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6月4日(土) せっかくの「花道」に自ら泥をまき散らした菅首相 [政局]

 「一体、何をやっているのか」と、昨日に続いて言いたくなるような体たらくです。鳩山さんがせっかく作ってくれた「花道」だったのに、菅首相は自ら泥をまき散らしてしまいました。

 確認事項について、退陣の前提となるものではないと岡田さんは言い、鳩山さんは「それはウソだ。私と首相との間で、辞めていただく条件の話をした」と反論しています。また、退陣の時期について、菅さんは福島第1原発が冷温停止状態となる来年1月頃を示唆し、「6月いっぱいくらいに」と理解していた鳩山さんは「きちっと約束したことは守るのはあたり前だ。それができなかったらペテン師だ」と激怒しています。
 2人の言い分は真っ向から対立し、再び混乱状態が拡大し始めました。新聞は「死んだふり続投」「偽りの退陣表明」「政治的詐欺」などと報じ、一度は鎮まったかに見えた民主党内の対立も再び燃え上がろうとしています。
 野党の自民党は「死に体」となった首相には協力できないと突き放し、菅首相の早期退陣を求めています。菅さんは、与野党の双方から「早期退陣」で攻め立てられるという構図です。

 何という、愚かなことでしょうか。菅さんがこれほどのバカだったとは思いませんでした。
 「こうなったら、できるだけ早く復興に道筋を付けて身を引くから、それまでは全面的に協力して欲しい」と、どうして言えないのでしょうか。そうすれば民主党内の求心力は高まり、対立や混乱が再燃することもなかったでしょうに……。
 少なくとも最後だけは、評価されて身を引くこともできたでしょう。その最後のチャンスを、菅さんは自らの発言で潰してしまったように見えます。

 どうして、前言を翻して居座るかのような発言をするのでしょうか。自分がどのように見られているのか、自分の発言がどのように受け止められるのか、菅さんには分からないのでしょうか。
 大体、来年の1月までなんて、どう考えても続投できるわけがありません。退陣を口にしたトップ・リーダーがいつまでも居座ることが日本の政治にとってプラスになるのかマイナスになるのか、それさえも判断できなくなってしまったのでしょうか。
 退陣という「花道」に泥をぶちまけてみても、その「花道」が消えてなくなるわけではありません。いずれはその道を進まざるを得ず、泥まみれになるのは自分自身であるということが、どうして分からないのでしょうか。

 菅さんの選択肢は1つしかありません。鳩山さんとの合意事項を忠実に実行し、約束を守ることです。
 退陣の時期を先延ばしして党内対立を激化させ、民主党を壊すようなことをしてはなりません。この混乱に乗じて政権復帰の足がかりをつかもうと狙っている自民党を利するようなことは避けるべきです。
 復興基本法を成立させ、第2次補正予算の骨格を固めて、一日も早く首相の地位を去るしかありません。そして、自らの言に従い、「若い世代にいろいろな責任を引き継」ぐべきでしょう。

 菅首相が居座りを策しているような愚かな発言を行ったため、かえって退陣の時期は早まったのではないでしょうか。民主党内では署名集めなどの「菅降ろし」の動きが強まり、自民党も早々と菅首相問責決議案提出の検討を始めたようですから……。

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