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11月9日(金) どこまで光が当たるのか、防衛利権の闇  [スキャンダル]

 民主党の騒動の裏で、新たな動きがありました。これによって防衛利権がどこまで解明されるのか、大いに注目されます。

 東京地検特捜部は、守屋武昌前防衛次官への過剰接待が明らかになった「山田洋行」の元専務らが、同社の米国現地法人の資金1億円余りを着服したなどとして、宮崎元伸容疑者と山田洋行元執行役員の今治友成容疑者の2人を業務上横領と有印私文書偽造・同行使の容疑で逮捕しました。また、宮崎容疑者の側近で、米国現地法人の元社長である秋山収容疑者についても、同じ容疑で逮捕状を取りました。
 特捜部は、宮崎容疑者が接待などの見返りとして守屋さんから防衛装備品の受注などで便宜を受けていなかったかについても調べるといいます。宮崎さんは事実関係を認めていますが、犯意については否認しているそうです。

 しかし、その後、様々な事実が報道されています。逮捕された宮崎元専務は、米国現地法人元社長の秋山収容疑者に指示し、毎年3000万円以上の裏金を作っていたそうです。
 また、この法人は同様の手口で約十年前から裏金づくりを継続、数億円をプールし、裏金の一部は米国に出張した旧防衛庁の幹部や米国の軍需関連企業幹部らの接待費に充てられていました。山田洋行と取引がある米国の防衛商社「エイベックス・エアロスペース・コーポレーション」との販売代理店契約書を改ざんしたとされる今治容疑者は、宮崎さんの指示で契約書の原本を廃棄したということも分かっています。
 さらに、宮崎さんは守屋武昌前事務次官だけでなく「制服組」と呼ばれる自衛隊幹部もゴルフ接待していたそうです。しかも、階級などに応じて、今治さんらと接待相手を分担しながら……。

 宮崎さんは守屋さんとともに、15日の参院外交防衛委員会で証人喚問されることになっていました。今後の捜査によって、両者の間で便宜供与がなかったかどうか、守屋さんは偽証していなかったかどうか、他の政治家や官僚の関与はなかったのか、それは誰なのか、などが明らかにされなければなりません。
 また、15日の守屋さんの証人喚問でも、これらの点が正される必要があるでしょう。参院外交防衛委員会の理事懇談会は、業務上横領の疑いなどで逮捕された宮崎さんに対し、出張尋問を行うことで合意しました。
 時期は未定だそうですが、早急に実行されなければなりません。

 他方、インド洋での海上自衛隊補給艦の給油量訂正問題をめぐっても、新たな進展がありました。衆院テロ防止特別委員会の参考人質疑(秘密会形式)の内容が明らかになったからです。
 ここで、寺岡正善元海上幕僚監部防衛課長は、03年5月8日に給油量の問題で上司と相談していたことを明らかにしました。寺岡さんは、当時の統合幕僚会議議長が記者会見で誤った給油量を発表した後、記者から「給油量が少ない」と指摘を受けたことを、当時の石破防衛長官や守屋防衛局長に報告したというのです。
 寺岡さんが給油量の誤りに気付いたのは、その翌9日だったそうですが、そのことを上司に報告しなかったのでしょうか。上司であった石破さんや守屋さんは、どこまで事実を知っていたのでしょうか。

 このような防衛利権や給油量訂正問題は、今後の新テロ特措法の審議に大きな影響を与えるに違いありません。これに関連して、昨日書いたブログの内容を補足しておきたいと思います。
 昨日、「今週末に会期が切れる国会について、与党は12月15日までの35日間延長の方針を打ち出していますが、この延長幅は新テロ特措法の成立強行を予示しています」と書きましたが、その可能性はまだ五分五分でしょう。
 臨時国会の会期は2回延長できます。12月15日まで延長されたとして、その会期末にまだ新テロ特措法が参院で採決されなかった場合、60日間の経過を待って衆院で再議決するために再延長されるような事態になれば、まさに「ガチンコ勝負」ということになります。

 ついでに、もう一つ、補足しておきたいことがあります。それは、11月5日付の「民意を無視した『政局ゲーム』に熱中していて良いのか」というブログについてです。
 ここで私は次のように書いて、小沢「秘密工作員」説を提起しました。

 小沢さんは、実は、14年前に自民党によって野党陣営に送り込まれた「秘密工作員」だったのではないでしょうか。これは途方もない嫌疑だと思われるかもしれませんが、彼の政治的行動の軌跡は、客観的には、自民党の危機を救う結果になっているのが、その傍証です。
 「荒唐無稽だ」と、一笑に付すことができない事実の裏付けがあります。少なくとも、主観的にはどうあれ、客観的には、一方では、自民党のピンチを作り出し、他方では、そのピンチを救うことによって国民の期待を裏切り続けてきたことは明らかでしょう。
 今回もまた、陣頭指揮に立った参院選で自民党を惨敗させ、「衆参ねじれ国会」で窮地に立った自民党に救いの手を延べようとしたのです。小沢さんがこのような行動に出たのは、相手が安倍さんではなく福田さんだったという点も大きかったでしょう。

 これについては、「ばかげた妄想」だとのコメントがありました。私は、一定の「事実の裏付け」をもってこう主張したわけですが、それは「小沢ファン」の皆様の琴線に触れたようです。
 その後も、小沢さんに対してかなり厳しいことを書きました。先に紹介した『東京新聞』11月5日付夕刊でも、「小沢氏の辞任は有権者にとって重大な裏切りだ」と述べました。
 それは、小沢辞任によって、せっかく生じた政権交代の可能性が潰えてしまうのではないかという危惧と憤りを感じたからです。辞任という誤った対応によって、またも、自民党にしてやられるのではないかという強い危機感を覚えた故でもありました。

 このような怒りや危機感を背景にしていたとはいえ、「秘密工作員」という表現は適切ではなかったと思います。小沢さんが代表を辞任したうえで17人以上の参院議員を引き連れて民主党を離党し、自民党と提携するなどということになれば、私の説はそれなりに説得力を持ったかもしれません。
 しかし、小沢さんは最後のところで踏みとどまり、そのような行動は取りませんでした。「恥をさらす」ことも厭わず辞意を撤回し、民主党の団結を守って自民党の誘いに乗らなかったことは、率直に評価すべきでしょう。

 ということで、小沢「秘密工作員」説は撤回させていただきます。たとえそうであったとしても、支持者を裏切ることなく、自民党を追い込む行動を取り続ける限り、何の問題もないわけですから……。
 同時に、小沢さんには、二度と再び、自民党によって送り込まれた「秘密工作員」ではないか、などという嫌疑をかけられるような行動を取らないようにしていただきたいものです。

 「剛腕」であってもよいのです。それが政権交代を実現するためのものであれば……。
 「壊し屋」でもよいでしょう。自民党政治を木っ端みじんにぶっ壊すことで、その本領が発揮されるのであれば……。


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けたぐれ后王

「小沢レバー」を知っているか?

小沢と米高官の秘密会合は有名な話・・・。 で小沢といえば二大政党仕掛け人。その秘密指令(工作)は米国発―─。

小沢、池田大作、ノリエガ関係で米国に弱みを握られた彼らは、米国の忠米犬にさせられた。それは当時外交筋では有名な話だったと霍見何某が書いている。

 で小沢が大活躍で日本に二大右翼政党が誕生した。今の公明党を見れば、池田がどうしたかは一目瞭然。もちろん宗教法人課税に反対なのは宗教政党自民も同じ。

 ▼小沢一郎とは
http://www.asyura.com/sora/bd/msg/467.html
by けたぐれ后王 (2007-11-11 09:55) 

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