法』No.68、2020年7月28日付
・「東京都知事選の結果と今後」『東京革新懇ニュース』第454号(7月・8月合併号)、8月5日付
・「ただちに臨時国会召集を」『しんぶん赤旗』8月18日付
・「コロナ禍、歴史的な野党連合政権の実現を!」『神奈川革新懇ニュース』No. 229、2020年9月号
・「安倍総理の退陣は日本保守終末の始発点になる」韓国のウェブメディア《NEWSTOF》2020年9月8日付
・「官房長官ふさわしいのは」『東京新聞』9月10日付
・「「安倍政治」の継続を許さず野党共闘で連合政権実現を」『全国商工新聞』第3426号、2020年9月14日付
・「菅新政権をどう見るか―安倍なき「安倍政治」を受け継ぐ亜流政権」『けんせつ』第2331号、2020年10月2日付
・「学術会議への人事介入」『しんぶん赤旗』10月5日付
・「ポスト安倍時代における憲法闘争の課題」『生きいき憲法』No.69、2020年10月14日付
・「安倍政権とは何だったのか―7年8ヵ月の総括」『学習の友』2020年11月号
・「書評:上西充子著『呪いの言葉の解きかた』晶文社、2019年」『社会政策』第12巻第2号、2020年11月号
・「日本学術会議人事介入事件の本質」『東京革新懇ニュース』第457号、2020年11月5日号
・「大原社会問題研究所の思い出―『日本労働年鑑』の編集業務を中心に」『大原社会問題研究所雑誌』第745号、2020年11月号
・「日本政治の現状と変革の展望」『民主文学』2021年1月号
・以上のほか『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載106回

(3) 講演・報告など(20回)
・1月12日:全商連南関東地域新春決起集会「政治経済の動向と民商運動への期待」
・1月26日:埼玉土建久喜幸手支部旗びらき「政治経済の動向と政治転換への課題」
・2月15日:茨城県学習協議会「元気になれる、政治変革の見通しの話」
・2月23日:日野革新懇「野党連合政権の展望と市民運動の役割」
・3月10日:江東革新懇「市民と野党の共闘で小池都政の転換を」
・4月11日:神奈川革新懇「野党連合政権と革新懇運動」
・5月18日:三多摩革新懇「コロナ禍への対応と都知事選の課題」
・6月15日:九条の会東京連絡会「憲法を活かして命とくらしを守る都政の実現を」
・7月22日:戦争させない江戸川の会「コロナ禍の下で安倍政権を終わらせるために」
・7月25日:戸塚区革新懇「コロナ禍の下での革新懇の課題と展望」
・7月25日:金沢区革新懇「安倍政権の終焉と野党連合政権」
・8月22日:埼玉オール1区連絡会「総選挙に向けて市民と野党の共闘にどうとりくむか」
・9月18日:九条の会東京連絡会「ポスト安倍時代における憲法闘争の課題」
・9月26日:奈良革新懇「ポストコロナの時代と国民が主人公の新しい政治―革新懇運動の出番がやって来た」
・10月16日:三多摩革新懇「菅新政権をどう見るか」
・10月24日:69九条の会(高田高校)「ポスト安倍の下で改憲問題にどう取り組むか」
・10月31日:小平総がかり行動実行委員会「「アベ政治」継承の菅政権で日本はどうなる?―コロナ禍の中、私たちの命と暮らし、教育を守るには」
・11月14日:福生革新懇「菅政権の性格と革新懇の役割」
・11月15日:東久留米市民連合「野党連合政権樹立と「新しい政治」への展望」
・11月21日:郡山革新懇「市民と野党の共闘で新しい政治を実現しよう」
・12月20日:いちご市民の会(平塚)「日本政治の現状と政権交代の展望」

(4) 街頭演説・あいさつ・発言など(20回)
・1月5日:八王子市長選街頭演説
・1月7日:八王子市長選白神ゆり子記者会見であいさつ
・1月9日:新宿駅西口で演説
・1月11日:八王子市長選白神ゆり子事務所開きであいさつ
・1月16日:八王子市長選街頭演説
・1月19日:八王子市長選街頭演説
・2月21日:八王子労連30周年記念レセプションであいさつ
・2月24日:革新都政をつくる会呼びかけ人会議であいさつ
・3月7日:東京革新懇事務局(室)長会議であいさつ
・3月18日:革新都政をつくる会野党への要請行動であいさつ
・6月3日:革新都政をつくる会呼びかけ人会議であいさつ
・6月9日:新宿駅西口で演説
・6月13日:労働者教育協会総会で発言
・6月16日:新宿駅西口で都知事選について訴え
・6月25日:都知事選に向けての集会であいさつ
・6月27日:新宿駅南口で演説
・6月30日:全国革新懇・東京革新懇合同集会であいさつ
・10月19日:新宿駅西口でスピーチ
・12月11日:新宿駅東口でスピーチ
・12月19日:八王子駅北口でスピーチ


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12月21日(月) 拙著『日本を変える―「新しい政治」への展望』が刊行された [日常]

 拙著『日本を変える―「新しい政治」への展望』が刊行されました。出版社は学習の友社です。
 表題は大きなものですが、本そのものは124頁で本体1000円+税というコンパクトな仕上がりになっています。気軽に手に取っていただけるのではないでしょうか。

 この本は、総選挙での野党共闘を後押しし、市民と野党との連携によって連合政権を樹立することを目指したものです。そうすることで「日本を変える」ための「新しい政治」を実現することを展望しています。
 本を書き始めた頃は菅新政権に対する内閣支持率が高く、自民党内に早期解散論がありました。もし解散されれば、本を出した途端に古くなってしまいます。
 しかし、内閣の顔ぶれを見て、菅新首相は実務型の堅実な政権を目指しているのではないかと思い、早期解散はないと判断しました。世論へのアピールよりも、着実に実績を積むことで支持を安定させようとしたのだと思います。

 菅首相には、それが自分には可能だという自負も自信もあったにちがいありません。だからこそ、携帯電話の料金引き下げや不妊治療の保険適用拡大、デジタル庁の新設などの実利政策に力を入れてきたのです。
 それから3ヵ月が経ち、ようやく本が形になり出版されました。「行き詰まった前政権を『継承』すれば、同じように行き詰まることになる」と本書で警告したように、菅内閣は数々の失政によって支持率を急落させ、新型コロナウイルスの感染も広がり続け、とてもすぐに解散できるような状況ではなくなりました。
 解散・総選挙は来年4月以降に延び、9月になる可能性が最も高いと見られています。そうなると、本書の「賞味期限」もずっと先に延びることになり、内閣支持率の動向次第では、菅政権の「賞味期限」の方が先に切れてしまうかもしれません。

 いずれにせよ、来るべき解散・総選挙は「日本を変える」ための「天下分け目の決戦」となるにちがいありません。その総選挙で市民と野党の共闘が功を奏し、野党連立政権が樹立されること、そのために本書が役立つことを願っています。
 そうすることでしか、「日本を変える」ことはできません。「新しい政治」への展望もそこにあります。
 本書を手にとって、「時代の転換点にさしかかった日本の政治を本格的に変える必要性と可能性、あるべき政治と社会の姿、市民と野党の共闘による連合政権樹立に向けての展望」をじっくりと味わっていただければ幸いです。ということで、以下に本書の「はしがき」をアップさせていただきます。

 はしがき

 新型コロナウイルスの感染が拡大し、人々の命とくらしが脅かされる深刻な事態が生じました。この未曽有の危機に対して、安倍首相は効果的な対策を講ずることができず、経済再建の展望も失って辞任に追い込まれました。直接の理由は潰瘍性大腸炎という持病の再発だとされていますが、その背景には政権の迷走と行き詰まりがあります。
 この安倍政権を官房長官として支えてきたのが、後を継いだ菅義偉新首相です。「安倍政治」に対して共同責任を負うべき菅首相は「安倍政権の継承」を掲げ、その主要な自民党役員と閣僚を留任・再任させて骨格を維持しました。行き詰まった前政権を「継承」すれば、同じように行き詰まることになるでしょう。
 菅新政権の前途を見通し、それに代わる「新しい政治」を展望するためにも、コロナ禍によって明らかにされた現代社会の脆弱性、安倍暴走政治の問題点とそれが残した「負の遺産」を検証することが必要です。そうすることでしか、希望ある未来の扉を開くことができない時代になってきているのですから。
 本書を通じて、「安倍政治」に代わるべき「新しい政治」の姿を明らかにし、日本国憲法の理念と条文が政治と生活に活かされる「活憲の政治」に向けての道すじを示したいと思います。本書によって、時代の転換点にさしかかった日本の政治を本格的に変える必要性と可能性、あるべき政治と社会の姿、市民と野党の共闘による連合政権樹立に向けての展望をつかんでいただければ幸いです。
 「新しい酒」は「新しい革袋」に。「新しい政治」は「新しい政権」によって担われなければなりません。そこにこそ、希望が生まれます。生きるに値する政治と社会を生み出すために、共に一歩を踏み出そうではありませんか。「日本を変える」ために。
 注目されていた大阪都構想についての住民投票では反対が多数になり、アメリカの大統領選挙ではトランプ大統領の再選が阻止されました。歴史の大きな転換点を目撃しているような気がします。民主主義の勝利です。
 歴史を変える瞬間に我が身を投ずることによって、これからの歴史を新たに紡ぐことができるのではないでしょうか。そのために歩み出そうではありませんか。これまでにはなかったような「新しい政治」を作るために。


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