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6月23日(土) NHKのラジオ番組「私も一言!夕方ニュース」に出演してきた [選挙制度]

 昨日の夕方、NHKのラジオ番組「私も一言!夕方ニュース」に出演してきました。行きは研究所から電車でしたが、帰りは自宅までタクシーで送ってもらいました。
 帰り際、スタジオの横で写真を撮られました。今日のHPにアップされています。http://www.nhk.or.jp/hitokoto/backnumber/

 これまでも、何回かテレビなどでの収録の経験がありましたが、ラジオのスタジオでの生放送は初めてです。以前、テリー伊藤さんのラジオ番組に出たことがありますが、研究所からの放送でした。
 いずれにしても、これまでの経験では、ほんの一言くらいしか放送されませんでした。しかし、今回は40分近い放送時間中、かなり言いたいことを言わせていただいたように思います。
 お陰で、気持ちよく終われました。担当ディレクターはじめ、関係者の皆様に感謝申し上げます。

 とはいえ、素人の生放送ですから、言い足りなかったことや誤解を受けることがあったかもしれません。私の立場や言いたかったことをご理解いただくために、事前に送った文書を以下に掲げておきましょう。
 参考にしていただければ幸いです。

民主党が提案した選挙制度改革法案への総括的な評価

 最悪の選挙制度である小選挙区制以外であれば、どれも検討に値するというのが、私の基本的な立場です。提案された案は、現行制度よりも大政党の有利・小政党の不利という問題点が緩和されている点でベターだと言えます。
 然し同時に、問題点もあります。

 その第1は、比例代表の定員40削減が組み合わされており、次々回の選挙ではさらに40削減するとされている点です。今回の法案は、このような比例80削減というマニフェストの案を実現するための「エサ」ではないかとの疑いがあります。ですから、すんなり、これで結構というわけにはいかないでしょう。

 第2には、小選挙区での獲得議席が多くなればなるほど、比例区での議席が少なくなってしまうという連用制の問題です。この制度によって、小選挙区比例代表並立制は部分的に小選挙区「反比例代表」並立制に変質します。この党に頑張って欲しいと小選挙区で応援すればするほど、比例区では足を引っ張ることになってしまうわけで、有権者からすればどうすれば良いんだということになりかねません。

 第3の問題点は、制度が複雑で分かりにくいという点です。20歳以上の全国民が有権者であり、皆さん普通の人々です。選挙制度は投票する一般庶民にも分かりやすい簡単で明瞭なものでなければなりません。分かりにくいために選挙への関心が低下し、ただでさえ低くなっている投票率が低下するということになっては困ります。

 これらの点を勘案すれば、このまま成立させて良いのか、判断に迷っても当然でしょう。最低限、比例区の定数削減を抱き合わせにすることはやめてもらいたいと思います。そうすれば、一歩前進と言いやすくなります。しかし、それでも小選挙区制は残りますから、その害悪や問題点、とりわけ一票の不均衡については、人口移動が続く限り再び問題になることは避けられないでしょう。

 以上が、事前に送った文書の内容です。これを前提に、番組では、今後の可及的速やかな抜本的改正を確約させ、比例区の定数削減を切り離したうえで、当面の緊急避難策としての「0増5減案」の実現を主張しました。これなら、各党で合意できるのではないかと思ったわけです。
 もちろん、民主党の提案に公明党が賛成し、民主・公明の両党で成立をめざす可能性もあります。消費増税に向けての3党合意を踏まえて自民党が共同歩調をとったり、強く反対せず黙認するような対応をすれば、そうなるかもしれません。
 通常国会は9月8日まで延長されましたので、このような案を含めて国会で議論されることになるでしょう。今後の推移を注目したいと思います。

 なお、明日(24日)、東京土建幹部学校で講演するために、また渋谷に行きます。東京土建の皆さん、渋谷でお会いしましょう。

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