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1月1日(月) 新年のごあいさつ [日常]

 謹賀新年

 天下大乱の兆しあり。自民党派閥の裏金疑獄は岸田政権を追い詰めています。表紙を変えて生き延びてきた自民党は、腐りきってしまいました。30年前の政治改革は自民党のヤルヤル詐欺だったのです。
それに反対したのは、石川真澄さんと私くらいのものでした。小選挙区制こそが諸悪の根源であり、政党助成金と企業・団体献金の二重取りで自民党の腐敗が進行してきました。その報いを受けるべきです。
 論攷や談話などは16本、講演は24回、街頭演説なども16回、『日刊ゲンダイ』でのコメントは100回になりました。言論の力で、世の中を変えたいと思っています。
 今年は選挙の年になりそうです。詐欺師から日本を取り戻さなければなりません。メンズカーブスに通って体力を維持し、野党共闘の再確立で政治を立て直す1年にしたいものです。

 これは昨年暮れに出した年賀状の文面です。ここに書いたように。今年こそ自民党にサヨナラを言えるような年にしたいものです。その可能性は十分にあるのではないでしょうか。
 自民党派閥の裏金疑惑はすでに「裏金疑獄」となり、岸田政権を揺るがす大事件に発展しました。岸田首相は「火の玉」となって解決に向けて取り組むと言いましたが、「火の玉」ではなく「火の車」、いや「火だるま」ではないでしょうか。通常国会に向けて火消しに懸命です
 党内に特別の委員会を立ち上げて、通常国会の前までに再発防止策を打ち出すようなことも言っていました。冗談じゃありません。遅すぎます。それに信用できません。
 自民党内の組織では厳しい対応策が出てくるはずがないからです。泥棒が縄をなうと言っているようなものではありませんか。当面の批判をかわすためのポーズと新たな抜け穴づくりを行うにちがいいないのですから。

 この「政治とカネ」の問題は、30年前に決着がついていたはずです。あのときも政治改革が選挙制度改革にすり替えられ、政党助成金が導入されました。30年も前に大きな声を出して言ったつもりでした。「これではダメだ」と、
 それがこのような形で立証されました。私としては、個人的な感慨を覚えています。「だから、言ったじゃないか」と。でも、それが無視され、またもこのような問題を生み出してしまいました。
 政治改革が選挙制度改革にすり替えられ、金権腐敗の罪が中選挙区制度になすりつけられて小選挙区比例代表並立制が導入されました。私は、『一目でわかる小選挙区比例代表並立制』(労働旬報社。1993年)という本を出して問題点を指摘し、小選挙区制の導入に反対しました。その時、反対の論陣を張っていたのは朝日新聞編集委員の石川真澄さんくらいのものでした。

 新たに導入された小選挙区比例代表並立制の下で、1996年に初めての総選挙が実施されました。それを分析して検証した本が、前著と同じ労働旬報社から出した『徹底検証 政治改革神話』です、この時からすでに、私にとって政治改革は「神話」にすぎなかったからです。政治改革によって「政治は改善されたのではなく、『改悪』されたのではないかとの疑い」は、残念ながらその後の30年聞の歴史によって裏付けられてしまいました。

 30年前に指摘した問題を新たに提起しなければなりません。人生をかけて戦ってきた課題に、またしても真正面から直面せざるを得なくなりました。本書の中で提起した「三悪(小選挙区制・政党助成金・企業団体献金)の廃止を」という主張を改めて声を大にして訴えたいと思います。
 もう一つの課題があります。自公政権を倒した後の「受け皿」づくりです。これについても、先に挙げた拙著と同じ年、1993年に出した『概説 現代政治―その動態と理論』(法律文化社)の「あとがき」で、私は「大左翼」の結集を提唱して次のように書きました。

 「保守政治と手を組むことを潔しとしないすべての勢力が協力・共同する必要があろう。腐れきった保守政治のあり方に疑問を感じ、21世紀に向けて日本の進路を変えなければならないと考えているすべての個人や団体が合流できる必要もあろう。日本共産党の力と政策をその構成部分とする『大左翼』の結集と、多様な人の参加する『左翼的空間』の拡大なしにこのような転換が果たして可能だろうか。」

 ここでの主張が、今年こそ具体化されることを願っています。30年前に夢見た「大左翼」が、反岸田の「政治改革救国戦線」として形成されれば良いのですが。腐れきった自民党政治を倒すという一点で野党は手を握るべきでしょう。
 この野党共闘から共産党を排除することはあり得ません。今回の裏金疑獄の始まりは『しんぶん赤旗』のスクープからでしたし、「政治とカネ」問題追及の最大の功労者は共産党なのですから。

 生きているうちに、間に合ったようです。30年前に挙げた叫び声が、今ようやく意味を持つようになりました。もう少し長生きして自民党に一矢報い、まともな世の中を孫子の世代に手渡してからおさらばしたい。そのような思いを持ち続けて、今年1年を過ごすつもりです。

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12月30日(土) 2023年の仕事 [日常]

 天下大乱の予感が漂う年の瀬となりました。自民党の最大派閥である安倍派をはじめとして、政治資金集めパーティーのキックバックで組織的に巨額の裏金作りをしていたことが明らかになったからです。このお金の一部は政治資金収支報告書にも記載されていませんでした。
 安倍派などのオウンゴールによって自民党と岸田政権の支持率が急落し、支配の危機が生じました。かつて、リクルート疑獄で竹下首相が辞任に追い込まれたとき、後継を託されようとした伊東総務会長は「本の表紙だけ変えても、中身が変わらなければダメだ」と言って断りました。今回の裏金疑獄は、表紙を変えることで政権に居座り続けてきた自民党がいかに腐りきっていたかを明らかにしました。

 もう限界でしょう。この辺で引導を渡し、自民党にはお引き取り願うしかありません。来年は、岸田首相を退陣させ、解散・総選挙でまともな政権を樹立することが最大の政治課題となります。
 「政治とカネ」問題での追及を強めて岸田政権を追い詰めながら、その後の「受け皿」を作らなければなりません。そのためにも、市民と野党の共闘を再確立することが急がれます。

 さて、例年のように、1年間の仕事をまとめさせていただきたいと思います。今年は論攷・インタビュー・談話・コメントなどが16本、講演・報告などが24回、街頭演説・あいさつなどは16回でした。夕刊紙『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載は100回で、例年とそれほど大きくは変わりませんでした。

 
(1) 論攷・インタビュー・談話・コメントなど(16本)

・「“核兵器の非人道性”さらに大きく発信し、“核兵器禁止条約に参加する日本政府を”の国民的合意形成の年に」『非核の政府を求める会ニュース』第375号、2022年12月15日・2023年1月15日合併号
・「共存・共栄が憲法の理念」『しんぶん赤旗』1月16日号
・「改憲・大軍拡を阻止し9条を守り活かすための課題」『季刊 自治と分権』No.90、2023年冬号
・「嘘とでたらめで巻き込まれる戦争などマッピラだ―大軍拡・大増税による戦争への道を阻止するために」『月刊 憲法運動』通巻518号、2月号
・「追悼 畑田重夫さん」『学習の友』3月号
・「ウクライナ戦争に便乗した「新たな戦前」を避けるために──敵基地攻撃論の詭弁と危険性」『学習の友』2023年6月号
・「支配層が恐れる共闘の力」『しんぶん赤旗』7月3日付
・「行き詰まる岸田政権 総選挙に向けた課題」『全国革新懇ニュース』8月10日号
・「〝タガ〟が外れた岸田政権で日本はどうなる?」『東京非核政府の会ニュース』No.424、8月20日号、No.425、9月20日号
・「権力固執 暴走に拍車」『しんぶん赤旗』10月4日付
・「暴走を続ける岸田大軍拡政権に引導を渡そう」『東京革新懇ニュース』第486号、10月5日号
・「統一協会 自民に政策指南 「ここまで深く影響受けていたのか」と驚いた」『しんぶん赤旗日曜版』10月8日号
・「理念なき場当たり政権」『しんぶん赤旗』10月29日号
・「現代史のなかでの岸田政権をどう見るか」『学習の友』10月号
・「「敵基地攻撃」能力の危険な企み それは日本に何をもたらすか―実質改憲に突き進む岸田政権の狙いを暴く」『治安維持法と現代』第66号、2023年秋季号
・「愚策の岸田減税の正体見たり 「定額減税4万円」6月に1回コッキリ」『サンデー毎日』11月12日号
・以上のほか『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載が100回

(2)講演・報告など(24回)

・1月21日:京都革新懇総会「大軍拡・大増税で戦争なんてマッピラだ」
・2月9日:日本科学者会議東京支部緊急学習会「大軍拡・大増税による国民生活の破壊を許さない」
・2月12日:広川まさのり新春のつどい「戦争か平和かー私たちのくらしと政治」                    
・2月19日:市議選勝利へ 新春のつどい「大軍拡を許さない闘いと展望―統一地方選挙の意義」
・2月19日:賃金上げろ!生活守れ!軍拡・防衛増税反対! 福井県民大集会「岸田政権には退場してもらおう」
・2月26日:革新むさしの「大軍拡・大増税による戦争などマッピラだ」                         
・3月16日:三多摩革新懇世話人会「情勢について大いに語る」                      
・4月28日:町田革新懇「憲法を踏みにじって戦争に巻き込まれるなどマッピラだ」                   
・5月17日:大軍拡・大増税NO!連絡会「戦争する国づくりに向けた暴走を食い止めるために」
・5月26日:東京医労連連続学習講座「戦争する国づくりに向けた暴走を食い止めるために」
・5月28日:藤枝市9条の会「憲法を踏みにじって戦争なんてマッピラだ」
・6月3日:憲法9条を守る坂城町の会「大軍拡・戦争する国づくりへの暴走を食い止めるために」
・6月8日:労働者教育協会「敵基地攻撃論の詭弁と危険性」
・7月1日:東京非核政府の会「〝タガ〟が外れた岸田政権で日本はどうなる」                         
・7月8日:69九条の会「米対中戦略と統一地方選後の政局についての質問への回答」                           
・8月3日:9条の会東京連絡会「改憲を阻止し今こそ活憲の国づくりをめざそう」                        
・8月6日:秋田県憲法センター「岸田大軍拡を阻止し憲法どおりの日本をめざそう」                        
・9月13日:東京宗教者平和協議会「今の政治を考える:岸田政権はどこに向かっているのか」
・9月16日:三多摩革新懇世話人会「今日の情勢の特徴と課題」
・9月23日:葛飾革新懇「岸田大軍拡政権は日本をどこに導くか」
・10月7日:豊田革新懇「戦争する国にさせない 共闘の力と革新懇運動」                           
・11月3日:南空知憲法共同センター「国民の声が届く政治に変えよう」                     
・12月3日:稲城平和のつどい「戦争しない、戦争を起こさない国へ」                        
・12月19日:三多摩革新懇「内外情勢の課題と展望」                          

(3) 発言・街頭演説・あいさつなど(16回)

・1月29日:東京革新懇新春のつどいで開会あいさつ
・2月2日;革新都政を作る会呼びかけ人会議で開会あいさつ
・3月4日:東京革新懇事務局長会議で開会あいさつ
・3月11日:市川かつひろ事務所開きであいさつ
・3月17日:全国革新懇タツミコータロー支援でスピーチ
・4月14日:市川かつひろ支援でスピーチ
・4月16日:市川かつひろ支援でスピーチ
・4月21日:市川かつひろ支援でスピーチ
・4月22日:市川かつひろ支援でスピーチ
・5月5日:畑田重夫先生をしのぶ会で弔辞
・6月10日:労働者教育協会総会で発言
・7月27日:革新都政を作る会呼びかけ人会議で開会あいさつ
・9月29日:革新都政を作る会呼びかけ人会議で開会あいさつ
・10月16日:東京革新懇の宣伝活動でスピーチ
・11月20日:東京革新懇の宣伝活動でスピーチ
・12月8日:憲法共同センターの宣伝活動でスピーチ

 皆様、良いお年をお迎えください。

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12月29日(木) 2022年の仕事 [日常]

 2月24日に、ロシアによるウクライナに対する侵略戦争がはじまりました。この日に、こんなことが起きるなんて、やりきれません。この日は、私の71回目の誕生日だったのです。
 この戦争で日本もカーキ色に塗り変えられ、一気にキナ臭い空気が漂い始めました。それもあって参院選は残念な結果に終わったことは、皆さんご存じのとおりです。しかし。その投票日直前に勃発した安倍元首相の銃撃死によって大きく潮目がかわりました。
 岸田政権は相次ぐ閣僚辞任や内閣支持率の低下などによって追い込まれながらも、大軍拡・大増税、原発依存の継続・強化を打ち出しました。来年は民意に挑戦する政権とのガチンコ勝負の年になりそうです。

 さて、 例年のように、1年間の仕事をまとめさせていただきたいと思います。今年は論攷・インタビュー・談話・コメントなどが24本、講演・報告などが31回、街頭演説・あいさつなどは12回でした。夕刊紙『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載は101回で、例年と大きくは変わりませんでした。
 
(1) 論攷・インタビュー・談話・コメントなど(24本)
・「“市民と野党の共闘の力”さらに強め、“核兵器禁止条約に参加する政府”実現の展望ひらく年に」『非核の政府を求める会ニュース』第365号、2021年12月15日・2022年1月15日合併号
・「政権交代への課題と展望-2021総選挙の結果から見えるもの」『八王子学術・文化日本共産党後援会ニュース』No.19、2022年1月10日号
・「国立病院の機能強化を求める国会請願書名に賛同します」『全医労しんぶん』第2843号、2月15日付
・「シリーズ維新の会 その実像は 自公の悪政 右からけん引」『しんぶん赤旗』2月11日付
・「岸田政権には安倍さんの「背後霊」」『しんぶん赤旗日曜版』3月6日号
・第53回 3・13重税反対中央各界代表者集会への賛同メッセージ
・「共闘の〝機関車〟躍進が重要」『しんぶん赤旗』3月16日付
・「岸田政権の危険な本質と憲法闘争の課題」『月刊全労連』No.303 、2022年5月号
・「ロシアによるウクライナ侵略 憲法9条でなければ日本は守れない」『東京革新懇ニュース』第472号、2022年5月5日付
・「岸田政権の性格と参院選の争点―何が問われ、何が訴えられるべきか」『学習の友』No.826 、2022年6月号
・「参院選の意義と民商・全商連への期待」『月刊民商』No.745 、2022年6月号
・「改憲阻止へ、学んで伝え、伝える言葉を選び、伝える手段の工夫を!」『神奈川革新懇ニュース』NO.247 、2022年6月号
・「共産党ここに期待 今こそ〝ソフトパワー〟」『しんぶん赤旗』6月28日付
・「参院選結果 野党は勝利を「プレゼント」した」〔以下のインタビュー記事は『連合通信・隔日版』第9755号、7月14日付
・「無党派層で一位だった山添さんの運動に学ぼう」『しんぶん赤旗』日曜版、7月17日付
・「9条改憲阻止 安倍「遺志」で正当化許されず」『しんぶん赤旗』7月20日付
・「参院選の結果とたたかいの課題」『安保廃棄』第495号、8月号
・「自民に「漁月夫の利」与えた参院選」『全国商工新聞』第3517号、8月1日付
・「参院選の結果と憲法運動の課題」『憲法運動』第513号、8月号
・「政治考 政権行き詰まり加速 大きな転換点 潮目変わった」『しんぶん赤旗』9月14日付
・「混沌としてきた改憲動向 今こそ9条の「ありがたさ」を語ろう」日本機関紙協会『機関紙と宣伝』No.1072,9月号
・「政治考 軍拡に世論誘導する政府 対抗する運動づくり急務」『しんぶん赤旗』10月16日付
・「岸田政権は国民の方を向いていない」『しんぶん赤旗』日曜版11月13日付
・「岸田政権を覆う統一協会の闇 癒着議員抜きでは組閣できず」『治安維持法と現代』No.44、2022年秋季号

・以上のほか『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載が101回

(2)講演・報告など(31回)
・1月9日:北商連新春役員決起集会「改憲阻止と反転攻勢に向けての展望」
・1月16日:北那須革新懇「政治の展望と革新懇運動の課題」
・2月18日:三多摩革新懇世話人会「参院選をどう闘うか―今の政治情勢から」
・3月19日:荒川市民アクション「9条改憲の危機にどう立ち向かうか」
・3月26日:茨城県労働者学習協議会「情勢の特徴と参院選に向けての課題」
・4月2日:山形県国民運動実行委員会「参院選をめぐる情勢と野党共闘の展望」
・4月9日:市川かつひろ新春のつどい「ロシアのウクライナ侵略と憲法9条」
・4月10日:鳥取県革新懇「ウクライナへの侵略と憲法9条の意義」
・4月17日:「建国記念の日」を考えるつどい「迫りくる憲法改定の危機―岸田新政権の戦略を問う」
・4月24日:宮前9条の会「参議院選挙と改憲阻止の運動」
・5月15日:茅ヶ崎革新懇「沖縄復帰50年と日本国憲法の平和主義・民主主義」
・5月20日:大田革新懇「憲法9条で平和を守ろう」
・6月3日:えどがわ革新懇「憲法9条こそ日本を守る力です!」
・6月5日:戸田革新懇「新しい政治への展望と参院選の意義」
・6月8日:埼玉土建全権幹部労働講座「岸田政権の危険な本質と参院選の意義・重要性」
・6月8日:高尾平和ゼミナール「ロシアのウクライナ侵略と日本国憲法」
・6月11日:名古屋東部革新の会「ロシアのウクライナ侵略と参院選の意義」
・6月17日:三多摩革新懇世話人会「参院選直前の情勢について」
・6月18日:埼玉労連「憲法9条の危機と参院選の意義」
・8月21日:上野こうえつ後援会「岸田政権の憲法破壊と戦争への道を阻むために」
・8月23日:八王子科学フォーラム「参院選の結果と日本政治の課題」
・8月26日:戦争立法許さない!総がかり昭島市民の会「憲法をめぐる新たな情勢と私たちの闘い」
・8月27日:革新芦屋の会「参院選の結果と憲法の今後」
・8月28日:八王子労連「参院選後の情勢と労働者の生活」
・9月8日:神奈川県労働者学習協会「参院選後の情勢と私たちの課題」
・9月23日:鎌ヶ谷革新懇「改憲の危機と野党共闘の重要性」
・10月9日:西東京革新懇・西東京市公民館「暮らしと平和を壊す軍事力の拡大の日本になるのか」
・10月18日:三多摩革新懇世話人会「情勢の特徴と反転攻勢に向けての課題」
・11月12日:藤沢革新懇「憲法をめぐる新局面と市民運動の課題」
・11月23日:静岡革新懇「改憲策動の新局面と新しい政治への展望」
・12月7日:都職労退職者協議会「参院選後の情勢の特徴と市民共闘の役割」

(3) 発言・街頭演説・あいさつなど(12回)
・1月29日:東京革新懇総会で発言
・3月2日;東京革新懇事務局長会議あいさつ
・3月30日:新宿駅西口でスピーチ
・4月21日:新宿駅西口でスピーチ
・4月23日:八王子駅北口のノーウオーアクションでスピーチ
・6月2日:八王子いちょうホールでの映画「わが青春つきるとも」上映会であいさつ
・8月9日:新宿駅西口でスピーチ
・10月5日:革新都政を作る会呼びかけ人会議で閉会のあいさつ
・11月9日:統一協会問題学習交流会で開会のあいさつ
・11月13日:労働者教育協会第2回理事会で発言
・11月19日:全国革新懇交流会全体会議で座長
・12月23日:新宿駅西口でのスピーチ

 皆様、良いお年をお迎えください。


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1月1日(土) 反転攻勢に向けての新しい年が始まった [日常]

 明けまして、おめでとうございます。

 反転攻勢に向けての新しい年が始まりました。昨年の総選挙は自公勢力の必至の反撃によって野党共闘が跳ね返されるという残念な結果に終わりましたが、今年はそれを巻き返す年にしたいものです。

 そのためには、野党を弱体化して共闘を分断することを狙う「悪魔の囁き」に惑わされず、共闘を強化・発展させて参院選に勝利しなければなりません。とりわけ、改憲勢力が増えて明文改憲に本腰を入れ始めている状況の下での参院選ですから、その意義と重要性は格段に高まっています。

 1人区での共闘はもとより、立憲や共産、社民、れいわなど改憲に反対する野党各党の議席増大が必要です。対等・平等な立場での相互支援や相互協力によって、改憲阻止勢力全体の議席を増やし、参院での改憲発議をなんとしても阻止しなければなりません。

 「活路は共闘にあり」という王道を踏み外すことなく、捲土重来を期したいと思います。日本を変えて新しい政治を実現する希望の年にするべく、引き続き微力を尽くす所存です。

 本年も、よろしくお願いいたします。

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12月29日(水) 2021年の仕事 [日常]

 公私ともに試練に直面した一年でした。
 公的な面では、秋の総選挙で与党が勝利し、自公政権が維持されるという残念な結果となりました。共産党を含む野党共闘によって政権交代にチャレンジするという初めての試みでしたが、与党勢力の必死の巻き返しによって跳ね返されたわけです。新型コロナウイルスの感染拡大が一時的に収まったことも、与党に有利に働いたと思われます。
 私的な面では、エコー検査ですい臓に疑問ヵ所が発見され、2度入院して手術しました。1回目は総胆管結石の摘出で3日間、2回目は膵管内乳頭部粘着性腫瘍(IPMN)の除去で19日間の入院です。幸い腫瘍はガンではなく転移もしていませんでした。9月からは普通に生活しており、全く問題ありません。年の瀬が近づいてから、妻の叔父夫婦や近しい先輩が亡くなるなど、悲しい知らせも相次ぎました。
 その2021年も、間もなく暮れようとしています。

 さて、 例年のように、1年間の仕事をまとめさせていただきたいと思います。今年は手術のために夏に空白が生じましたが、総選挙があったために仕事も多く、著書の第3版が1冊、共著が1冊、論攷・インタビュー・談話・コメント・書評などが29本、講演・報告などが24回、街頭演説・あいさつなどは11回で、夕刊紙『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載は105回に上るなど、例年とそれほど大きくは変わりませんでした。
 
(1) 著書
・五十嵐仁『18歳から考える日本の政治〔第3版〕』法律文化社
・五十嵐仁・小林節・高田健・竹信美恵子・前川喜平・孫崎享・西郷南海子『市民と野党の共闘で政権交代を』あけび書房

(2) 論攷・インタビュー・談話・コメント・書評など(29本)
・「被爆国日本に〝核兵器禁止条約に参加する政府〟を実現し、〝非核の政府〟の展望開く年に」『非核の政府を求める会ニュース』第355号、2020年12月15日・2021年1月15日合併号
・「野党の本気の覚悟示す政権合意を求める」『しんぶん赤旗』1月6日付
・「2021年の政治動向と国会をめぐる情勢―野党共闘で政治を変えるチャンス」『婦民新聞』第1667号、2021年2月10日付
・「最後の自公政権 菅政権を斬る」『日本科学者会議東京支部個人会員ニュース』No.128、2021年3月10日
・「「戦争法」施行から5年 憲法記念日の今考える」『民主青年新聞』3087号、2021年5月3日付
・『しんぶん赤旗』5月31日付
・「不安のツートップ 五輪乗り切れるのか」『東京新聞』7月17日付
・「野党連合政権への道―今こそ「新しい政治」をめざそう」『学習の友』2021年7月号
・「書評:小林節著『「人権」がわからない政治家たち』」『全国革新懇ニュース』第431号、2021年7・8月号
・「前進する市民と野党の共闘、待たれる野党連合政権」川崎区革新懇の『第18回総会記録集 2021年6月12日』
・「「東京25区市民連合連絡会/選挙で変えよう!市民連合おうめ」へのメッセージ」「東京25区市民連合連絡会/選挙で変えよう!市民連合おうめ」
・「国民の命を守る国会開け」『しんぶん赤旗』8月31日付 
・「自民党政治を終わらせ、青年の声が届く新しい政権を」『民主青年新聞』第3095号、2021年9月6日付
・「共闘の力で野党連合政権の実現を」『北区革新懇ニュース』第88号、2021年9月20日付
・「緊急出版『市民と野党の共闘で政権交代を』」『asacoco』第216号、2021年9月2日付
・「「活路は共闘」総選挙でも」『東京民報』2021年9月26日付
・「野党連合政権の樹立で日本の食と農を救おう」『農民』第1474号、2021年9月27日付
・「統一を妨げているものは何か 歴史認識と「反共主義」の克服―いま「連合」を考える」『法と民主主義』第561号、2021年8・9月号
・「野党共闘で新しい連合政権の実現を」『全国商工新聞』第3477号、2021年10月4日付
・「野党分断を狙った新たな反共攻撃」『不屈』No.568、2021年10月15日付
・「安倍支配を継続する岸田政権 「ハト派」の幻想振りまく」『連合通信・隔日版』No,9686、2021年10月14日付
・「野党結束 政権交代へ 「協力合意」歓迎」『しんぶん赤旗』2021年10月2日付
・「共闘の力で科学と学術を尊重する新たな政権の樹立を」『日本科学者会議東京支部つうしん』No.648 、2021年10月10日付
・「10・31総選挙 政権を変えるしかない!」『連合通信』No.1307、2021年10月20日号
・「いのちと立憲主義をどう守るか」『調布「憲法ひろば」』第197号、11月3日付
・「民意は「安倍・菅継承ノー」」『しんぶん赤旗』11月3日付
・「ハト派・リベラル派の衣をまとった「安倍背後霊」政権―-岸田文雄新内閣の性格と限界」『治安維持府と現代』2021年秋季号、第42号
・「総選挙の結果をどうみるか」『学習の友』No.820 、2021年12月号
・「総選挙の結果と野党共闘の課題」『安保廃棄』第487号、2021年12月号

・以上のほか『日刊ゲンダイ』の記事内でのコメント掲載が105回

(3) 講演・報告など(24回)
・2月14日:基礎経済研研究会「菅政権と「新しい政治」への展望」
・3月6日:市川克宏地域学習の集い「日本を変える―「新しい政治」への展望」
・4月24日:69九条の会「菅政権発足から8カ月、明らかになったことは……」
・5月18日:三多摩革新懇世話人会「都議選・総選挙を控えての情勢について」
・5月22日:京都革新懇「『市民と野党の共闘』を 広げ、野党連合政権で新しい政治を!」
・5月28日:八王子憲法カフェ「コロナパンデミックのいま、日本と世界の情勢は?」
・6月9日:八王子科学フォーラム「都議選・総選挙を前に「新しい政治」の展望を語る」
・6月12日:川崎革新懇「前進する市民と野党の共闘、待たれる野党連合政権」
・9月18日:三多摩革新懇9月度世話人会「総選挙をめぐる情勢と特徴」
・10月14日:三多摩革新懇10月度世話人会「新内閣発足と総選挙をめぐる情勢」
・10月17日:狭山9条の会「憲法の理念を生かして政治を変えよう」
・10月31日:調布九条の会「憲法ひろば」「総選挙と日本の進路―いのちと立憲主義をどう守る?」
・11月3日:日野革新懇「政権交代が大争点の総選挙の結果をどうみるか―市民と野党の共闘はどう発揮されたか」
・11月7日:法大同窓生九条の会「総選挙の結果とその後の情勢を考える」
・11月10日:都職労退職者九条の会「総選挙の結果とこれからの課題」
・11月17日三多摩革新懇11月度世話人会「総選挙の結果をふまえて―反共主義を克服するには」
・11月23日:なかいた常盤台9条の会「総選挙の結果と市民と野党の共闘」
・11月27日:9条の会@よしかわ「総選挙の結果と9条改憲の行方」
・11月28日:八王子学術・文化日本共産党後援会「政権交代への課題と展望―総選挙の結果から見えるもの」
・12月4日:69九条の会「2021年総選挙の結果をどうみるか、改憲をめぐる現段階」
・12月8日:大田革新懇「総選挙のたたかいに学び、市民と野党の共闘の前進をめざして」
・12月11日:越谷革新懇「総選挙の結果と日本政治の展望」
・12月11日大宮区革新懇「総選挙の結果と革新懇の任務」
・12月12日:立川革新懇「総選挙の結果と革新懇運動の課題」

(4) 発言・街頭演説・あいさつなど(11回)
・1月30日:東京革新懇総会:あいさつ
・2月27日;東京革新懇事務局長会議あいさつ
・4月8日:日野市長選挙応援スピーチ
・6月21日:都議選応援スピーチ(文京区)
・9月8日:革新都政の会呼びかけ人会議集会あいさつ
・9月24日:全国革新懇賛同団体懇談会でのあいさつ
・10月6日:新宿駅西口でのスピーチ
・10月23日:総選挙応援スピーチ(東大和)
・10月24日:総選挙応援スピーチ(八王子)
・11月14日:労教協第2回理事会での発言
・12月19日:東久留米市長選第1声応援スピーチ

 皆様、良いお年をお迎えください。

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8月26日(木) 共著『市民と野党の共闘で 政権交代を』が刊行された [日常]

 新しい本が出ました。そのものずばりの書名です。『市民と野党の共闘で 政権交代を』というのですから。
 企画を聞いたとき、総選挙に間に合うのかと思いましたが、どうやら間に合ったようです。病院に入院する前にインタビューを受け、原稿に手を入れて渡しました。
 初校ゲラが出てきたのは手術が終わった直後でしたから、間に合いませんでした。でも、大きな問題はなかったようです。

 本書を出版したのは「あけび書房」で、定価は税込み1100円です。詳しいことは、あけび書房のホームページ (akebishobo.com)をご覧ください。
 この本の「うたい文句」は、チラシによれば「来る総選挙とその後の新しい政権を 各分野の識者が展望・期待する」というものです。その一人として私も登場させていただいたわけです。 
 ということで、この本の目次と執筆者を、以下に紹介させていただきます。

第1部 市民と野党の共闘による政権構想
 第1章 市民と野党の共闘こそが勝利の方程式 法政大学名誉教授 五十嵐仁
 第2章 立憲主義を回復する政権交代を 慶応義塾大学名誉教授 小林節
 第3章 壊憲阻止し憲法を活かした政治を 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会共同代表 高田健
第2部 各界からの提案
 第4章 「個人が食べられる」働き方の再検討を 和光大学名誉教授 竹信三恵子
 第5章 教育の未来を考える―学問の自由・憲法・権力 現代教育行政研究会代表 前川喜平
 第6章 戦後史の脈絡から日本外交の転換を展望する 評論家・元外務省国際情報局長 孫崎享
 第7章 「実感」から出発する政治 安保関連法に反対するママの会発起人 西郷南海子

 第1章の最後の部分で、私は「共闘の力によって政権交代を実現できるかもしれない時代が訪れてきたわけで、まことに感慨無量です」と書きました。実は、本書については、もう一つ「感慨無量」なことがあります。
 それは、本書の出版を手掛けていただいたあけび書房の社長さんのことです。彼は立命館大学の学生だった頃、何回か私を講演に招いてくれた「政治研究会」のメンバーの一人でした。
 その頃から面識があり、卒業後神戸で就職して意見交換のためのメーリングリスト「市民社会フォーラム」を主宰するなど、市民運動にも関わってきました。その彼が東京に出て来て出版社の社長となり今回のような大変有意義な本の出版を手掛け、私にも声をかけてくれたというわけです。

 学生時代から時折顔を合わせることもあり、陰ながら彼の成長を見守って来た私としては、このようなかかわりを持つことができて「まことに感慨無量」だと言いたい気持ちでいっぱいです。この先も政治や社会にとって価値ある本をどしどし出して、出版人として成功していただきたいものです。
 ということで、本書の購入と普及にご協力いただければ幸いです。おそらく、「賞味期限」は総選挙の投票日までとなるかも知れませんから、お早く「お召し上がり」ください。


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8月11日(水) 手術を終えて無事に退院することができた [日常]

 生還しました。と言っても、死にそうになっていたわけではありません。
 手術のために病院に入っていたのです。先ほど、退院してきました。

 前回、このブログを更新したのは7月24日のことです。その日の午後に、入院しました。
以後、今日まで病院に入っていました。この間、ブログの更新が途絶えたのはそのためです。
 読者の皆さんには、ご心配をおかけしたかもしれません。改めて、お詫び申し上げます。

 入院したのは、悪化すればガンになる可能性の高い腫瘍を切除するためでした。4月の精密検査で発見され、その後、何回か検査を繰り返した結果、早期に手術した方が良いだろうということになったからです。
 かなり大きな手術で7~8時間もかかると言われましたが、実際には5時間ほどで済んだようです。全身麻酔でしたので、詳しいことは分かりません。
 術後の経過も順調で、1ヵ月ほどの入院予定が早まり、3週間もかからずに退院できました。ヤレヤレ、です。

 私が手術した7月26日に、東京都は通常診療の制限を視野に入れるよう通達を出しました。予定していた手術も延期するようにというのです。
 後でこのことを知り、大きな怒りを覚えました。私の場合、「滑り込みセーフ」でしたが、診療してもらえなかったり手術を遅らせたりされた人がいたかもしれません。
 この通達によって、病気やケガを直すために必要な診療や手術ができなくなり、その結果、人命が危険にさらされるようなことがあっても良いのでしょうか。これこそ命の選別にほかなりません。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって医療機関がひっ迫し、ベッドが足りなくなりそうだというのが、その理由です。だから、言ったじゃありませんか。
 オリンピックなんか止めて全力で感染阻止に取り組まなければ大変なことになると。結局、オリンピックの開催を強行し、日本選手のメダルラッシュに浮かれて「楽観バイアス」が広まり、感染爆発を引き起こしてしまいました。
 医療崩壊はこのような菅政権の無能と愚策の結果ではありませんか。そのツケを医療従事者や患者に回すことが許されるのでしょうか。

 このようななかでも、医療に携わる医師や看護師は大変な努力をしています。患者の一人としてその奮闘ぶりをつぶさに目撃した私としては、これらの人々の努力に報いるためにも、処遇の改善と支援体制の充実、まともな政治を実現しなければならないと決意を新たにした次第です。
 愚かな政府の愚かな対策に翻弄されている医療従事者の皆さんの献身には頭が下がります。入院中は私も筆舌に尽くしがたいほどのお世話になりました。
 改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

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3月11日(木) 金子ハルオ先生の息子さんが作ったドキュメント映画を見てみたい [日常]

 昨日、都立大学経済学部時代にゼミでお世話になった金子ハルオ先生から電話をいただきました。息子さんがドキュメンタリー映画を作り、それが今日の『しんぶん赤旗』に紹介されていると仰るのです。
 これには驚きました。先生のお子さんが映画監督をされているということを全く知らなかったからです。先生とは大学卒業後も何かとお会いする機会がありましたが、息子さんについては全く伺ったことがなかったからです。
 「君は顔が広いから、この映画を宣伝してくれませんか」と依頼もされました。というわけで、このブログで紹介させていただくことにしたわけです。

 早速、『しんぶん赤旗』の記事を読ませていただきました。その記事は3月10日付の7面に出ています。
 「ダムに頼らない 治水対策を模索」という見出しで、「映画『悠久よりの愛~脱ダム新時代~』金子サトシ監督に聞く」という表題がついていました。記事のリードは次のように書かれています。

 ダム建設に反対する人々を記録したドキュメンタリー映画「悠久よりの愛~脱ダム新時代~」が完成しました。水害や自然破壊を引き起こし、暮らしを脅かすダム問題の「今」を伝え、治水対策を模索する本作。金子サトシ監督は、地域住民への取材を重ねるなかで構想を深めていったと振り返ります。

 記事には金子サトシ監督の写真も出ています。顔を拝見するのは初めてですが、目の辺りが父親のハルオ先生によく似ています。「名前も、やはりカタカナなんだな」と、妙なところに感心しました。
 記事の経歴紹介では、「記録映画作家家協会事務局長、『被爆者の声を受けつぐ映画祭』実行委員」という肩書も紹介されています。金子先生の息子さんらしい民主的な映画作成の運動の中心におられる方とお見受けしました。どこかの「ドラ息子」とは大違いです。
 この映画では、宮城県の新月ダム、群馬県の八ッ場ダム、埼玉県の玉淀ダム、京都府の鴨川ダム、長崎県の石木ダム、熊本県の荒瀬ダムという6ヵ所のダム建設に対する反対運動が取り上げられています。運動の様子や関係者の思いなどについてほとんど知りませんので、私もぜひ見てみたいと思います。

 記事の末尾には、上映予定と問い合わせ先が書かれていました。以下のようなものです。
 *11日(木)、東京・武蔵野スイングホール。4月18日(日)、東京国分寺市いずみホール、問い合わせは[電話]042(381)7770(上映委員会・矢間)

 ちなみに、ウィキペディアでは「金子ハルオ(かねこ はるお、1929年2月3日 - )は、日本の経済学者、東京都立大学 (1949-2011)・大妻女子大学名誉教授。門下に五十嵐仁がいる」と紹介されています。これは光栄で名誉なことですが、正確ではありません。
 私はゼミの指導教授であった塩田庄兵衛先生が都立大学を去られて後、金子先生に拾っていただいて卒業する際にも大変お世話になり、金子ゼミの卒業生で精神的には「門下」なのは確かですが、学問的にはそうではありません。もし、「門下生」として名前を出すのであれば、海野八尋金沢大学名誉教授や今は亡き長谷川義和さんを挙げるべきでしょう。
 私は『資本論』を全巻読み、卒業後も長谷川先輩の資本論ゼミで手ほどきを受けました。とはいえ、一応政治学者であって、経済学者ではありませんので。

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3月5日(金) 拙著『18歳から考える日本の政治』第3版の目次 [日常]

 拙著『18歳から考える日本の政治』の第3版(本体2300円+税)が法律文化社から刊行されたことは、すでにお知らせしました。奥付は「2021年3月10日 第3版第1刷発行」となっていますが、すでに刊行されており、いつでも入手可能です。
 この第3版は、「第16章として『第2次安倍政権以降の政治と政党』を設け、第2版以降の政治過程と政党動向について補充」(第3版はしがき)しています。それ以外は、これまでの章の構成と変わっていません。
 本書はⅢ部構成で、全部で27の章から成っています。その内容を理解していただくために、以下に「目次」をアップさせていただきます。

目次

第3版はしがき
初版はしがき

第Ⅰ部 私たちと政治

1 政治って、見るもの? するもの? 闘うもの?
2 政治って、役に立つの? 政治の仕組みが分かると楽しくなる?
3 政治を動かす力は何?――正統性と権力の問題
4 誰が政治を動かしているの?――政治家と国民主権
5 よい政治とはどのような政治?――自由・民主主義と政治の理想
6 どうすれば政治は変わるの?――政治の変化と世論

第Ⅱ部 戦後政治から見える光と影

7 日本政治の底の底
8 戦前の政治と戦争――歪んだ日本の近代化
9 占領と民主化――戦後改革の意味するもの
10 敗戦の再出発――「青写真」としての日本国憲法
11 戦後政治モデルの形成――「55年体制」と60年安保
12 高度成長の時代――50年代後半~70年代前半
13 戦後保守政治の再編――70年代中葉~80年代
14 混迷の時代から新しい政治へ――90年代~現在
15 政党の系譜
16 第2次安倍政権以降の政治と政党

第Ⅲ部 政治の仕組み

17 民主主義って、必要なの?――政治のルールと仕組み
18 選挙に行って、政治が変わるの?――選挙と政治行動・政治参加
19 国家がなかったら、政治はどうなるの?――国家と政治
20 政策って、どのようにして法律になるの?――法律と予算
21 国会って、何をしているの?――代議制、議会の役割
22 官僚って、何をしているの?――官僚制、官僚機構の役割
23 政党って、信用できるの?――政党政治と政党の役割
24 市民や団体の役割は何?――圧力団体の活動と役割
25 地方から政治は変えられる?――地方自治体、地方政治
26 世界の中で日本はどのような役割を果たすの?――外交と安全保障
27 政治を担い、変えるのは私たち自身

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3月3日(水) 拙著『18歳から考える日本の政治』の第3版が法律文化社から刊行された [日常]

 拙著『18歳から考える日本の政治』の第3版(本体2300円+税)が法律文化社から刊行されました。恐らく、私にとってこれが最後の著書ということになるでしょう。
 私が研究者として取り組んできた「政治学と日本の政治」についての研究の集大成になります。このような形でまとめることができ、それが多くの方に活用されて「第3版」まで刊行されるに至ったことは、望外の喜びです。

 これまでの政治研究の集大成とは言っても、それほど難しいものではありません。タイトルに「18歳から考える」とあるように、選挙権を得た若者や初学者を対象に、政治学と日本の政治について基本的な内容を、これ一冊で理解できるように書いてあります。
 全体が27章に分かれているのは、ガイダンスとまとめを入れて年間30回の講義に対応できるようにしたからです。大学での教養課程における政治学の教科書として、毎回1章ずつ学ぶことができるはずです。
 大学生だけでなく、政治に関心を持ち、政治にかかわっているすべての方に活用していただきたいと思います。とりわけ、地方や国政の議員をめざしている方、議員の職務に就いている方にとっては手軽なガイドブックになるのではないでしょうか。

 もちろん、日本の政治をもっと良くしたい、マトモなものにしたいと考えている方にとっても手引きとなるように工夫してあります。ぜひ、一度手に取ってご覧いただいたいと思います。
 ということで、以下に「第3版はしがき」をアップさせていただきます。

「第3版はしがき」

 「主権者としての『知力』を養い、政治を見る目を鍛えることがますます必要になっています。政治と政治家を見極め、誤りのない道を選択し、日本の政治を前に進めるために、これからもこの本が役に立つことを願っています。」
 こう書いて本書の第2版を刊行してから4年の月日が経ちました。本書の初版は2010年に出されていますから、それから数えれば10年が経過したことになります。幸いにして、本書は版を重ね、このたび第3版を出すことになりました。これもひとえに本書を活用していただいた皆さんのおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
 第3版では、全体にわたって可能な限り新しいデータに入れ替えました。また、新たに第16章として「第2次安倍政権以降の政治と政党」を設け、第2版以降の政治過程と政党動向について補充しました。これによって、戦前から今日にいたるまで、日本の政治と政党について概観できるようにしてあります。
 本書の第3版を準備している過程で、大きな出来事が相次ぎました。世界と日本で新型コロナウイルスの感染が急拡大し、世界は未曽有の危機に見舞われました。アメリカではトランプ前大統領がバイデン大統領に交代し、日本でも安倍晋三前首相から菅義偉首相へと政権が変わっています。
 野党の側にも大きな動きがありました。立憲民主党と国民民主党が解党して新しい立憲民主党が誕生したのです。新自由主義に反対し、共産党との連携も視野に入れた大きな「受け皿」の誕生です。
 新たに発足した菅政権は日本学術会議の会員任命拒否事件を引き起こし、新型コロナウイルスの感染拡大による第3波に見舞われるなど、波乱含みの出発となりました。安倍前首相による「桜を見る会」前夜祭の費用補填や元農相への現金提供疑惑なども明るみに出ています。
 2021年夏に延期されたオリンピック・パラリンピックが予定通り開催できるのか、秋までには任期が切れる衆院議員の改選がいつになるのか、コロナ禍を収束させて経済の回復を図ることができるのか、菅新政権の前途には多くの難題が横たわっています。いずれにしても、政治の本分は国民の生命と生活を守ることであり、いかなる政権であってもこの本分を全うするために全力を尽くしていただきたいものです。
 本書の初版の「はしがき」に、私は次のように書きました。
 「生活が守られてこその社会です、健康であってこその人生です。人々の生命(いのち)と生活(くらし)を支えることこそ政治の要諦(ようてい)である――このことを再確認しなければならない時代が、この日本にもやってきたのではないでしょうか。」
 このことが本格的に問われ、希望の持てる「新しい政治」が求められているように思われます。主権者としての「知力」を養い、政治を見る目を鍛えて、新しい時代の扉を開くために、本書がいささかでも役立つことを願っています。

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