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6月14日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』6月14日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「ボロが出るから強行採決 軍拡財源法はデタラメの極み」

■「安倍超え」に高揚し、強兵貧国路線をひた走る

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。

 「岸田政権は採決の目安となる審議時間に達したとして強行突破しようとしていますが、防衛力強化の必要性は政府答弁では全く明らかになっていない。財政運営の単年度主義、目的外流用を禁じる財政民主主義にも反しています。こんな法案を通したら、確実に日本、そして日本国民は貧しくなっていく。強兵貧国路線をひた走ることに、どれほどの人が納得するのか。いい思いをするのは、兵器を払い下げる得意先が増え、競合国が消える米国だけ。中国の脅威をあおるだけあおってコトを構える気のない米国にいいように使われるかたわら、国民に増税を押し付けて社会保障は削る。ただでさえ定員割れしている自衛隊への志願者はさらに減っていくでしょう。岸田首相のやっていることは、空想的軍国主義なのです。基本のキから議論を積み重ねれば、軍拡増税をしてまで防衛費を膨張させる必要がないことはハッキリする。立法事実は存在しません」

 防衛力の強化にもなりゃしないから、審議を尽くせばボロが出る。だから強行採決に走る。問題続出に頬かむりした改正マイナンバー法、入管難民法改悪もそうだった。財確法案がデタラメなわけである。軍拡に舵を切った第2次安倍政権は特定秘密保護法、安保法制、共謀罪の戦争3法をもれなく強行採決でまとめた。「安倍超え」に高揚する岸田は、悪辣なやり方をしっかり踏襲しているのである。

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