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9月16日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月16日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:笑えない首相会見の陳腐 これほど酷評された内閣改造がかつてあったか

■派閥研修会でも「あすはきょうより良くなる」

 そもそも「ドリル優子」の異名を持つ小渕が人事の目玉という時点でどうかしている。自身の「政治とカネ」の問題から説明不足のまま逃げ、13日の選対委員長就任会見でその件を質問されると涙目に。これで党幹部が務まるのか。在職中に倒れ死去した小渕恵三元首相の娘という世襲のプリンセスだから、党内で大事にされるのだろう。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

「総裁再選戦略をむき出しにして内閣改造を行った結果、派閥の順送りで、使えるコマが『スネに傷』の議員ばかりだった。女性は初入閣の3人ともが世襲です。自民党は、女性は世襲じゃないと、なかなか議員になれない政党だという弱点を浮き彫りにしました」

 それでも勘違い首相は就任2年で自信満々だ。30年ぶりの高水準の賃上げだとか、エネルギーの安定供給と脱炭素の両立だとか、会見で、ありもしない実績をべらべら並べていた。現実は、賃上げが物価高に追いつかず、実質賃金は16カ月マイナス。庶民は苦しんでいる。エネルギーも、福島の事故を忘れたかのように安易な原発回帰である。

「岸田首相は『変化をチャンスに』などと夢を語っていましたが、現実のリアルな状況を見れば、憲法を足蹴にして大軍拡で、戦争に向かっている。国が貧しくなっているのに大増税を画策している。あすがきょうより良くなると思っている国民が、一体どれだけいるのでしょうか」(五十嵐仁氏=前出)

 岸田派が14日、山梨県のホテルで研修会を開き、会長の岸田も懇親会から出席した。そこで岸田は、「宏池会(岸田派)が、あすは必ずきょうより良くなるという時代をリードし、つくっていく」と所属議員に呼びかけたという。

 岸田はよほどこの陳腐なフレーズが気に入っているのだろうが、笑うに笑えない。マトモな国民はのけぞっている。


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