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10月4日(木) 新党「日本維新の会」は政界の「アウトレット・モール」なのか [政党]

 最近はやりの「アウトレット・モール」は、若者に人気があるそうです。というのは、「傷もの」や流行遅れの商品、「半端もの」「訳あり品」「棚ずれ品」などの商品を引き取って安く売っているからです。

 最近、政界でも、そのような「アウトレット・モール」が店開きしたようです。お店の名前は、新党「日本維新の会」と言います。
 「傷もの」や流行遅れの商品、「半端もの」「訳あり品」「棚ずれ品」などの国会議員や立候補予定者をかき集めて大売り出しを始めようというわけです。自民党や民主党などの「老舗」だけなく、若者向けに開店していたみんなの党などからも、「商品」がかき集められました(中には、引き取りを拒まれた「商品」もあったようですが)。
 古くなったラベルを貼り替え、新しい装いで並べてもらえば売れるのではないかと期待してのことです。しかし、そう上手くいくでしょうか。品質が悪くても包装紙で騙されるほど、消費者は愚かなのでしょうか。

 『週刊新潮』10月4日号には、「日本維新の会 『橋本徹』と脛に傷の仲間たち」という特集記事が掲載されています。「脛に傷」があるというのですから、「アウトレット」に最適です。
 ここで名指しされているのが、「日本創新党」を解党して維新の会に合流する方針を決めた山田宏前杉並区長と中田宏前横浜市長です。どちらも醜聞やトラブル、カネに関する疑惑などを抱えていることが紹介されています。
 また、現職の国会議員では、松野頼久元官房長官と石関貴文衆院議員の名前が挙がっています。これらの人々も、「日本維新の会」という新しい包装紙を求めて蝟集してきた「傷もの」商品ということになるでしょう。

 4ヵ月前、次期衆院選の比例代表で「大阪維新の会」に投票するという答えは28%で、自民16%、民主14%を上回っていましたが(『毎日新聞』6月4日付)、今では、自民30%、民主17%に対して、「日本維新の会」に投票するという人はたったの4%です(『朝日新聞』10月3日付)。政党支持率も2%にすぎず、一時の勢いは失われ、公明党並みの普通の政党になってしまったようです。
 また、東京の国会議員団と橋下徹代表の間で生じたさや当てなど、政党化に伴って新たな問題も生まれつつあります。国会議員団幹事長に内定した松浪健太衆院議員は自身のブログで「よほどのことがない限り、国政における決定は国会議員団ですべきことを代表も認めた」と書き込んだのに対して、橋下市長は「大きな方針や戦略は今の国会議員団よりも僕の方がたけている」と、大阪主導を譲らない考えを示しました。
 「僕の方がたけている」と胸を張る自惚れにも呆れますが、東京の国会議員団を大阪から操縦することが可能だと考えているのでしょうか。市長としての日常業務に忙殺されながら……。

 橋下さんの「啖呵売」の勢いに押されて、商品が飛ぶように売れた時期もありました。しかし、すでに「橋下現象」は過去のものになろうとしているようです。
 メディアの寵児だった橋下さんですが、これからその怖さを知ることになるでしょう。天国まで持ち上げて一商売、そして、地獄まで引きずり下ろしてもう一商売という、メディアのやり口の怖さを……。

 なお、九州大学で開かれる日本政治学会に出席するため、明日から福岡に行きます。しばらくこのブログをお休みにしますので、ご了承下さい。

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