SSブログ

2月10日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』2月10日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:1年前のことが「記憶にない」 嘘つきはドロボーの始まりだよ、盛山文科相

 「事実上の政策協定である推薦確認書を読まずにサインしたのなら軽率に過ぎるし、本当に記憶にないとすれば政策遂行能力に疑問符がつきます。政治家にとって選挙は何より重要なはずなのに、1年前のことも覚えていられない大臣で大丈夫なのか。もちろん、本当は覚えているのに党の調査に嘘をついていたとすれば言語道断です。いずれにしても、大臣としての能力も資質もないことを自ら告白しているに過ぎない。旧統一教会に解散命令請求をする資格はどこにもありません。文科省は宗教法人だけでなく、教育行政を所管しているのです。道徳教育もつかさどる役所のトップがこんなことでいいのでしょうか。岸田首相の任命責任は重大です」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 盛山は灘中・灘高から東大法学部の超エリートだ。大学卒業後は運輸省(現・国交省)に入省し、通産相や運輸相、衆院議長を歴任した自民党の田村元の娘と結婚。ピカピカの経歴だが、子どものころに「嘘つきは泥棒の始まり」と教わらなかったのだろうか。

 もっとも、盛山は選挙に弱い。21年衆院選も小選挙区で敗れ、比例復活。教団信者の熱心な支援がなければ、比例復活もままならなかったかもしれない。選挙に弱い議員ほど、怪しげな団体が付け込む余地が生まれるものだ。

■自民党に自浄作用は期待できない

 岸田も「写真があるということは会ったのではないか」「どなたがいらしたかは覚えておりません」と、今回の盛山と同じような弁明をしていた。証拠写真があっても、シラを切り通せば何とかなるという成功体験。それを盛山も実践しようとしているのか。

 「盛山大臣を辞めさせると、『林官房長官はいいのか』『岸田首相はどうなんだ』と波及する可能性がある。それを恐れて、岸田首相は更迭にも踏み切れないのでしょう。盛山大臣が教団側から推薦状を受け取った際の写真に写っていた幹部のひとりは、岸田首相との写真にも収まっていましたからね。しかし、こうやって教団側からの反撃を恐れているようでは、首根っこを掴まれているも同然で、関係を断ち切ることなどできません。自己保身に走れば、教団側からのリークを恐れて顔色をうかがうようになってしまう。教団側の思うつぼです」(五十嵐仁氏=前出)

 党の調査に虚偽の申告をしてもバレなければOK、「記憶にない」で逃げられるということになれば、いま自民党が行っている「裏金問題」での全議員アンケートだって、誰が信じるものか。8日締め切りで自民党スタッフが回収していたが、自己申告で、虚偽の申告をしても罰則はない。調査をしたというアリバイづくりをしているだけなのだ。自民党に自浄作用など絶対に期待できない。

nice!(0) 

nice! 0