SSブログ

8月6日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』8月6日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「マイナカードだけではない 一事が万事の自民党政権は自分の都合とメンツだけ」

 結局、メンツにこだわる河野と加藤の強硬姿勢に押され、優柔不断な岸田は「廃止延期」を決め切れなかったという。そのドタバタ劇には、最後まで「国民のため」という発想はなかった。

 岸田が「廃止延期」を決められなかったのには別の理由もある。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「廃止延期を決めれば、法改正が必要となり、秋の臨時国会はマイナンバー一色になるでしょう。野党に追及の機会を与えることになり、政権への風当たりがさらに強くなるのは間違いない。岸田首相の解散戦略にも影響を与えることになります。だから、今回は廃止時期の判断を留保したのでしょう。結局、国民とは全く関係のない自分たちの都合とメンツを優先したということです。国民不在は明らかでしょう」

 岸田が先月下旬、自公両党に、防衛装備品の輸出緩和に向けた議論の加速を指示し、殺傷能力のある武器輸出に道を開こうとしているのもアメリカのためだ。今月18日にアメリカで開かれる日米韓首脳会談の“手土産”にする腹積もりともっぱらだ。

 勝手に決めた防衛費倍増も、アメリカの要望に応えたものだ。後に訂正したが、バイデン大統領に「私がキシダを説得した結果、日本は防衛費を飛躍的に増やした」と暴露されていた。

 ここまで国民不在の政治を続けるのは、国民の気持ちを理解しようとしないからではないか。

 「自民党の松川るい議員が、フランスのエッフェル塔の前でポーズをとる写真をSNSにアップし、批判を招いています。5年前も西日本豪雨のさなかに、自民党議員が議員宿舎で行った『赤坂自民亭』と呼ばれる飲み会の写真を投稿し、批判されていた。こうした写真を平 気で表に出すのは、国民がどれだけ苦しい生活を送っているのか、考えが及ばないからでしょう。『永田町』という世界の中だけで生きているから、想像力が働かないのだと思う。こんな調子だから、岸田政権の政策が、国民に寄り添ったものにならないのは当然です。デジタル化だって、国民の利益につながるとは思えません」(五十嵐仁氏=前出)

 このまま岸田政権に任せていてはダメだ。




nice!(0) 

nice! 0