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10月17日(月) 大阪産業労働資料館「エル・ライブラリー」の紹介記事が『日経新聞』に出ていた [日常]

 『日経新聞』10月15日付の夕刊10面の「夕刊文化」欄を見て驚きました。松岡資明編集委員が書いた「挑戦続ける大阪労働資料館」という記事が出ていたからです。

 「大阪労働資料館」というのは、大阪府立労働センター(エル・おおさか)にある大阪産業労働資料館のことです。「エル・おおさか」には、私も講演などで何回か訪れたことがあります。
 そこに入居している大阪産業労働資料館は通称「エル・ライブラリー」と言って、労働や産業関係の図書や資料を数多く所蔵しています。この「エル・ライブラリー」は、大原社会問題研究所などの労働社会関係の図書館や資料館などで作っている全国的な団体である社会・労働関係資料センター連絡協議会(労働資料協)http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rodo/top.htmlの会員で、私はその代表幹事をしています。
 その「エル・ライブラリー」について紹介したのが、この記事でした。偶然、見つけましたので、大変、驚きかつ喜んだという次第です。

 この記事が紹介しているように、「エル・ライブラリー」には「ここにしかない『レアもの』の社会・労働関係資料」が数多く所蔵されています。主として大阪など関西地方の運動に関するものですが、戦前は労働運動の重要な拠点でしたから貴重で珍しいものも多くあります。
 しかし、最近、「ハシズム」の名で暴政が全国的に知られつつある橋下徹さんが府知事になってから、年間2000万円もあった補助金が一挙に全部削られ、ゼロになってしまいました。圧政者には文化や資料の価値が分からないという典型的な例です。
 こんなことをしたら運営できなくなることを百も承知の上での暴挙でした。簡単に言えば、潰そうとしたわけです。

 これに敢然と立ち向かい、カンパや会費、寄付などで生き延びる算段をしてきたのが、この記事でも紹介されている谷合さんと千本さんです。記事は、「谷合佳代子館長、千本沢子館長補佐のコンビは危機をものともせず元気いっぱい駆け回っている」と書いています。
 会費の支払いという点では、私も個人会員としてささやかなお手伝いをしています。多くの方が「エル・ライブラリー」の会員になって、支援の手を差し伸べられることを願っています。
 この記事では、「エル・ライブラリー」が取り組んでいる東日本大震災で被災した博物館・美術館、図書館、文書館、公民館への支援活動も紹介されていました。ちなみに、私どもの大原社会問題研究所も閲覧や研究所刊行物の無償提供、被災者の皆さんへのコピー・サービスや貸し出しなどの支援を行っていますので、詳しくは「東日本大震災による被災地の図書館・資料保存機関、研究者、被災者のみなさまへ」http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/about/shinsai.htmlをご覧下さい。

 また、今月30日に開かれる第1回大阪マラソンにも谷合さんが「ピンクに染めた復興支援のTシャツ」で出場することも紹介されています。抽選で当選されたのだそうです。
 残念ながら、私は東京ですので、応援に行けません。もし、沿道の皆さんがその姿を目にすることがありましたら、大きな声で声援を送ってあげてください。
 この『日経新聞』の記事は、こう締めくくられていました。「日本の将来はやはり、女性がカギを握っているらしい」と……。

 実は、20日(木)と21日(金)に、熊本学園大学水俣学現地研究センターで労働資料協の総会が開かれることになっており、これには谷合さんも役員として出席されます。「日本の将来」の「カギを握っているらしい」方にもうすぐお会いできるわけで、大いに楽しみにしています。

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