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12月23日(月) 安倍政権を終わらせ希望ある政治へ(その2) [論攷]

〔以下の私の発言は、10月19・20日に神戸で開かれた「地域・職場・青年革新懇全国交流会in兵庫」でのものです。3回に分けてアップさせていただきます。〕

 「共闘」分科会:開会あいさつ
 研究の対象から実践の課題となった統一戦線

 ただ今から、シンポジウム「市民と野党の共闘で政治を変えよう」を開会いたします。よろしくお願いします。司会兼コーディネーターということで、私が仕切らせていただきます。コーディネーターというのは“こうでねえか”という感じで進めたいと思いますので、ご協力よろしくお願いいたします。
 この間、全国で市民と野党の共闘が大きく発展、前進してまいりました。このような経験を背景にしまして、その経験を持ち寄り互いに教訓を学びあおうというということで、たくさんの方にお集まりいただいています。大変多くの方から出席のお申し出をいただきまして、ありがとうございました。

 さて、共闘というのは統一戦線の萌芽でございます。私事にわたり誠に恐縮ではありますが、最初に私と統一戦線との関わりについて述べさせていただきたいと思います。
 私の修士論文の題名は「コミンテルン初期における統一戦線政策の形成」というものでございました。法政大学大学院で、『統一戦線史序説』を書かれた故中林賢二郎先生の指導を受けました。東京都立大学で塩田庄兵衛先生に師事した縁で、法政大学大学院の中林ゼミに進んだわけです。
 もう時効だと思いますので、ここで明らかにしたいと思います。この中林先生に紹介されまして、実はアルバイトとして共産党の野坂参三元名誉議長の自伝執筆のお手伝いをいたしました。その結果は『風雪のあゆみ』第7巻と第8巻にまとめられております。その際、人民戦線政策を打ち出したコミンテルン第7回大会の様子について、つぶさにうかがうことができました。
 その後、大学院を卒業して法政大学大原社会問題研究所に就職するわけですが、そこに在籍していたとき2カ月間、中国に短期留学いたしました。そのときのテーマが「中国共産党と抗日戦争についての調査」ということで、中国全土を1カ月間かけて旅行いたしました。
 この旅の途中、張学良が蒋介石を襲って共産党との共闘を求めた「西安事件」の舞台を訪問しました。蒋介石の宿舎のあったのが華清池です。ここは楊貴妃と玄宗皇帝のラブロマンスの舞台でもありますが、この華清池に建っている五間庁という建物に蒋介石は宿泊していました。五間庁にはまだこのときの弾痕が残っていました。この「西安事件」を契機に第2次国共合作が成立し、その後の中国革命の趨勢が決められていくことになります。
 また、その後、アメリカのハーバード大学に客員研究員として留学した後、地球を1周して世界の労働資料館と労働組合を調査いたしました。私、旅行が好きなものですから、調査を名目に、あっちに行ったり、こっちに来たりしていたわけです。このとき三十数カ国を訪れ、ヨーロッパも訪問しました。フランスやスペインなど人民戦線の現場にも行く機会がありました。このように、私の学究生活は統一戦線の研究と切っても切れないものであったと言っていいだろうと思います。

 しかし、2015年に状況は一変いたしました。安保法制(戦争法)に反対する運動の中から、「野党は共闘」という声が挙がったことは、皆さんよくご存じのとおりであります。私にとってもひとごとではなく、翌2016年1月の八王子市長選挙に、市民と野党の共同候補として立候補したといいますか、させられたといいますか。その辺は大変微妙ではございますが、最終的には「担ぐ神輿がなければ祭りは始まらない」などと言われまして、立候補を決意したわけです。これは参議院選挙に向けての「5党合意」が成立する1カ月前の選挙であったということを、ここで強調しておきたいと思います。
 すでに沖縄では「オール沖縄」という形で市民と野党の共闘は始まっておりました。けれども、まだ本土ではそういう形になっていませんでした。八王子からそのような市民と野党の共闘という形での選挙を戦うことで、そのような機運を盛り上げたいと思ったわけです。八王子から統一戦線結成に向けての先鞭をつけるのだという演説をして市長選挙を戦いました。このとき、私にとりまして統一戦線という問題は、研究の対象から実践の課題に変わったわけです。
 その後の市民と野党の共闘の進化・発展は、皆さんご承知のとおりでございます。このシンポジウムはその実践を振り返り、経験から学び、教訓をくみ取ること。これが大きな課題になっております。今後2年以内には必ず総選挙が実施されます。衆議院議員の任期は再来年の10 月までです。人気があってもなくても任期満了。議員を辞めなきゃならないということになっております。それを見据えて、市民と野党の共闘をどう発展させていくのか。豊かな報告と多彩な発言を期待したいと思います。

 ここにお並びの報告者には、参議院選挙の結果をどう見るか、市民と野党の共闘の到達点と課題、安倍改造内閣が発足しましたけれども、この内閣の評価、野党連合政権についてもどうなるのか、どうすべきなのか、この見通しと課題などについて、それぞれの立場から自由に語っていただければと思います。また、革新懇の課題などについても言及していただければ幸いです。
 発言の順番は、あいうえお順ということで、全国革新懇の代表世話人でもあり、市民連合運営委員、総がかり行動実行委員会共同代表など、たくさんの肩書きがありますが、小田川義和全労連議長から、労働運動や社会運動に深く関わり市民と野党の共闘の内部でその推進のために努力をされてこられた経験から、ご発言いただきたいと思います。
 次には、日本共産党国会対策委員長である穀田恵二衆議院議員から、現在の国会の状況や、国会内での野党共闘ということもかなり前進しているというお話がきのう志位委員長からもありました。その状況や今後の野党共闘に向けての政党間協議、大まかなことはすでに志位委員長に話をされてしまったということをおっしゃっていますけれども、ちょっとこぼれたところを、打ち合わせなどでのエピソードなどもありましたらお話しいただければと思っております。
 3人目は、政治学者で関西学院大学の副学長をされておられるそうですが、冨田宏治教授から、市民連合や関西の状況、草の根での共闘のあり方、あるいは現状と今後の課題などについてご発言いただければと思っております。
 最初のご発言は1人20 分ということでお願いしてありますが、これだけたくさんの方がひとこと何か言いたいということで来られたのではないかと思われますので、できるだけ多くの方に発言していただきたい。20 分は最大で、短くても良いということでご発言いただきたいと思います。
 報告者の方の発言が終わってから休憩を取ります。15 分ほどの休憩を取りますので、その間に、ご報告や活動などについて質問などがありましたら、質問用紙をお配りしますので、それに記入して提出していただきたいと思います。
 その後、フロアからの発言をお願いいたします。これは大体1人5分間ということです。これもできるだけたくさんの方にご発言いただきたいという趣旨です。とうとうと演説される方がたまにおられますけれど、それは別の機会に、別の場所でやっていただくということで、ここでは端的、明瞭、かつ簡潔に、5分程度で話をしていただければと思います。今から準備をしておいてください。
 それでは、最初に小田川全労連議長から、ご報告をよろしくお願いいたします。

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