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12月10日(火) 墓穴を掘った猪瀬都知事に急落した安倍首相の支持率 [スキャンダル]

 自ら葬られるべき墓穴を掘ってしまったのではないでしょうか。猪瀬直紀東京都知事のことです。

 猪瀬さんは都議会で開かれた総務委員会の席上、都知事給与の1年間返上を申し出ました。厳しい質問の機先を制し、追及をそらそうとしたのかもしれません。
 「責任を取る」ことを明示して、この問題の幕引きを図りたかったのでしょう。誰かが、このような「入れ知恵」をしたにちがいありません。
 しかし、これは逆効果だったように思われます。「生活費に不安がある」ということで5000万円もの大金を借りたはずなのに、都知事としての給与を返上しても「生活費に不安がない」ということを「自白」してしまったわけですから。

 そもそも、5000万円を借り入れたときも、7000万円以上の貸付金があったというではありませんか。「生活費に不安がある」はずはないでしょう。
 副知事になってから、猪瀬さんは収入が減ったそうです。都知事選で落選しても、元の作家生活に戻ればそれなりの収入が得られたでしょうから、「生活の不安がある」というのは真っ赤な嘘です。
 都議会では「真実を語れ」と追及されていますが、真実を語れないようなお金だったから現金で借りて現金で返し、いかなる記録も残らないように処理されていたわけです。このお金が選挙支援のための献金という「裏金」だったという「真実」が語られるのは、猪瀬さんが都知事の座を去ることを決意したときだけでしょう。

 他方の安倍首相ですが、臨時国会の閉会を受けて記者会見し、「私自身がもっともっと丁寧に時間をとって説明すべきだったと反省している。今後とも国民の懸念を払拭(ふっしょく)すべく丁寧に説明していきたい」と語りました。何を今さら。
 そんなことを言うのであれば、国会での法案審議の最中にいくらでも「丁寧に時間をとって説明」できたはずではありませんか。時間がなければ、継続審議にして通常国会で「丁寧に説明する」こともできたはずです。
 衆参両院で4回も強行採決をして力ずくで成立させてから、「私自身がもっともっと丁寧に時間をとって説明すべきだったと反省している」とは、なんという言い草でしょうか。「反省」だけなら、猿でもできます。

 案の定、安倍内閣の支持率は急落しました。どの世論調査を見ても、10ポイント前後の下落です。
 このような内閣支持率の変化は、国民の健全さを示していると思います。もっと下がれば、もっと健全だったと思いますが、それでもこの変化は大きいと言えるでしょう。
 安倍首相の支持率も、これで下降線に入ったのではないでしょうか。これからは、急落するかじり貧になるかは分かりませんが、どちらにしても低下する可能性の方が大きいように思います。
 内閣支持率は、一度落ち始めたら挽回するのが難しいというのが、これまでの通例でした。安倍内閣の支持率も、今後、回復するような材料はあまり見あたりません。

 猪瀬さんは絶体絶命のピンチで安倍さんも逆風に直面するなど、おごれるものは久しからずというところでしょうか。どちらも盛りは過ぎたようです。満ちれば欠ける月のように……。

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