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12月14日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月14日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「この混乱は? 岸田首相のポンコツぶりも前首相といい勝負」

■事務方はクーポンを強制

 自治体や世論の猛批判にさらされた岸田は、代表質問で「クーポン給付を原則としながらも、地方自治体の実情に応じて現金での対応も可能とする運用とする」などと答弁し、修正する姿勢を見せたが、都道府県向けに開かれた3日の説明会で配布された資料には「(来年)6月末までにクーポンの給付を開始することができない見込みである場合に限り、現金給付を可とする」と記載。現金に一本化する場合は内閣府に対し、「事情の変更等によりクーポン給付ができなかった特別な事由」を記した理由書の提出を求めている。現金一括給付についても「事業の趣旨や想定する実施時期を鑑みると適切ではなく、国としては原則として想定していない」とも書かれ、クーポンを事実上強制しているのだ。これだけの問題になっているのに、岸田は制度設計に全く通じていないのか。官僚が用意したその場しのぎのペーパーをただ読んでいるだけなのか。

 法大教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。

 「岸田首相には自分の意見がない。この一言に尽きる。10万円給付をめぐって右往左往するのも、政策の目的がハッキリしないからです。子育て対策なのか、困窮世帯対策なのか、経済対策なのか。そもそも自民党総裁選を勝ち抜けたのは、総理のイスを何としても手に入れるため、政治的理念を安倍元首相に売り渡すようなマネをしたからです。『軽武装・経済重視』を掲げる宏池会の理念に反する敵基地攻撃能力の保有に前のめりなのも、政権維持を優先しているからでしょう。岸田首相が誇る『聞く力』はマイナスに作用し、弱点になっている。ジレンマはいくらでも出てくるでしょう」


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