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12月29日(土) 政治を「動かす」から「変える」へ [政局]

 いよいよ、今年も残り少なくなってきました。あと3日しかありません。
 マスコミなどでは、今年を振り返る企画が目白押しです。皆さんにとって、この1年はいかがだったでしょうか。

 仕事に追われ続けてきた私にとっては、相変わらず、忙しい1年でした。3月には、拙編著の研究所叢書『「戦後革新勢力」の源流』を刊行し、研究所で担当している『日本労働年鑑』の執筆・編集と並行して、この間、研究所を挙げて取り組んできた『日本労働運動資料集成』の最終巻(第13巻)の編集作業に追われました。
 それが一段落すると、息つく間もなく、『労働政策』の執筆準備に取りかかり、夏休みを経て9月から書き始めました。ほとんど書き下ろしになりましたから、約300頁ほどの原稿を書き続け、つい先日、一通り書き終えたことは、このブログで報告したとおりです。
 秋には、鼻の手術で6日間入院するということもありました。全身麻酔で3時間の手術でしたが、お陰様で無事終わり、現在では快適な毎日を過ごしております。

 今年は、政治も社会も大揺れに揺れました。今年の漢字は「偽」となりましたが、残念ながら、このような漢字に象徴される1年だったと言わざるをえないでしょう。
 この世の中が、いかに偽りに満ちていたかが明らかになった年でした。ということは、長い間の隠蔽が明るみに出たということですから、隠され続けているよりはましだったといえるかもしれませんが……。
 政治や行政もまた、政治とカネ、年金、薬害、防衛などの各分野で偽りに満ちた実態が明るみに出ました。それに対する国民の批判が高まり、異議申し立ての機会となったのが、夏の参院選でした。

 この参院選は、選挙という形を借りた「国民の反乱」だったと言えるかもしれません。一種の「革命」でした。
 民意によって政治を動かすという民主主義の力が実証された機会でもありました。政治を動かすのが民意であり世論なのだということを、政治に関わる全ての人々が思い知らされたのではないでしょうか。
 与党第一党の自民党、野党第一党の民主党ともに、民意の怖さに身を縮ませたことでしょう。民主党は2年前の05年衆院選で大敗し、今度は自民党が今年の参院選で大敗したのですから……。

 政党や政治家が民意をおそれ、その反応に敏感になるのは、民主主義にとってはプラスです。民意によって政治が動くというのは当然であり、民主主義の社会におけるあるべき姿だと言えます。
 そのような当たり前のあり方が、ようやく日本の政治においても実現したのです。それは今も続き、薬害肝炎の問題では政府・与党の態度を転換させました。
 動かす力になったのは内閣支持率の急落です。このような世論の変化によって政治が動かされる「民意政治」が、来年にも引き継がれていくことを望みたいものです。

 それだけではありません。来年こそは、民意によって政治の枠組みが大きく変わる年にしたいものです。本格的な政権交代の年にすることを、2008年の大目標にしなければなりません。
 せっかく政権交代を実現しながら、それを中途半端な形で終わらせてしまった細川・羽田政権の失敗を繰り返してはなりません。自民党の息の根を止めるような政権交代にする必要があります。
 かつての成功と失敗の両方に深く関わった小沢さんが民主党代表であるという点が気にかかりますが、失敗の教訓に学び、成功の秘訣を活かしてもらいたいものです。「大連立」などという形でうっちゃりを食わされるのは御免ですよ。

 というところで、今年最後のブログを終わります。明日、新潟に向けて旅立ちますので、更新はこれが最後です。
 それでは皆様、良い年をお迎え下さい。来る2008年が、皆様にとって希望と喜びに満ちた年でありますように……。
 そして、日本の政治に新しい可能性を開く転換の年となりますように……。


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