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1月1日(月) 新年のごあいさつ [日常]

 謹賀新年

 天下大乱の兆しあり。自民党派閥の裏金疑獄は岸田政権を追い詰めています。表紙を変えて生き延びてきた自民党は、腐りきってしまいました。30年前の政治改革は自民党のヤルヤル詐欺だったのです。
それに反対したのは、石川真澄さんと私くらいのものでした。小選挙区制こそが諸悪の根源であり、政党助成金と企業・団体献金の二重取りで自民党の腐敗が進行してきました。その報いを受けるべきです。
 論攷や談話などは16本、講演は24回、街頭演説なども16回、『日刊ゲンダイ』でのコメントは100回になりました。言論の力で、世の中を変えたいと思っています。
 今年は選挙の年になりそうです。詐欺師から日本を取り戻さなければなりません。メンズカーブスに通って体力を維持し、野党共闘の再確立で政治を立て直す1年にしたいものです。

 これは昨年暮れに出した年賀状の文面です。ここに書いたように。今年こそ自民党にサヨナラを言えるような年にしたいものです。その可能性は十分にあるのではないでしょうか。
 自民党派閥の裏金疑惑はすでに「裏金疑獄」となり、岸田政権を揺るがす大事件に発展しました。岸田首相は「火の玉」となって解決に向けて取り組むと言いましたが、「火の玉」ではなく「火の車」、いや「火だるま」ではないでしょうか。通常国会に向けて火消しに懸命です
 党内に特別の委員会を立ち上げて、通常国会の前までに再発防止策を打ち出すようなことも言っていました。冗談じゃありません。遅すぎます。それに信用できません。
 自民党内の組織では厳しい対応策が出てくるはずがないからです。泥棒が縄をなうと言っているようなものではありませんか。当面の批判をかわすためのポーズと新たな抜け穴づくりを行うにちがいいないのですから。

 この「政治とカネ」の問題は、30年前に決着がついていたはずです。あのときも政治改革が選挙制度改革にすり替えられ、政党助成金が導入されました。30年も前に大きな声を出して言ったつもりでした。「これではダメだ」と、
 それがこのような形で立証されました。私としては、個人的な感慨を覚えています。「だから、言ったじゃないか」と。でも、それが無視され、またもこのような問題を生み出してしまいました。
 政治改革が選挙制度改革にすり替えられ、金権腐敗の罪が中選挙区制度になすりつけられて小選挙区比例代表並立制が導入されました。私は、『一目でわかる小選挙区比例代表並立制』(労働旬報社。1993年)という本を出して問題点を指摘し、小選挙区制の導入に反対しました。その時、反対の論陣を張っていたのは朝日新聞編集委員の石川真澄さんくらいのものでした。

 新たに導入された小選挙区比例代表並立制の下で、1996年に初めての総選挙が実施されました。それを分析して検証した本が、前著と同じ労働旬報社から出した『徹底検証 政治改革神話』です、この時からすでに、私にとって政治改革は「神話」にすぎなかったからです。政治改革によって「政治は改善されたのではなく、『改悪』されたのではないかとの疑い」は、残念ながらその後の30年聞の歴史によって裏付けられてしまいました。

 30年前に指摘した問題を新たに提起しなければなりません。人生をかけて戦ってきた課題に、またしても真正面から直面せざるを得なくなりました。本書の中で提起した「三悪(小選挙区制・政党助成金・企業団体献金)の廃止を」という主張を改めて声を大にして訴えたいと思います。
 もう一つの課題があります。自公政権を倒した後の「受け皿」づくりです。これについても、先に挙げた拙著と同じ年、1993年に出した『概説 現代政治―その動態と理論』(法律文化社)の「あとがき」で、私は「大左翼」の結集を提唱して次のように書きました。

 「保守政治と手を組むことを潔しとしないすべての勢力が協力・共同する必要があろう。腐れきった保守政治のあり方に疑問を感じ、21世紀に向けて日本の進路を変えなければならないと考えているすべての個人や団体が合流できる必要もあろう。日本共産党の力と政策をその構成部分とする『大左翼』の結集と、多様な人の参加する『左翼的空間』の拡大なしにこのような転換が果たして可能だろうか。」

 ここでの主張が、今年こそ具体化されることを願っています。30年前に夢見た「大左翼」が、反岸田の「政治改革救国戦線」として形成されれば良いのですが。腐れきった自民党政治を倒すという一点で野党は手を握るべきでしょう。
 この野党共闘から共産党を排除することはあり得ません。今回の裏金疑獄の始まりは『しんぶん赤旗』のスクープからでしたし、「政治とカネ」問題追及の最大の功労者は共産党なのですから。

 生きているうちに、間に合ったようです。30年前に挙げた叫び声が、今ようやく意味を持つようになりました。もう少し長生きして自民党に一矢報い、まともな世の中を孫子の世代に手渡してからおさらばしたい。そのような思いを持ち続けて、今年1年を過ごすつもりです。

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