9月9日(日) 中国・敦煌への旅から無事帰国した [旅]
昨晩、中国の敦煌への旅から、無事、自宅に帰ってきました。これで中国訪問は3回目になりますが、今回は法政大学教職員・OB訪中団29人の1員としての中国の旅でした。
尖閣諸島問題で対日感情が悪化していると見られているときの訪中でしたが、そのような懸念はありませんでした。中国側スタッフや現地のガイドを含めて、親切に応対していただきました。
まず、今回の旅の概略を示しておきましょう。旅程は次のようになっています。
○1日目(9月1日)
朝4時起床。高尾駅で成田エキスプレスに乗車。成田空港から上海を経て蘭州へ。
○2日目(9月2日)
黄河に100年位上前に架けられた鉄橋「中山橋」や蘭州水車園の「黄河水車」などの市内観光の後、モーターボートで1時間ほど黄河を渡って「炳霊寺石窟」へ。甘粛省永靖県の西約50km、黄河上流の小積石山にある紅砂岩の仏教石窟で、周囲の奇岩はこの世のものとは思われぬほどの絶景。
○3日目(9月3日)
5時起床、7時40分発の列車で「嘉峪関」へ。祁連山脈とゴビ砂漠の間にある河西街道を約7時間かけて走破。祁連山脈の山の頂には白い雪が見えた。万里の長城の西端にある嘉峪関は軍事要塞を兼ねた関所だが、現在は鉄鋼の町。郊外の周囲10kmにわたる墳墓群(円墳)の壁画(「魏晋壁画」)のうちの一つを鑑賞。宿泊は、地元の鉄鋼会社が経営する嘉峪関賓館。
○4日目(9月4日)
バスで敦煌へ。途中、敦煌・莫高窟の姉妹窟といわれている「楡林窟」を訪問。祁連山脈の渓谷にあり、唐から元代までの間に造られた上下二層構造の42の石窟が残る。途中、通過した山並みは草木の1本も見あたらない不毛の岩山。
○5日目(9月5日)
バスで、「陽関」、「玉門関」、「漢長城遺跡」、「敦煌古城」などを見学。シルクロードの南ルートが陽関で北ルートが玉門関。インドから仏教の経典を持ち帰った僧の玄奘(三蔵法師)は前者から出て、後者から帰った。夕方には「鳴砂山」、「月牙泉」を訪問し、ラクダに乗る。夜は、ゴビ砂漠の上にテーブルと椅子を並べて「お月見会」。東の地平線から赤い月が昇り、見上げれば漆黒の闇に満天の星。地球は丸かった。
○6日目(9月6日)
シルクロードの大画廊にして世界遺産の「莫高窟」を訪問。石窟数は735窟といわれ、 石窟群の中心部にある「九層楼」には大仏が安置されている。今から約100年ほど前、第17窟(「蔵経洞」)が発見され、仏教経典、古文書など約5万点が出土した。日中合作映画「敦煌」はこれを題材にしており、「敦煌古城」はこの映画のセット。午後、飛行機で西安へ。私にとっては23年ぶりの訪問。宿は西安交通大学が経営する南洋大酒店。
○7日目(9月7日)
西安交通大学のキャンパスを通って記念館を訪問した後、「碑林博物館」。午後は世界遺産である「兵馬俑」を訪問。ここに来るのも23年ぶりだが、観光地化していて大きく変容。23年前には登れた「秦の始皇帝陵」は今は立ち入り禁止。時間がなくて華清池への再訪はかなわず。夜、西安交通大学の鄭南寧学長や秘書役の金春陽准教授らと会見。大学の概要について説明を受け、日中の大学の違い、西部大開発との関わり、日中関係などについて1時間ほど意見交換。
○8日目(9月8日)
朝4時半に起床し、6時半に西安空港着。8時発の飛行機で上海へ。そこで出国手続きを行った後、飛行機を乗り換えて午後4時過ぎに成田空港着。
ということで、大変、充実した、というか、ある面では苛酷な、中国旅行となりました。この旅行を企画したスタッフや関係者には、心から感謝したいと思います。
とりわけ、陳さん、馬さん、巨さん、董さんなどの現地ガイドの皆さんには、大いに助けられました。ありがとうございました。
しかし、何といっても、この旅行団の最大の功労者は田中義教さんでしょう。田中さんは法政大学の元職員で理事もやられ、今は日中友好協会の理事長です。
今回の訪中は、法政大学教職員・OB訪中団としては13回目になるそうです。これほど長い間、年に1回の中国旅行が続いてきたのは、何といっても、田中さんの企画力、人脈、統率力、それに中国語の会話力と明るさによるところが大きいでしょう。
西安交通大学の鄭学長との会見並びに懇談が実現したのも、鄭学長が慶應大学大学院に留学されていた頃から、田中さんと友人だったからです。お二人は、大変、親しげに言葉を交わされていました。
この訪中団の存在と活動について、私は以前から知っていました。でも、大原社会問題研究所の所長在任中、この時期の長期不在は難しく、これまでは断念してきました。
しかし、所長は辞めましたし、来年度末には退職する予定です。しかも、訪問先が敦煌などの西域だと聞いては我慢がならず、今回、初めてメンバーの一角に加えていただいたという次第です。
これで、わたしの中国訪問は、ひと通り、中国全土を網羅することになりました。それはどういう意味なのか。これについては、また明日……。
尖閣諸島問題で対日感情が悪化していると見られているときの訪中でしたが、そのような懸念はありませんでした。中国側スタッフや現地のガイドを含めて、親切に応対していただきました。
まず、今回の旅の概略を示しておきましょう。旅程は次のようになっています。
○1日目(9月1日)
朝4時起床。高尾駅で成田エキスプレスに乗車。成田空港から上海を経て蘭州へ。
○2日目(9月2日)
黄河に100年位上前に架けられた鉄橋「中山橋」や蘭州水車園の「黄河水車」などの市内観光の後、モーターボートで1時間ほど黄河を渡って「炳霊寺石窟」へ。甘粛省永靖県の西約50km、黄河上流の小積石山にある紅砂岩の仏教石窟で、周囲の奇岩はこの世のものとは思われぬほどの絶景。
○3日目(9月3日)
5時起床、7時40分発の列車で「嘉峪関」へ。祁連山脈とゴビ砂漠の間にある河西街道を約7時間かけて走破。祁連山脈の山の頂には白い雪が見えた。万里の長城の西端にある嘉峪関は軍事要塞を兼ねた関所だが、現在は鉄鋼の町。郊外の周囲10kmにわたる墳墓群(円墳)の壁画(「魏晋壁画」)のうちの一つを鑑賞。宿泊は、地元の鉄鋼会社が経営する嘉峪関賓館。
○4日目(9月4日)
バスで敦煌へ。途中、敦煌・莫高窟の姉妹窟といわれている「楡林窟」を訪問。祁連山脈の渓谷にあり、唐から元代までの間に造られた上下二層構造の42の石窟が残る。途中、通過した山並みは草木の1本も見あたらない不毛の岩山。
○5日目(9月5日)
バスで、「陽関」、「玉門関」、「漢長城遺跡」、「敦煌古城」などを見学。シルクロードの南ルートが陽関で北ルートが玉門関。インドから仏教の経典を持ち帰った僧の玄奘(三蔵法師)は前者から出て、後者から帰った。夕方には「鳴砂山」、「月牙泉」を訪問し、ラクダに乗る。夜は、ゴビ砂漠の上にテーブルと椅子を並べて「お月見会」。東の地平線から赤い月が昇り、見上げれば漆黒の闇に満天の星。地球は丸かった。
○6日目(9月6日)
シルクロードの大画廊にして世界遺産の「莫高窟」を訪問。石窟数は735窟といわれ、 石窟群の中心部にある「九層楼」には大仏が安置されている。今から約100年ほど前、第17窟(「蔵経洞」)が発見され、仏教経典、古文書など約5万点が出土した。日中合作映画「敦煌」はこれを題材にしており、「敦煌古城」はこの映画のセット。午後、飛行機で西安へ。私にとっては23年ぶりの訪問。宿は西安交通大学が経営する南洋大酒店。
○7日目(9月7日)
西安交通大学のキャンパスを通って記念館を訪問した後、「碑林博物館」。午後は世界遺産である「兵馬俑」を訪問。ここに来るのも23年ぶりだが、観光地化していて大きく変容。23年前には登れた「秦の始皇帝陵」は今は立ち入り禁止。時間がなくて華清池への再訪はかなわず。夜、西安交通大学の鄭南寧学長や秘書役の金春陽准教授らと会見。大学の概要について説明を受け、日中の大学の違い、西部大開発との関わり、日中関係などについて1時間ほど意見交換。
○8日目(9月8日)
朝4時半に起床し、6時半に西安空港着。8時発の飛行機で上海へ。そこで出国手続きを行った後、飛行機を乗り換えて午後4時過ぎに成田空港着。
ということで、大変、充実した、というか、ある面では苛酷な、中国旅行となりました。この旅行を企画したスタッフや関係者には、心から感謝したいと思います。
とりわけ、陳さん、馬さん、巨さん、董さんなどの現地ガイドの皆さんには、大いに助けられました。ありがとうございました。
しかし、何といっても、この旅行団の最大の功労者は田中義教さんでしょう。田中さんは法政大学の元職員で理事もやられ、今は日中友好協会の理事長です。
今回の訪中は、法政大学教職員・OB訪中団としては13回目になるそうです。これほど長い間、年に1回の中国旅行が続いてきたのは、何といっても、田中さんの企画力、人脈、統率力、それに中国語の会話力と明るさによるところが大きいでしょう。
西安交通大学の鄭学長との会見並びに懇談が実現したのも、鄭学長が慶應大学大学院に留学されていた頃から、田中さんと友人だったからです。お二人は、大変、親しげに言葉を交わされていました。
この訪中団の存在と活動について、私は以前から知っていました。でも、大原社会問題研究所の所長在任中、この時期の長期不在は難しく、これまでは断念してきました。
しかし、所長は辞めましたし、来年度末には退職する予定です。しかも、訪問先が敦煌などの西域だと聞いては我慢がならず、今回、初めてメンバーの一角に加えていただいたという次第です。
これで、わたしの中国訪問は、ひと通り、中国全土を網羅することになりました。それはどういう意味なのか。これについては、また明日……。
2012-09-09 09:32
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