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7月27日(金) 杉田水脈議員は現代日本によみがえった「ナチスの亡霊」 [スキャンダル]

 まるで現代日本によみがえった「ナチスの亡霊」のようなものではありませんか。いま、差別発言で問題になっている自民党の杉田水脈議員のことです。

 杉田議員は雑誌に「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」(『新潮45』8月号)と寄稿し、厳しい抗議の声が上がっています。批判は杉田議員を擁護する自民党にも向けられ、議員辞職を求める行動も拡大しつつあります。
 子供を作らなければ「生産性」がないとするのも、だから税金を使ってはならないということも、全くの間違いです。子供を産むか産まないかで「生産性」を判断してはならず、「生産性」のあるなしで税金が使われてはならないからです。
 「生産性」のあるなしで人間の価値を判断し、差別してはなりません。それは人の能力に優劣をつける「優生思想」に通じ、このような思想に基づいてユダヤ人や障害者、同性愛者などを大量に虐殺したり収容所に送ったりしたナチスの蛮行と「地続き」だからです。

 杉田議員の暴言や妄言はこれにとどまりません。今日の『しんぶん赤旗』には、以下のような「人権否定の暴言」が紹介されています。
 「私たちが対峙しなければならなのは、ウソも100回叫べば真実になるという中国や韓国の報道活動、政治宣伝」「河野談話が反日の格好の情報発信源」(2014年2月3日の衆院予算員会)
 「女性が輝けなくなったのは、冷戦後、男女共同参画の名のもと、伝統や慣習を破壊するナンセンスな男女平等をめざしてきたことに起因します。男女平等は、絶対に実現し得ない、反道徳の妄想です」(同年10月13日、衆院本会議)
 「科研費を使って韓国の団体と一緒になって反日プロパガンダをやっている」「これは本当にゆゆしき問題」(18年2月26日、衆院予算員会第4分科会)

 ここに紹介されている発言だけでも、とんでもない暴言ばかりですが、これは「氷山の一角」にすぎません。「水面下」での発言は奇妙奇天烈な思い込みに満ちています。
 たとえば、次のようなものです。杉田水脈・河添恵子『「歴史戦」はオンナの闘い』からの引用は、いずれもウェブ(https://matome.naver.jp/odai/2146669224819971901 )に紹介されているものです。
 「旧ソ連崩壊後、弱体化したと思われていたコミンテルンは息を吹き返しつつあります。その活動の温床になっているのが日本であり、彼らの一番のターゲットが日本なのです」「これまでも、夫婦別姓、ジェンダーフリー、LGBT支援-などの考えを広め、日本の一番コアな部分である『家族』を崩壊させようと仕掛けてきました。今回の保育所問題もその一環ではないでしょうか」(杉田水脈のなでしこリポート(8))
 「慰安婦像を何個建ててもそこが爆破されるとなったら、もうそれ以上、建てようと思わない。建つたびに、一つひとつ爆破すればいい。」(杉田水脈・河添恵子『「歴史戦」はオンナの闘い』)
 「ソ連崩壊後、トホホな日本を舞台にコミンテルンのうごきは活発化していますよね。他国もそうですが、洗脳計画は現在進行形で進んでいると思います。コミンテルンが国連内部にも入り込んでいることも実感しました。」(同前)
 「他人のためにお金を使うのはイヤ、でも自分が貰えるものは最大限いただく、その最たるものが生活保護ですよね。子供たちに『大きくなったら何になりたいですか?』って尋ねたら、『公務員』と答えると話しましたが、それはまだいい方で、大阪だと『生活保護!』と答える子供がいるそうです」(同前)
 「グローバル化という名のもとにコミンテルンの世界支配が進んでいくー日本はその温床となっています。私たちがぼやぼやしているうちに、世界はどんどん次のステップに進んでいきます」(同前)
 「LGBTの主張は社会に不要な特権」(杉田水脈『なぜ私は左翼と戦うのか』)
 「伊藤詩織氏の事件が、それらの理不尽な、被害者に全く落ち度がない強姦事件と同列に並べられていることに女性として怒りを感じます」

 驚くべき妄言の数々です。コミンテルンがまだ存在しているかのように書いているなんてお笑い種です。
 コミンテルンは第2次世界大戦中の1943年に解散し、後継組織のコミンフォルムもとっくの昔になくなっています。大学院時代にコミンテルンも研究対象の一つだった私としては、いささか懐かしく思いましたが。
 このような意味不明で荒唐無稽な思い込みを、言葉にしたり書いたりする愚かさに気が付いていないのでしょうか。知的退廃の極みであり、人権意識のかけらもないこのような変人を比例代表で優遇し国会議員にしてしまった自民党の責任は重大です。

 日本維新の会から国会議員になり、次世代の党にいたときに自民党に誘ったのが安倍首相で仲立ちをしたのが櫻井よしこ氏、説得に当たったのが萩生田氏だったそうです。杉田議員は日本会議、統一教会、幸福実現党、在特会とも関係を持っており、この点からしても現代日本によみがえった「ナチスの亡霊」にほかなりません。
 「自民党に入って良かった」と言っているようですが、自民党は杉田議員をかばうのでしょうか。このような「ナチスの亡霊」と同類と見られてもかまわないということなのでしょうか。

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