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3月6日(木) 「08春闘」は労働組合の正念場~日本経団連「経営労働政策委員会報告」をめぐって [論攷]

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 〔以下のインタビュー記事は、『自然と人間』2008年3月号に掲載されたものです。3月に入りましたので、ここにアップさせていただきます〕

「08春闘」は労働組合の正念場
~日本経団連「経営労働政策委員会報告」をめぐって

【リード】
財界を代表してその意見・要望を政治や社会に反映させる日本経団連が、今年も春闘に向けて「経営労働政策委員会報告」を発表した。その内容は、日本の雇用をこれほどひどいものにした責任を半ば自認するものでもあった。何が問題だったのか、労働問題で発言を続ける五十嵐仁教授に聞いた。

【冒頭囲み】
日本経団連
日本商工会議所、経済同友会と並ぶ「経済三団体」の一つで、正式は社団法人日本経済団体連合会。東証第一部上場企業を中心に約1650の企業・団体で構成されている。現在の会長はキャノン出身の御手洗冨士夫。

経営労働政策委員会報告
日本経団連が毎年春闘の時期に合わせて発表する、賃金など労働条件についての経営者側の考えをまとめた労働政策。80年代までは「労問研報告」と呼ばれ春闘のたびに議論を呼んだ。今回の08年版は久々に注目を浴びるものとなった。委員長に草刈隆郎(日本郵船)、委員に中鉢良治(ソニー)、宮内義彦(オリックス)、大塚睦毅(JR東日本)、岡部正彦(日本通運)ら計39名。

【本文】
 日本経団連の『経営労働政策委員会報告』が発表されたときに、マスコミにも注目され話題となりました。「報告」の中で「企業と家計の両方が大切だ」と言っている、こういう表現は初めてで、賃上げを容認したものだと解釈されたのです。
 このように、今回の日本経団連の「報告」は、この1年間の労働環境の悪化とそのことを危惧する世論の高まりを受けて、これまで認めなかったことを認めるようになった点に大きな特徴があります。

 家計は経済活動の根っこ

 その一つは、今述べたように「わが国の安定した成長を確保していくためには、企業と家計を両輪とした経済構造を実現していく必要がある」と言ったことです。家計が潤うことの大切さを認めたのは異例ではありますが、考えてみれば当然のことです。家計が潤っていないことは、日本が消費不況に陥っている要因になっているからです。
 「報告」では、大企業が過去最高の収益を上げたとした上で、「中小企業では食料品、飲食店・宿泊、サービスなど個人消費に直結する企業、窯業・土石製品、建設など公共事業に大きく依存する企業が多く、これが収益率の伸び悩みを招いている」と続けています。土建関連では公共事業費が減った影響が出ています。では、個人消費に結びつく分野が伸びないのはなぜか。それは、消費不況だからです。
 アメリカのサブプライム・ローン問題で、株価が乱高下していますが、日本の実体経済はそんなに悪くないはずです。にもかかわらず、アメリカの影響をこれほど強く受けるのは、外需頼みで経済活動の基盤となる国内市場が十分に育っていないからです。

 市場原理主義の破綻

 二つめは、市場原理は万能ではなくステークホルダー(注1)への責任も重要だと言っている点です。
 「市場原理は万能でもなければ、完璧でもなく、さまざまな課題を抱えている」「格差や貧困といった影もある」「幅広いステークホルダーに対する企業の社会的責任(CSR)への期待・要請も高まっている」などと書いてあります。今までは、成長すれば影はなくなると言っていました。07年1月に発表した『希望の国、日本(御手洗ビジョン)』では、成長の果実で弊害を克服することができると言っていました。
 この市場原理主義とステークホルダー論をめぐっては、「宮内(義彦)・今井(敬)論争」として知られる財界内での論争がありました。1994年2月に「ヒルトン東京ベイ」という舞浜のホテルで開かれた12人の「舞浜会議」での議論です。
 どういう論争かというと、市場原理主義に基づいて収益を上げて株主に報いるというアメリカ型のやり方がいいのか、それとも企業で働く労働者や地域社会を含めた幅広いステークホルダーを尊重する日本型の経営を維持するのがいいのかというものです。わかりやすく言えば、アメリカ型か日本型かという論争で、前者は宮内、後者は今井さんが主張したとされています。
 この「宮内・今井論争」では決着がつきませんでしたが、そこから財界の流れが変わり始め、95年に『新時代の「日本的経営」』という新しい方針を出して、市場原理万能主義に基づく道を選択したわけです。その道を徹底して打ち出したのが『御手洗ビジョン』ですが、それを修正せざるをえなくなったということです。

注1「ステークホルダー」 株主・従業員・地域社会などの企業の利益関係者

 相次いだ企業の不祥事

 三つめは、企業倫理の確立に努めなければならないとした点です。これだけ企業不祥事が続けば、それも当然のことでしょう。清水寺の07年を表す漢字に「偽」という字が選ばれましたが、この「偽」が明らかになった事件の大半は企業の問題です。
 昨年の『御手洗ビジョン』に対する私のコメントで、教育再生や憲法改正の項目よりも、「企業倫理の徹底」の文章のほうが短いなんて信じられないと言いました(本誌07年3月号参照)。教育の再生、公徳心の涵養を論ずるのであれば、企業自らの公徳心をこそ問うべきであり、企業経営者の倫理観がいかに衰退しているかを示しているとも指摘しましたが、その後の事態は、残念ながらそれを裏付けるものになりました。
 『御手洗ビジョン』に比べれば、「報告」の最初の部分で「企業倫理の確立」を認めたことは評価できます。しかし、本文では中味が何も出てきません。御手洗冨士夫氏が会長のうちは無理でしょうね。大分へのキヤノン工場進出問題で御手洗さんが裏金疑惑を持たれているように、企業のコンプライアンス(法令順守)の問題では御手洗会長自身が一番問題を抱えているのではないかと言いたくなります。これでは、企業に対する信頼回復は不可能です。

 「正規」と「非正規」の格差

 四番目に、「正規」と「非正規」とでは差があるということも認めました。その上で、「企業や政策当局者が取り組むべきことは『正規』と『非正規』との間の壁を引き下げ、合理的な根拠を欠く処遇の違いや偏見を解消し、フルタイム長期従業員も、期間従業員・パートタイム従業員・派遣社員も、それぞれ自ら選んだ職務を、胸を張り、誇りをもって務めることができる社会をつくることである」と書いています。これはいい文章です。プラカードに書いて、日本経団連にデモをしたらいいのではないかと思うくらいです。
 問題は、「正規」と「非正規」の壁、格差をどう解消するかということです。日本経団連がおそらく狙っているであろう「正規」の側の労働条件引き下げではなく、「非正規」の劣悪な労働条件を改善して、単位時間当たり賃金の引き上げを行うことが必要です。
 短時間勤務などの働き方が問題なのではありません。そういう働き方の違いが、単に労働時間の長短にとどまらず、労働条件や処遇の差としてあらわれていることが問題なのです。単位時間当たりの賃金を比較すると、男性正社員100に対して、女性の非正社員47・5という数字が出ています。均衡処遇というなら、この「47・5」という数字を少なくとも「80」にしなければならない。本来は、均等待遇の「100」でなくてはいけない。
 8時間勤務の労働者が8千円なら4時間勤務で4千円と、時間に応じて増減するだけで、後は同じにするということです。短時間正社員という考え方で、ヨーロッパ型とかオランダ型と言われるのがこの制度です。雇用期間の定め、社会保険の適用、福利厚生などにおいても、パートや派遣など「非正規」と正規社員とでは違います。その格差に合理的な根拠があるかといえば、まったくありません。短時間労働でも、正規と同様の処遇が必要だということです。
 雇用の基本は何かというと、クビを切られる心配がなく安心して働ける、期間の定めのない雇用でなければならない。また、労働者を使っている人が労働者に対する雇用責任を担うことができる「直用」でなければならないというです。しかも、労働法などの適用を受け、保護されなければならない。まして、賃金や処遇において不当な差をつけられることがあってはならない。
 こういう無期限、直用、労働法の適用下での労働にしなければなりません。これがILOの言っている「ディーセント・ワーク」(適正な仕事)の中味です。日本経団連が「自ら選んだ職務を、胸を張り、誇りをもって務めることができる社会をつくる」と言うなら、こういう雇用をこそ、広めていかなければなりません。

 「国民生活が安定」というウソ

 「報告」では、誤った認識を示している部分もあります。これは、ある種の“ウソ”だと言って良いでしょう。
 その一つは、失業者が減少して生活が安定したと言っている点です。「2002年度から2006年度までの間に企業業績が回復したことにより、雇用者は157万人増加する一方、失業者は80万人減少し、国民生活の安定度は大きく増した」と書いています。これは嘘です。生活の安定度が増したというのであれば、働いている人たちの生活苦の問題がどうしてこれほど騒がれるのでしょうか。
 この「報告」には、「ワーキング・プア」や「ネットカフェ難民」という言葉が一言も出てきません。「オンコールワーカー」や「ワンコールワーカー」(注2)も出てこない。こういう言葉は、今や新聞、雑誌、テレビで毎日のように報道されています。社会全体がこぞって取り組まなければならない大きな問題で、あの安倍晋三前首相でさえ「再チャレンジ」が必要だと言っていたくらいです。日本経団連と経労委報告を書いた委員たちは、別の世界に住み、新聞もテレビも見ていないのでしょうか。まったく、ひどい話です。
 確かに、雇用は増えて失業者は減りました。にもかかわらず、生活の安定度は増していない。いや、逆に低下している。それはなぜかというと、増えたのが劣悪な不安定雇用だからです。ここに最大の問題があります。
 風間直樹氏は著書に『雇用融解』というタイトルをつけました。仕事はあるが、劣悪な正社員になれないような仕事ばかり。だから「雇用融解」と言っているのです。これが新しい「日本型雇用」なのかと、風間氏は問題提起しています。この問題提起に、日本経団連は正面から答えようとしていません。

注2「ワーキング・プア」 働く貧困層。定住する住居をもたない「ネットカフェ難民」、
事前に派遣登録を行い必要に応じて呼び出されて短期間の就労を行う「オンコールワーカー」、一日単位の仕事について電話やメールで指示を受け直接派遣先に出向いて就労する「ワンコールワーカー」(日雇い派遣)など劣悪な労働環境が問題化している。

 企業と従業員は「表裏一体」か?

 また、「企業の成績と従業員の生活は表裏一体の関係にある」とも言っています。しかし、現実はまったく違います。これも嘘です。
 日本経団連は、企業は5年連続で増益を続け、過去最高益をあげたと「報告」に書いています。では、従業員の給料は5年連続で上がっていますか。過去最高水準を超えていますか。現実は、企業が栄えれば栄えるほど、従業員の生活が厳しくなっているではありませんか。過去最高益と言われるその果実は、すべて、投資家と役員報酬、内部留保に反映しました。ここに問題があるわけです。
 企業の収益優先の施策を正当化する主張に「トリクルダウン理論」がありました。大企業や金持ちが豊かになれば、滴がしたたる(トリクルダウン)ようにそのおこぼれが国民のところに回っていくという理論です。しかし、企業が増益を続けた5年を経ても、国民のところにその成果は一向に回ってきていません。
 加えて、「わが国の賃金は依然として世界のトップクラスの水準」だと書かれています。こんなことをよく平気で言えるものです。民間労働者の賞与を含めた平均賃金は97年の467・3万円をピークに9年連続で低下し、06年には434・9万円になっています。
 90年を1とした場合、06年度の資本金10億円以上の大企業の従業員給与は1・08、経常利益は1・75、配当は4・17と配当だけが4倍で、従業員給与はほとんど変わっていません。
 それでも1・08ということは、多少は賃金が増えているということでしょうか。そうではありません。昨年、年収200万円以下の勤労者の数が1千万人を超えました。年収300万円以下の人は過半数です。その一方で、1千万円以上の勤労者の数も4パーセントほど前年度から増えています。つまり、平均賃金の横ばいまたは微増という現象は、賃金の高い労働者が増えたものの、圧倒的多数の労働者が貧困化しているという二極化を反映しているに過ぎないのです。

 年間労働時間は増えている

 さらに、「国際的に長いとされてきたわが国の総実労働時間(製造業・生産労働者)は英米とほぼ遜色のない水準にある」と言っています。これも間違いです。
 これは、総実労働時間全体の推移を見ているからです。確かに、年間の総労働時間の平均は1842時間とかつて目標にしていた1800時間に近い水準になっています。しかし、この統計にはパート労働者が入っています。短時間労働者が増えていけば、全体の総実労働時間が減るのは当たり前で、パートを含まない一般労働者だけでは2024時間とほぼ80年代の水準に逆戻りしています。年次有給休暇の取得率も46・6パーセントに過ぎません。年間20日間しかないのに10日もとれていない。年休の取得率が100%になって初めて、「英米とほぼ遜色のない水準」だと言うことができるのです。
 このような現状ですから、長時間過密労働によって、テクノストレスを感じたり、メンタルヘルス不全を起こしたりする労働者が増加し続けているのです。あるいは、名前だけ店長や管理職にして残業代も出さずに長時間労働を強要するなどといった問題が、いたるところで起きているわけです。過労死や過労自殺もいまだに減っていません。
 しかも、厚生労働省から残業代の未払いだとして指導を受けた企業は、昨年だけで1679社にのぼっています。そのために追加で支払った残業代は227億円です。しかもぜんぜん改善されることなく、毎年毎年、このような不心得な企業が出てきます。
 「見つからなければいいんだ、やり得だ」という考え方でやってるのではないでしょうか。ここにも、経営者の倫理観の衰退が示されています。日本経団連が、労働時間の問題に言及するなら、まず「サービス残業」で指導される企業をなくすべきです。この1679社の中に日本経団連の会員企業があるのなら、除名すべきではないでしょうか。

 恥ずべき「サービス残業」の合法化

 もう一つ、この「報告」に出てこない言葉に、「ホワイトカラー・エグゼンプション」(注3)があります。これを諦めたわけではない。実は、別の言葉でこれが出てきている。「報告」の中に「自主的・自律的な働き方を可能にする制度の検討」という項目があります。これがホワイトカラーエグゼンプションのことなのです。
 これについては、「これまでの批判、問題指摘も十分ふまえ、国民に丁寧に説明を重ね、過重労働の回避や健康確保措置のあり方も含め、慎重に設計していかなかればならないことはいうまでもない」と言っています。「残業代ゼロ」の制度だとして世論の袋だたきにあいましたから、かなり堪えたのでしょう。だから、刺激のある言い方をやめて、こっそりやろうという戦術に転換したようです。やめればいいのに、まだやるつもりなんです。
 ようするに、サービス残業を合法化する制度です。厚生労働省から指導を受けて追加で支出する残業代だけで年間227億円にもなる。これをチャラにしようというわけです。
 ヨーロッパだと時間外労働の割増率は50パーセントです。日本は25パーセントだから、ヨーロッパの半分しか支払っていないことになる。その半分しか払っていない残業代でさえ、払わなかったり、店長や管理職を増やしてごまかそうとする。こんな恥ずかしいことをしているだけでなく、それを合法化しようとしている。とんでもないことです。

注3「ホワイトカラー・エグゼンプション」 ホワイトカラー労働者(主に事務に従事する労働層)を労働時間規制から除外する制度。安倍首相の下で導入が図られたが「残業代ゼロ法案」と「過労死促進法案」だと非難が高まり、法案提出が保留された。

 少子高齢化の背後にある劣悪雇用

 他方で、この「報告」では過剰とも言えるくらいに多く触れられている問題があります。少子高齢化と女性の就労支援の問題です。
 経営者は、少子化が進めばたいへん困った問題が起きると、深刻に考えているのでしょう。少子化を少しでも押し止めて、生産力人口の減少をくい止める。子育て世代になってリタイアした女性を戦力として復帰させ活用する。高齢者の力も生かす。そういう問題意識が全体に渡って出てきます。
 この問題は、日本経団連にとっての“アキレス腱”です。少子化問題は若者と女性の「社会的ストライキ」だと私は言っていますが、このストライキが相当こたえているようです。厚生労働省も日本経団連もしきりに「ワーク・ライフ・バランス」と言うようになりました。労働と生活のバランスを取らなければならないと言うことで、少子化問題への対策の一つです。企業は子育てへの支援措置をとる義務が課されていますが、その対象を301人以上の企業から101人以上の企業に拡大しました。
 しかし、このような対策では、少子化の解決は難しいと思います。なぜかというと、根本的な問題、つまり若者雇用の劣悪化や収入、労働時間の問題に触れていないからです。ワーキングプアやネットカフェ難民、ワンコールで引っ張り出される契約派遣型労働者がどんどん増えれば、結婚して子育てをすることなんかできません。賃金は安く労働時間も長い。家庭を構えて生活できるだけの賃金が稼げない。結婚しても共稼ぎで2人とも長時間労働を強いられる。
 雇用の劣悪化、賃金の安さ、長い労働時間。これが日本の労働問題が抱える“三大害悪”です。この問題に正面から切り込んで解決しない限り、小手先の対応では無理だということです。
 この間の政府の労働法制の緩和政策は、完全に失敗したと言っていい。こんな生きづらい世の中になってしまったのは一体誰のせいなのか。「生きさせろ」というスローガンを掲げて若者が詰め寄るような社会を、21世紀に私たちが迎えるとは思ってもいませんでした。少なくとも、その責任者として、小泉さんや竹中さん、御手洗さんの責任が問われなければなりません。

 労働組合はもう一方の責任者

 そして、もう一方の責任者として、この格差が広がっていく過程で、労働組合が何をしてきたのかが問われなければならないでしょう。派遣事業を原則自由化した1999年の改正まで、労働者派遣法の規制緩和に連合も賛成していました。したがって、派遣労働者が増えていったことに、連合も罪なしとはいえません。
 「週刊金曜日」で、連合の高木剛会長が佐高信さんから、こうなったことに対して連合も責任があるんじゃないかと言われて「従犯としての罪はある」と答えたら、「共同正犯としての責任があるんじゃないですか」と言われていました。
 連合は今年の春闘で、ひさびさに統一要求を掲げましたけれども、5年ぶりのことです。02年から連合はベースアップ(注)の統一要求を掲げなくなりましたが、実はこの02年から現在の景気回復が始まりました。一生懸命働いて汗水たらして作り上げたその果実を、自らが要求することを放棄して、企業のトップのポケットに入れていいと言ったようなものです。
 連合は「共同正犯」として責任をとわれるべき具体的な事実があります。春闘での賃上げや労働法制の規制緩和の問題だけではない。偽装請負で非正規雇用を使っているのは連合の組合員だという場合があるからです。だから、現場でおかしなことがやられていることは、連合組合員ならよく知っていたはずです。それを見て見ぬふりをしていたのは、不作為の罪(注)だと言うべきでしょう。
 だからこそ、今回の春闘は労働組合にとっての正念場です。「報告」に、日本の労働組合によるストライキの影響が欧米に比べて圧倒的に低いことが示されています。「(日本の)労使関係が世界的に見ても良好」とも書かれています。そんなことを、日本経団連に言われないような労働組合になってもらいたい。
 今の時代、かくも劣悪な労働のあり方に対して労働組合が物分りがいいというのは犯罪的ですらあると、私は思います。高木連合会長も言っているように、不正に怒り、不条理とはたたかう労働組合であって欲しいものです。

注 「ベースアップ」 企業の平均賃金の引き上げ。年齢・勤続により定められた賃金上昇を意味する「定期昇給」とは区別される。
注 「不作為の罪」 あえて積極的な行動をしないこと。法律に規定のある場合は罰せられる行為とみなされる。

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by iphone 4S ケース (2012-02-24 16:37) 

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