1月20日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]
〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』1月20日付に掲載されたものです。〕
*巻頭特集:派閥解消で責任ウヤムヤ 岸田派も立件で「政治刷新」の噴飯
17日に開催した刷新本部会合では7人の有識者を招き、意見を聴取。「外部有識者招聘」と言えば聞こえはいいが、会合はたったの1時間半だ。7人の有識者からどれだけの意見が聞けたというのか。形だけの会合だったのは間違いない。16日の会合には約150人の議員が参加し「派閥を解消すべき」「安倍派を介錯する」などと大騒ぎだったが、党内からは「ただのガス抜きだ」という声が上がっている。
要するに、刷新本部はヤラセの猿芝居。岸田は3回あった会合全てに参加し、計5時間半にわたって意見を聞いたというが、その狙いも今やメッキの剥げた「聞く力」アピールだったに違いない。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「刷新本部は、人選、期間、議論の中身全てに問題があります。第一に、『刷新』される対象の裏金受領議員がメンバーに入っている。期間については、たった2週間と短すぎます。これで25日に中間報告なんてあり得ない。議論の内容も『派閥解消』に矮小化している。本来、政治資金関連情報のデジタル化による全面的な透明化、企業・団体献金の禁止などを検討すべきです。刷新本部は『議論してます』というポーズに過ぎない。実際は、いかにして国民を騙すかについて相談しているとしか思えません」
X(旧ツイッター)では、つい先日まで〈#検察がんばれ〉がトレンドに入っていたが、いまや〈#もう検察いらないよね〉がトレンド入り。〈「強きを助け弱きを挫く」、今の検察はまさにそれ〉〈巨悪集団自民党を守るための組織であるなら要らん〉といった批判が続出している状況だ。
「大山鳴動してネズミ“3匹”では、国民は納得しないでしょう。組織的に裏金づくりを行っていたのが明らかなのですから、権限が強い派閥中枢を立件し、責任を取らせるべきです。これでは、真相解明もままならない。なぜ、検察は厳しく切り込まないのか。『今回は下っ端議員だけで見逃してやる』とばかりに政権に恩を売り、実を取ろうと考えているようにも見えてしまう。国民の不信感は高まるばかりです」(五十嵐仁氏=前出)
92年の東京佐川急便事件では、金丸信副総裁が略式起訴と20万円の罰金刑でシャンシャンとなったが、国民が激怒し、検察庁の石看板にペンキがブチまけられた。今回も、再び同じことが起こるのではないか。国民の怒りは収まりそうにない。
*巻頭特集:派閥解消で責任ウヤムヤ 岸田派も立件で「政治刷新」の噴飯
17日に開催した刷新本部会合では7人の有識者を招き、意見を聴取。「外部有識者招聘」と言えば聞こえはいいが、会合はたったの1時間半だ。7人の有識者からどれだけの意見が聞けたというのか。形だけの会合だったのは間違いない。16日の会合には約150人の議員が参加し「派閥を解消すべき」「安倍派を介錯する」などと大騒ぎだったが、党内からは「ただのガス抜きだ」という声が上がっている。
要するに、刷新本部はヤラセの猿芝居。岸田は3回あった会合全てに参加し、計5時間半にわたって意見を聞いたというが、その狙いも今やメッキの剥げた「聞く力」アピールだったに違いない。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「刷新本部は、人選、期間、議論の中身全てに問題があります。第一に、『刷新』される対象の裏金受領議員がメンバーに入っている。期間については、たった2週間と短すぎます。これで25日に中間報告なんてあり得ない。議論の内容も『派閥解消』に矮小化している。本来、政治資金関連情報のデジタル化による全面的な透明化、企業・団体献金の禁止などを検討すべきです。刷新本部は『議論してます』というポーズに過ぎない。実際は、いかにして国民を騙すかについて相談しているとしか思えません」
X(旧ツイッター)では、つい先日まで〈#検察がんばれ〉がトレンドに入っていたが、いまや〈#もう検察いらないよね〉がトレンド入り。〈「強きを助け弱きを挫く」、今の検察はまさにそれ〉〈巨悪集団自民党を守るための組織であるなら要らん〉といった批判が続出している状況だ。
「大山鳴動してネズミ“3匹”では、国民は納得しないでしょう。組織的に裏金づくりを行っていたのが明らかなのですから、権限が強い派閥中枢を立件し、責任を取らせるべきです。これでは、真相解明もままならない。なぜ、検察は厳しく切り込まないのか。『今回は下っ端議員だけで見逃してやる』とばかりに政権に恩を売り、実を取ろうと考えているようにも見えてしまう。国民の不信感は高まるばかりです」(五十嵐仁氏=前出)
92年の東京佐川急便事件では、金丸信副総裁が略式起訴と20万円の罰金刑でシャンシャンとなったが、国民が激怒し、検察庁の石看板にペンキがブチまけられた。今回も、再び同じことが起こるのではないか。国民の怒りは収まりそうにない。
2024-01-20 06:53
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