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6月13日(火) ふる里・新潟での脱原発シンポジウム [旅]

 一昨日から、新潟に来ています。「雨男」の私としては珍しく、晴れたり曇ったりの天候でした。
 新潟駅前のビジネス・ホテルに泊まりました。そこで、これを書いています。

 五頭温泉近くにある古民家風ギャラリー兼レストイランの「木り香」は、緑に囲まれていました。入り口のグミの木は赤く色づき、口に入れると懐かしい味がします。
 昔、実家の庭にも池があり、そのほとりのグミの実を食べたことを思い出しました。「木り香」の近くには自生の桑の木も沢山生えていて、実が赤黒く色づいています。
 「木り香」が、雑誌に写真付きで紹介されたということもあって、先客万来の様子です。そのために宿泊するのが難しくなり、近くにある別の別荘に泊めてもらいました。

 昨日の午前中は、白鳥の餌付けで有名な瓢湖の周辺のアヤメ園に行きました。まだ少し早いようですが、1週間もすれば周辺一帯はアヤメの花で埋まるでしょう。
 夏になれば、湖は一面の蓮の花で覆われます。そう言えば、昨年の9月に来たときは、まだ蓮の花が咲き残っていました。
 近くには水原代官所があり、そこも訪問しました。また、その近くには「越後桜」という酒の蔵元もあり、一昨日に見学しました。

 ということで、いったん「木り香」に戻って「セラピー・ランチ」と名付けられた洒落た昼食をご馳走になった後、シンポジウムの会場である「万代市民会館」まで送ってもらいました。会場は新潟駅の近くで、泊まっているホテルもすぐ近くです。
 シンポジウムには120~30人ほどの人が参加したということです。原発問題には関心が高く、皆さん熱心に聞いて下さいました。
 中には、福島から避難されている方もおられたということで、質疑の時にも沢山の質問が出されました。節電のためにホールの空調が止められており、暑かったのは参りましたが。

 私は、再生可能な自然エネルギーへの転換について話をしました。しかし、「原発の停止によって電気が足りなくなるから」ということで、この問題を強調したのではありません。
 原発がすべて停止しても、水力と火力による発電で十分にまかなえるという見方もあるからです。現在、火力発電所の稼働率は50~60%にすぎず、LNG(液化天然ガス)なら石油よりもCO2の排出量はずっと少なくてすみます。
 地産地消をめざした小規模分散型の自然エネルギーへの転換は、新しい地場産業の形成に役立ち、新たな雇用を生み、地域興しにもなるという点を、特に強調しました。このような新しいエネルギー技術が開発されれば、それを輸出して「環境技術立国」を目指すこともできるようになります。

 再生可能な新エネルギーへの転換は「守り」ではなく「攻め」の国家戦略なのです。それによって、先進工業国でありながら「非核」の道を選択した日本は、エネルギー政策の点でも「非核」の道を切り開くことができるでしょう。
 ヒロシマ、ナガサキ、ビキニ、そしてフクシマと、4度にわたって核の被害を受け、その悲惨さを実証することになった日本国民こそ、「アンチ・ニュークリア国家」としてのあり方を世界に示す人類的役割を帯びることになりました。ここ新潟では、巻原発を阻止するという大きな成果を上げた経験を持っていますが、これに続いて柏崎・刈羽原発を是非ストップしていただきたい。
 日本は1995年の阪神・淡路大震災以降、地殻変動が活発化する地震の活動期に入っています。いつまた巨大地震が起きるか分からない現状にあり、原発の早急な停止は目下の急務である、というのが私の話のアウトラインです。

 シンポジウムが終わってから、近くのお店でご馳走になりました。日本海の魚のお刺身は大変美味でしたが、なかでもタラバガニの酒蒸しとアワビの踊り焼きは豪華このうえなく、地酒も大いに堪能させていただきました。
 新潟の皆さん、お世話になりました。ありがとうございました。


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