２月８日（日） 今頃になって、「賛成じゃなかった」だなんて!? [首相]
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拙著『労働再規制－反転の構図を読みとく』（ちくま新書）刊行中。240頁、本体740円＋税。
ご注文はhttp://tinyurl.com/4moya8またはhttp://tinyurl.com/3fevcqまで。
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自民党内の亀裂が、もはや覆い隠すことができないほどに深まり、表面化してきたということではないでしょうか。「小泉流」の構造改革をめぐる亀裂です。
麻生首相は、第171通常国会への施政方針演説で「市場にゆだねればすべてが良くなる、というものではありません」と語りました。これに対する代表質問で、自民党の尾辻参院議員会長は「政府の規制改革会議は、派遣労働の対象業務原則自由化などの答申で、労働者派遣法を変えてきた。……経済財政諮問会議は市場原理主義を唱えてきたが、間違いだったことは世界の不況が証明している。その責任は重い。両会議は廃止すべきだ」と迫っています。
続いて、この問題を取り上げたのが、民主党の筒井信隆議員です。５日の衆議院予算委員会で、筒井さんは次のように質しました。
筒井議員「麻生首相に確認したいんですが、（施政方針演説は）小泉、竹中路線との決別を宣言？」
麻生首相「ひずみに対応するためには、改革をさらに進化させる必要があると。市場経済原理主義との決別ならその通りです」
筒井議員「（郵政）分割民営化は見直すと」
麻生首相「小泉首相の下で賛成ではなかったんで、私の場合は。たった一つだけ言わせてください。みんな勘違いしているが（総務相だったが）郵政民営化担当相ではなかったんです」
この発言が、大きな波紋、というより批判を浴びていることは、皆さんご存知の通りです。あまりにも無責任だからです。
政治家なのですから、反対なら「反対」と言うべきでしょう。内閣の一員だったから賛成したというのでは、政治家としての信念も矜持もあったものではありません。
郵政解散の時、島村農水相は最後まで反対して罷免されました。反対だったというのであれば、麻生さんも同じ行動をとれば良かったでしょうに、保身に走ってしまったというわけです。
それを今になってから、責任逃れのために披露するなんて、「一体、どういう積もりなのか」と言いたくなります。面従腹背の麻生さんは、郵政選挙では、賛成なのか、反対なのか、どのような演説をしていたのでしょう。
少なくとも、賛成を装って当選してきたことは確かです。反対だと言ったのは、今回が初めてなのですから……。
「賛成ではなかったんで、私の場合は。……みんな勘違いしているが（総務相だったが）郵政民営化担当相ではなかったんです」。だから、私には責任ありません、と言いたいのでしょうか。典型的な責任逃れの弁明です。情けない。
また、麻生首相は「（民営化）担当（大臣）は、私は反対だとわかったので外された。担当相は竹中さんだということは、ぜひ記憶して」と述べています。「やったのは私ではなく、竹中さんだ」と言いたいのでしょう。
これは、典型的な責任転嫁です。子ども言い逃れのようなもので、一国の総理大臣の発言とは思えません。
自民党の武部勤党改革実行本部長が「そんなこと、今更言われても困る。今（見直し）協議をやっている時に、なんで寝た子を起こすようなことを言うのか」「（首相には）深い反省を求めないといけない。非常に不見識だ」と怒ったそうですが、当然でしょう。
一方、民主党の山岡賢次国会対策委員長は、「無責任で、政治家として考えられない発言だ。政権をかけた法案に政調会長として参画し、総務相として署名しているわけだから、時の様子を見ながら変節するのは国民への裏切りだ」と厳しく批判しました。
また、日本郵政の保養宿泊施設「かんぽの宿」のオリックスへの一括売却問題でも、日本郵政が一括売却を断念し、白紙撤回することになりました。これも当然でしょう。
麻生さんも、賛成じゃなかった郵政民営化で多数を得た議席の上では、座り心地が悪いにちがいありません。さっさと解散して、改めて総選挙で信を問うのがスジというものでしょう。
なお、２月３日に電話で取材を受けた『産経新聞』の記事は、２月６日付に出ました。ウェブにも掲載されています。
「ラフレさいたまへ行ってみた 建設費２８６億円、かんぽの宿はおまけ？」http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/090206/stm0902061009001-n2.htmという記事が、それです。私の発言はひと言にすぎませんが、ご笑覧いただければ幸いです。
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自民党内の亀裂が、もはや覆い隠すことができないほどに深まり、表面化してきたということではないでしょうか。「小泉流」の構造改革をめぐる亀裂です。
麻生首相は、第171通常国会への施政方針演説で「市場にゆだねればすべてが良くなる、というものではありません」と語りました。これに対する代表質問で、自民党の尾辻参院議員会長は「政府の規制改革会議は、派遣労働の対象業務原則自由化などの答申で、労働者派遣法を変えてきた。……経済財政諮問会議は市場原理主義を唱えてきたが、間違いだったことは世界の不況が証明している。その責任は重い。両会議は廃止すべきだ」と迫っています。
続いて、この問題を取り上げたのが、民主党の筒井信隆議員です。５日の衆議院予算委員会で、筒井さんは次のように質しました。
筒井議員「麻生首相に確認したいんですが、（施政方針演説は）小泉、竹中路線との決別を宣言？」
麻生首相「ひずみに対応するためには、改革をさらに進化させる必要があると。市場経済原理主義との決別ならその通りです」
筒井議員「（郵政）分割民営化は見直すと」
麻生首相「小泉首相の下で賛成ではなかったんで、私の場合は。たった一つだけ言わせてください。みんな勘違いしているが（総務相だったが）郵政民営化担当相ではなかったんです」
この発言が、大きな波紋、というより批判を浴びていることは、皆さんご存知の通りです。あまりにも無責任だからです。
政治家なのですから、反対なら「反対」と言うべきでしょう。内閣の一員だったから賛成したというのでは、政治家としての信念も矜持もあったものではありません。
郵政解散の時、島村農水相は最後まで反対して罷免されました。反対だったというのであれば、麻生さんも同じ行動をとれば良かったでしょうに、保身に走ってしまったというわけです。
それを今になってから、責任逃れのために披露するなんて、「一体、どういう積もりなのか」と言いたくなります。面従腹背の麻生さんは、郵政選挙では、賛成なのか、反対なのか、どのような演説をしていたのでしょう。
少なくとも、賛成を装って当選してきたことは確かです。反対だと言ったのは、今回が初めてなのですから……。
「賛成ではなかったんで、私の場合は。……みんな勘違いしているが（総務相だったが）郵政民営化担当相ではなかったんです」。だから、私には責任ありません、と言いたいのでしょうか。典型的な責任逃れの弁明です。情けない。
また、麻生首相は「（民営化）担当（大臣）は、私は反対だとわかったので外された。担当相は竹中さんだということは、ぜひ記憶して」と述べています。「やったのは私ではなく、竹中さんだ」と言いたいのでしょう。
これは、典型的な責任転嫁です。子ども言い逃れのようなもので、一国の総理大臣の発言とは思えません。
自民党の武部勤党改革実行本部長が「そんなこと、今更言われても困る。今（見直し）協議をやっている時に、なんで寝た子を起こすようなことを言うのか」「（首相には）深い反省を求めないといけない。非常に不見識だ」と怒ったそうですが、当然でしょう。
一方、民主党の山岡賢次国会対策委員長は、「無責任で、政治家として考えられない発言だ。政権をかけた法案に政調会長として参画し、総務相として署名しているわけだから、時の様子を見ながら変節するのは国民への裏切りだ」と厳しく批判しました。
また、日本郵政の保養宿泊施設「かんぽの宿」のオリックスへの一括売却問題でも、日本郵政が一括売却を断念し、白紙撤回することになりました。これも当然でしょう。
麻生さんも、賛成じゃなかった郵政民営化で多数を得た議席の上では、座り心地が悪いにちがいありません。さっさと解散して、改めて総選挙で信を問うのがスジというものでしょう。
なお、２月３日に電話で取材を受けた『産経新聞』の記事は、２月６日付に出ました。ウェブにも掲載されています。
「ラフレさいたまへ行ってみた 建設費２８６億円、かんぽの宿はおまけ？」http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/090206/stm0902061009001-n2.htmという記事が、それです。私の発言はひと言にすぎませんが、ご笑覧いただければ幸いです。
2009-02-08 15:03
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今の国会では菅直人代表代行が際立って素晴らしいです。
ぜひその雄姿をご覧ください。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6077498
by NO NAME (2009-02-11 02:34)
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by ティファニー (2012-06-30 12:06)