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3月3日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]


〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月3日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:脱脱疑惑に蓋で予算案採決へ 国会最終攻防、自民党の横暴と破廉恥

 安倍派のキックバック不記載が始まったのは、森元首相が派閥会長を務めていた十数年前から20年以上前だったとされる。政倫審で元幹部たちが「知らない」と口を揃えている以上、実態解明には、もはや森を国会招致するしか道はない。ところが、岸田は政倫審で「(党内調査で)森氏の具体的な関与を指摘する発言はなかった」と言い、“御大”をかばってみせた。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「真相解明には、森元首相や二階元幹事長ら、裏金スキームを知り得る人物に話を聞くしかない。それも、ウソをつけば偽証罪に問われかねない証人喚問で追及すべきです。岸田自民は、全てを知っている可能性がある彼らが、本当に真相を語ってしまうことを恐れているのでしょう。どんな展開になるか予想がつかず、真相解明そっちのけで、サッサとこの問題を終わらせたいのだと思います」

■実態解明と裏金議員の処分を急げ

 ここへきて岸田は、政倫審で会計責任者だけでなく政治家の責任も問う「連座制」導入や、政治団体に対する外部監査の導入、収支報告書のデジタル化に言及し始めた。こうした制度改革に触れなければならないほど、エラソーに掲げてきた「政治刷新」の“やってる感”が国民に見透かされ、追い込まれていることを物語る。

 「連座制や外部監査、デジタル化は、いずれも重要なポイントです。与野党で結束してどんどん進めればいいでしょう。ただ、同時に裏金事件の実態をキチンと解明して、責任の所在をハッキリさせなければ、もはや国民は納得しません。岸田首相は政倫審で『関係者の処分を党として判断する』と言いました。ならば、組織的な裏金づくりがいつから、誰の発案で始まり、何に使われてきたのか。その実態を明らかにした上で、処分すべき人物にケジメをつけさせる必要がある。でなければ、国民の信頼は回復しない。小手先の政治刷新など欺瞞でしかありません」(五十嵐仁氏=前出)

 脱税集団に国の予算を預かる資格ナシ。ましてや能登の被災者を“人質”に取り裏金追及の幕引きを図り、予算案の強行通過など、あり得ない。世紀の破廉恥政党をのさばらせていてはダメだ。

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3月1日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月1日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:もはや、自壊へまっしぐら 説明できない、税金も払わない国賊自民党はオシマイだ

 二転三転した挙げ句、ようやく政倫審の公開開催が決まったわけだが、裏金議員が出席を渋るわ、エラソーに非公開の条件をつけるわ、それをたしなめ、説得する術も持たない。党内調整すらままならず、土壇場で決定をひっくり返すガバナンス欠如──。この間の醜態でハッキリ分かったのは、自民党の自己崩壊だ。しかも、恐るべき速さで進んでいる。

■政倫審出席は求心力低下の象徴

 「岸田首相の政倫審出席は、求心力低下を象徴しています。党総裁として指導力を発揮し、他の議員の出席や全面公開を実現させることができなかった。事態を打開するためには自分が出席を決めるしかなかったのです。そこまで追い込まれた。安倍派の幹部がダダをこねて逃げ回っていたことにも呆れます。国民に対して説明責任を果たすなら、フルオープンは当たり前でしょう。そんなことも判断できない幼稚な人たちが自民党派閥の幹部をやっていた。偽証罪に問われる可能性のある証人喚問を忌避するのならまだ分かりますが、たかが政倫審開催にこぎ着けるまで、なぜこうも時間がかかるのか。グズグズしていた結果、党のトップを政倫審に出すことになってしまったのだから、本来なら自民党の大失態ですよ。政権与党の迷走は目も当てられない状況です」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 現職総理が政倫審に出席するのは史上初だ。岸田の場合、呼ばれてもいないのに自ら手を挙げて出張っていくわけだが、安倍派の裏金の経緯を岸田が知っているわけではないだろう。

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