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12月2日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月2日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:後手後手がまた致命傷 オスプレイを即刻止めなかった岸田政権はもう持たない

 オスプレイ事故の一件でも分かる通り、岸田政権はアメリカに従ってさえいれば、何とかなると思っているのだろう。しかし、いつまでもアメリカ一辺倒をつづけていては、日本は国益を損なうだけだ。

 国力が低下したアメリカは、もはや「世界の警察官」ではなくなっている。いまどきアメリカにベッタリなのは世界で日本くらいのものだ。

 国際社会ではどの国もシタタカな外交を展開している。フランスのマクロン大統領は、米中対立の火種になっている台湾問題について「欧州は米中に追従すべきではない」と発言。双方から独立した戦略を追求すべきだと訴えていた。東南アジア諸国だってアメリカと中国を天秤にかけ、どちらからも利を得ようとしている。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

 「本来、日本はもっと優位な立場でアメリカと交渉できるはずです。国力が低下しているアメリカは、ロシア、中国、中東と3正面での対応を迫られて余裕がなく、日本に協力を求めなければならない立場だからです。日本がアメリカの肩代わりをするために防衛力を強化するというなら、“不平等条約”の日米地位協定の見直しだって求められるはずです。

 にもかかわらず、岸田首相はアメリカに対して要求ひとつできない。なぜ、オスプレイの飛行停止を即座に求めなかったのか。その一方、アメリカと一緒になって中国に拳を振り上げている。隣国であり、経済的なつながりが強いのだから、アメリカとは違う立場で中国と向き合うべきでしょう。岸田首相は冷戦時代の発想から抜け切れていないのではないか。考え方が古すぎます」

 欠陥機のオスプレイの即時停止も求められない岸田政権がつづいても、百害あって一利なしだ。即刻、退場してもらう他あるまい。

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