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1月4日(金) 政府・与党を取り替える年に [政局]

 明けまして、おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 三が日が過ぎてしまいましたが、遅まきながら、まずは型どおりのごあいさつをさせていただきます。

 昨日、故郷の新潟から戻ってまいりました。4泊5日の新潟滞在です。
 12月31日の朝、起きると真っ白です。幸い、その後はそれほど雪が降り積もることもなく行動に支障はありませんでした。
 とは言っても、それほど「行動」したわけではありません。鮮魚店や先輩のケーキ屋さんに行って買い物をしたくらいです。いつも通りの、食べて飲んで、新年会に出ての毎日でした。

 ただ今回は、子どもたちが顔を揃えたのがいつもと異なった点でしょうか。息子や娘たちの成長ぶりを確認する良い機会になりました。
 新年であるのに、この子どもたちに対して必ずしも明るい未来を語ることができないというのは、誠に残念です。新しい年を迎え、希望と喜びに満ちた未来を語ることができるようになるのはいつのことでしょうか。
 良い社会とは、そこに生きる人々が生まれてきて良かったと思えるような社会でしょう。この日本は、そのような社会になっているのでしょうか。

 昨年、国税庁が発表した「2006年の民間給与実態統計調査」では、給与所得者のうち年収が200万円以下の人は1022万8000人と1000万人を突破しました。この事実は、『東京新聞』の元旦の社説でも取り上げられています。
 この社説「『反貧困』に希望が見える」は、これに続けて、次のように書いています。

 21年ぶりの1000万人突破で、相対的貧困率(平均所得の半分に満たない人の割合)はOECD諸国中、米国について世界2位。
 生活保護受給者の151万人と国民健康保険の滞納は480万世帯で過去最高。母子家庭や高齢者世帯だけでなく一家の大黒柱も、だれもがワーキングプアと背中合わせになっていました。

 これが、21世紀の日本なのです。これほどの貧しさに直面すると、一体、誰が考えていたでしょうか。
 「物の豊かさは達成された。これからは心の豊かさが大切だ」と言われていたのは、つい10年ほど前のことではなかったでしょうか。相対的貧困化から絶対的貧困化へと貧困化の質が転換し、「貧困の再発見」とも言うべき状況が生まれているのです。
 2002年から6年連続、戦後最長の景気拡大があり、大企業は4年連続で最高益を上げています。それなのに働いても生活できない貧困層が、これほどにも拡大しているのが日本の現状です。

 それだけではありません。格差もまた、広がり続けています。
 先に紹介した「2006年の民間給与実態統計調査」によれば、年収200万円以下の人々は前年の9812万人から4.2%増えています。他方、年収1000万円以上の人も224万2000人で同4.4%の増となりました。
 つまり、200万円以下の低所得層も、1000万円以上の高所得層も、ともに05年より4%強増えているのです。これを格差の拡大と言わずして、何と言ったらよいのでしょうか。

 しかも、格差は所得の面で生じているだけではありません。都市と地方の格差、地方における中心と周辺の格差は、ますます深刻になっています。
 私のふる里でも、都市中心部は空洞化し、周辺の山間部の集落は「限界集落」になりつつあります。地方新聞のデスクをしている友人は、「地方は悲鳴を上げている」と訴えていました。
 信用金庫に勤めている友人も、中小企業の倒産の激増を憂えていました。『日経新聞』12月31日付には、「企業倒産急増 今年、3年ぶり1万件突破」という記事が出ています。

 医療格差などの社会的格差の拡大もあります。「格差の相続」や「希望格差」という言葉も生まれているように、格差が固定化し始めているのも大きな問題でしょう。
 日本の社会は、これまで私たちが知っている社会ではなくなっているということです。社会の変質が生じているのに、多くの人はそのことに気がついていません。
 「時限爆弾」が、日本社会のそこかしこにばらまかれているようなものです。早く手を打たなけば、いつか必ず大爆発を起こすにちがいありません。

 しかし、現在の政府・与党は、もはや問題解決能力も統治能力も失っています。「歴史的使命」を終えていると言うべきです。
 それを別のものに取り替えるのが、今年の目標であり課題となります。そのチャンスは、衆院の解散・総選挙によって訪れるはずです。
 それは、早ければ早いほど良いでしょう。手遅れとなる前に、政治を変えることによって日本社会の瓦解を食い止めなければならないのですから……。


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