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10月16日(火) 学会シーズンが終了した [日常]

 ほぼ1週間のご無沙汰となりました。ブログを更新する余裕がなかったからです。

 昨日、社会政策学会が開かれた長野県上田市から帰ってきました。学会は「『新しい公共』と社会政策」を共通論題に、一日目は上田女子短期大学で、二日目は長野大学で開かれました。
 この二つの大学は隣り合っていて、上田電鉄別所線の「大学前」駅から10分ほど歩いたところにあります。回りには田園風景が広がり、刈り入れ後ののどかな雰囲気が漂っていました。
 上田の近くの坂城で、都立大学時代の先輩が障害者の就労と自立を支援するためにNPO法人「やまびこ舎」http://www.ued.janis.or.jp/~yamabiko/index.htmlを設立・運営しています。私も賛助会員になっていますので、昨日、そちらに行ってリンゴの収穫を手伝ってきました。

 社会政策学会の一週間前の10月6~7日には九州大学工学部で政治学会が開かれ、それにも出席しました。工学部のある伊都キャンパスは市の郊外にあり、博多駅から急行バスで約1時間かかります。
 里山を開発した大規模なキャンパスで、先進宇宙工学実験棟やアグリ・バイオ研究施設などがあります。ここで研究開発されている風力発電用の丸い輪を付けた白い風車も立っていました。
 政治学会では内外の政治と政治学の現状が論じられましたが、反省と悔恨の色彩が強く感じられるものでした。世界のグローバル化と国民国家の相対化、民主党による政権交代後の無惨な結果、東日本大震災や原発の過酷事故などの現実に対して、政治学は充分に対応できていないのではないかというわけです。

 他方、社会政策学会の共通論題として取り上げられた「新しい公共」については、ある種のとまどいと期待があったように思われます。行政に取り込まれ、「道具」として利用されてしまうのではないかという警戒感と、行政が担いきれない「公共的ニーズ」に応えようとする積極的な動きに対する評価とが入り交じっているということでしょうか。
 前者を排して後者への動きとつなげていく可能性と条件はどこにあるのか、あるいは事業型ではなく連帯型、参加型による新たな社会的リスクへの対応はいかにして可能なのかが、具体的な実践をも踏まえつつ、今後、解明されるべき問いでしょう。
 なお、このテーマに関連して、11月27日(火)午後3時10分から、法政大学市ヶ谷キャンパスのボアソナード・タワー26階スカイホールにおいて、大原社会問題研究所主催で「ポスト震災を生き抜く」というシンポジウムが開催され、宮本太郎北大教授が「ポスト3.11の包摂型社会ビジョン」について報告されます。細かなプログラムなどはいずれ研究所のホーム・ページで告知されると思いますが、関心のある方はご参加下さい(無料)。

 毎年この時期は学会に出席し、その前後に旅行したりするため、自宅にいる時間が短くなります。昨年まではパソコンを持って行きましたが、今年は持参しませんでした。
 そのために、帰ってきてからたまった新聞に目を通したり、メールを読んで必要な返事を書いたり、急ぎの業務をかたずけたりということで、ブログの更新に手が回りませんでした。
 これで、学会シーズンが終了したことになります。これからは、もう少しブログに時間をかけるようにしたいと思っています。

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