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7月20日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月20日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「アベノミクスの大罪 1ドル=140円で庶民の暮らしはどうなるのか」

 「安いニッポン」で円の価値が恐ろしく低下しただけじゃない。一時的な痛み止め策だったはずのアベノミクスの異次元緩和を長く続けていることで、日本企業の競争力まで低下させてしまった。

 円安誘導によって株価が上がり、為替差益で稼ぐことに慣れ切った輸出企業は、自らイノベーションや成長の努力をしなくなり、通貨安に依存しなければ収益を上げられない体質になってしまったのだ。その意味でも、アベノミクスの罪は重い。

 安倍は亡くなる直前までアベノミクスを自画自賛し、「日本銀行は政府の子会社」だから国債を大量に買わせてもいいと発言。岸田に対しては、来年4月に任期満了を迎える黒田総裁の後継人事にも介入して、アベノミクスを継続させようともしていた。

 急逝により安倍が異次元緩和の落とし前をつけられないのならば、代わりに岸田が動くべきじゃないのか。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

 「岸田首相は参院選の街頭演説でも、ロシアによるウクライナ侵攻を物価高の理由にし、世界と比べれば日本は上昇率を抑制できているなどと言っていました。しかし実際は、円安が物価高を加速しているのであり、上昇率は他国と比べて低くても、日本は賃金が増えていないので、庶民生活に与える打撃は大きい。最近、生活困窮者の支援やフードバンクなどのボランティアが拡大しています。本来は、行政が支援すべきことです。アベノミクスが物価高の出発点になっているのは間違いなく、原因をつくった元首相の国葬より、困っている国民のために税金を使うべきなのです」

 死者にムチを打たないのが日本人の美徳とはいえ、怒りの声を上げなければ、庶民の暮らしは良くならないどころか、悪化するばかりだ。

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7月19日(火) 無党派層で一位だった山添さんの運動に学ぼう [コメント]

〔以下の談話は『しんぶん赤旗』日曜版、7月17日付に掲載されたものです。〕

 参院選の結果で大いに学びたいのは、東京選挙区で3位当選した山添拓さんのたたかいです。NHKの出口調査で無党派層の投票先1位でした。選挙ボランティアに若い人の姿も目立ちました。
 山添さんは「憲法が希望」と憲法9条にもとづく平和構築を直球で訴え、ほかの野党との違いが明確でした。大軍拡や9条改憲に反対する都民の願いを受け止め、維新の候補を退けて当選することができたのです。
 他方、日本共産党は比例で改選議席から2議席減らしました。野党共闘を進めるとともに、共産党の自力を強め支持をどう増やすのかを考えなければなりません。共同通信の出口調査によると、60代以上と20代で共産党の支持率が5%を超えます。貧困化や物価高が直撃する若い世代に支持が広がっているのは「希望」です。
 今回、自民党は比例で1議席減ったにもかかわらず、選挙区を含めた全体では議席を伸ばしました。これは野党共闘が不十分で、一人区で漁夫の利を与えたからです。
 立憲民主党は昨年の総選挙の総括を誤り、政権批判や共闘に及び腰でした。一部の一人区で候補者を一本化しましたが、限定的なものにとどまりました。
 これから最大の課題となるのは、大軍拡・改憲を止めて平和を守ること、新型コロナと物価高から命と暮らし、営業を守ることです。
 改憲勢力が3分の2超といっても、9条改憲への態度は一様ではありません。野党が結束して国会論戦で岸田政権を追い込み、市民が草の根で世論を喚起すれば、改憲の企てを阻止することは可能です。
 野党共闘の本気度が伝わって初めて、政治に緊張感が生まれ、国政選挙での投票率が上がり、政権交代の展望も開けます。活路は本気の共闘にしかありません。


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7月18日(月) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月17日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「民主主義まで持ち出して安倍国葬 この国を覆う空気の薄気味悪さ」

■外交も経済も「負の遺産」ばかり

 自民党の高市政調会長は「国際社会で大きな存在感を示し、実績を残された。国葬は当然だ」と豪語。大マスコミや専門家の間でも「日本の国際的地位を一定程度築いた」などと“外交の安倍”を評価する声が上がっているが、冗談じゃない。トランプ米大統領を必死にヨイショし、米国製の高額兵器を買い漁り、尻尾を振りまくっただけではないか。

 内閣の最重要課題に掲げた北朝鮮の拉致問題は在任中は1ミリも進展せず、ロシアとの北方領土問題はレガシーづくりに焦るあまり、2島返還まで後退させてもプーチン大統領に足元を見られて大失敗。“ならず者”に巨額の経済協力費をむしり取られたことも含めて、成果はマイナスである。

 「新型コロナ対策はアベノマスクと一斉休校だけ。経済政策もアベノミクスは大失敗です。岸田首相が『大胆な金融緩和』という負の遺産を継承した弊害で円安が加速し、国民生活は今、物価高に苦しめられています。安倍政権の実績を時間をかけて検証すればボロボロなのに、岸田首相は『国葬』決定で冷静な検証にフタをしているように映ります」(法大名誉教授・五十嵐仁氏)

 当然、税金の使い道として国民から疑義をもたれ、政府内では「行政訴訟を起こされるリスクもある」との懸念もあった。そんな慎重論を退けてまで、岸田が安倍の国葬を押し切った背景には「元首相の非業の死」を政治利用して、政権基盤を固めようとする思惑が透けて見える。

 まず自民党の国会議員の約4分の1にあたる93人所属の最大派閥・安倍派への配慮だ。特に安倍の急死直後から保守系議員や支持層は国葬を求める声を強めていたため、党内結束の維持や、いわゆる「岩盤支持層」の自民離れを回避する狙いもあるだろう。前出の五十嵐仁氏はこう言った。

 「吉田元首相には戦後日本の礎を築いたという国民的な評価があり、『吉田学校』と称されるほど戦後日本を牽引した多くの後継者を育てました。安倍元首相にそれだけの功績がありますか。今の安倍派の混乱は派閥領袖の不慮の死があったとはいえ、安倍氏が後継者を育ててこなかったのが大きな要因です。かような政治家の国葬を実施することで、吉田元首相に肩を並べる大政治家として顕彰し、政治的評価を度外視して『志半ばに非業の死を遂げた偉大な政治家』のごとく祭り上げる。国家指導者の個人崇拝強化は北朝鮮と同じ全体主義国の発想です。岸田政権は悲劇の元首相の神格化を図って、この先は『安倍さんの遺志』を錦の御旗にし、防衛費倍増や改憲に邁進するのは間違いありません」


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7月15日(金) 参院選結果 野党は勝利を「プレゼント」した [コメント]

〔以下のインタビュー記事は『連合通信・隔日版』第9755号、7月14日付に掲載されたものです。〕

 共闘態勢の早期の確立を

 今回の参議院選挙は、「与党が勝利した」というよりも、野党、特に立憲民主党が対応を間違え、自民党に勝利を「プレゼント」したと言える。
 自民党が改選過半数の議席を獲得できたのは選挙区で勝利したことが大きい。比例代表では改選議席を1議席減らしている。選挙戦の中盤までは物価問題で守勢に回ることを余儀なくされ、勢いが弱まっていた。
 では、なぜ選挙区で勝てたのか。それは野党がバラバラで戦ったからだ。ロシアのウクライナ侵略に伴う好戦的機運の高まりや、ソフトでリベラルな印象を振りまく岸田内閣の高い支持率など、野党にとっては元々不利な情勢だった。その下で、 野党が共闘せず、選挙区で候補を乱立させたため、ただでさえ有利な自民党が漁夫の利を得た。
 選挙戦最終盤には、安倍元首相が遊説中に銃撃され死去するという事件が起きた。自民党への同情や安倍政治の美化が強まったことも、選挙結果に作用し盛り返したのではないか。
 立憲民主党の、政党名を書く比例代表選挙区の得票数は677万票。昨年10月の総選挙での比例票1149万票から約500万票も大きく減らし、維新に凌駕されてしまった。
 一方、自民党は約165万票減の1826万票。全国の有権者総数の2割にも満たない。自民党が強いのではなく、野党が弱すぎるということだ。
 こうなった背景として、立憲民主党など野党の失敗が挙げられる。特に昨年の総選挙の総括を間違えたのが痛手となった。
 「野党は批判ばかり」「共闘は野合」との批判に屈し、国民民主党は予算に賛成するなど政権にすり寄り、立憲民主党の泉執行部は政府批判を封じて「対案路線」に転じ共闘にも後ろ向きとなった。これでは政府・与党を厳しく追及して追い込むことはできない。
 その結果、野党第一党である立憲民主党は「野党のかなめとして政治を変えるイニシアチブを発揮してほしい」という期待に応えることができなかった。そのことが、わずか半年余りで約500万票もの大量の比例票を減らした最大の要因ではないか。
 両党の動向に多大な影響を及ぼしたのが連合だ。芳野友子会長の鼎(かなえ)の軽重が問われている。昨年秋の就任以降、ことごとく足を引っ張った。野党共闘を否定する発言を繰り返すだけでなく、自民党にすり寄るかのような行動をとり、野党の勢いを弱めた。
 その教訓をしっかり確認して野党の共闘態勢を立て直すことが必要だ。

●維新の勢い、頭打ち

 日本維新の会も昨年の総選挙から比例票を20万ほど減らした。「全国政党化」をめざしたが、東京や「最重点区」の京都で落選して失敗に終わった。神奈川選挙区で元県知事が当選したのは「維新票」とは言い難い。
 維新の支持層は比較的恵まれた現役世代で、中間層が没落するなか、将来への不安から「改革幻想」に期待を寄せた人が多いといわれる。だが、一時の勢いはなく頭打ちとなった。
 また、失言・暴言・スキャンダルなど問題議員や候補者の吹き溜まりのようになっている。それが有権者に知られるようになり支持を失っているとも考えられる。

●共闘態勢の早期確立を

 今後、コロナ第7波や物価高騰の大波が到来する。岸田首相は大軍拡に前のめりだ。専守防衛の国是に反する「敵基地攻撃能力」の保有や、防衛費の国内総生産(GDP)比2%を念頭にした予算増、憲法9条に「自衛隊」を明記する改憲論議も強めようとしている。
 改憲によって日本は何を得てどのようなリスクを招くのか、東アジアの中で今後どのような平和政策、外交方針を打ち出していくのか、が本格的に問われるだろう。
 来年5月に広島で開催する主要国首脳会議(G7)後に有利な情勢だと判断すれば、岸田首相が解散に打って出ることもあり得る。また、来年秋以降は総選挙から2年を経て解散風が吹き始める。
 政府に主導権を握られるのではなく、野党は岸田政権を解散に追い込む姿勢が、政治に緊張感を持たせ議会制民主主義を機能させるうえでも必要だ。並行して、総選挙にいつでも対応できるよう、野党間の共闘態勢の確立を、今からでも準備しなければならない。


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7月13日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月13日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「参院選大勝の岸田首相は安倍「負の遺産」を排除できるか」

 米国のブリンケン国務長官が11日、岸田を表敬訪問したのも唐突だった。訪問先のタイからの帰国途中に、予定を変更。安倍の死去を受け、弔意を表すために来日した。

 「安倍氏は首相在任中、日米関係を新たな高みに押し上げるため、他の誰より尽力した」

 岸田との面会後、こう語ったブリンケン。安倍が強く求めた防衛費倍増。NATO諸国にならってGDP比2%にすることは、日米の軍事力一体化を進める米国の要望でもある。ブリンケンは「安倍氏は『自由で開かれたインド太平洋』という先見性あるビジョンを掲げた」と持ち上げてもいたが、「自由で開かれたインド太平洋戦略」は対中包囲網の外交戦略である。対中強硬路線の米国が高く評価するのは当然で、ブリンケンは岸田に対し「安倍路線の継続」を念押しするために、わざわざ飛んできたように見える。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「岸田首相が領袖を務めるハト派の宏池会のあり方は、本来、タカ派の安倍路線とは異なるはずです。しかし、党内基盤を固める中で『安倍後継』を意識せざるを得ず、安倍路線を進むようになった。岸田首相の本心は別のところにあるのかもしれませんが、『安倍氏の遺志を継いで』と言っているうちに、継承せざるを得なくなるでしょう。敵をつくらないのが岸田首相の手法。枠を突破するだけの力量も信念もない政治家です」

■「行政の私物化」は今こそ再調査を

 絶対に許しちゃならない極め付きの「負の遺産」は、行政の私物化だ。

 「モリカケ桜」で、どれほどの税金が安倍の個人的な関係に使われた疑いがあるのか。官僚による忖度も含まれるだろうが、いずれもお手盛り調査しか行われず、実態解明は藪の中。森友学園の公文書改ざんでは公務員が命まで落としているのに、謝罪もない。国会で118回もの虚偽答弁をしても平気の平左。どこが「偉大なリーダー」なのか。

 「総裁選に出馬表明した際、当初、岸田首相は森友問題について、『国民が納得するまで説明を続ける』と再調査に前向きな姿勢を見せたのに、安倍氏の逆鱗に触れるのを恐れてすぐに日和った。岸田首相は、今こそ安倍氏が逃げてきた疑惑を再調査して、国民の疑問に答えるべきじゃないですか。霞が関を忖度ヒラメ官僚ばかりにして、公文書の改ざん・隠蔽を日常化させ、議会政治の土台を崩して政治の信頼を失墜させた。安倍氏は歴代総理の中でも最も罪が重いと思います」(五十嵐仁氏=前出)

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7月12日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月12日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「安倍暗殺と自民圧勝 現状追認の選挙結果で歴史が暗転する予感」

追悼、安倍礼賛でかき消されたアベノミクスの大罪

 もし、大手メディアが、失敗に終わったアベノミクスを客観的に報じていたら、参院選の結果も少しは違ったのではないか。実際、庶民にアベノミクスの恩恵はなかった。プライドの高かった安倍本人も「アベノミクスは道半ば」と認めざるを得なかったほどだ。

 なのに、大新聞テレビの報道は“安倍礼賛”一色となり、アベノミクスの失敗と弊害については、ほとんど伝えなかった。安倍政権とは切っても切れない森友、加計、桜といった一連の疑惑も、アリバイ程度に触れただけだ。

 「死者に鞭を打たず美化するのは、日本人の美徳かも知れない。でも、政治家、特に総理まで務めたような人物は業績に基づいて評価すべきです。アベノミクスは成功だったのか、コロナ対策は適切だったのか。安倍政権の大きな問題は、行政を私物化し、社会を分断させたことでしょう。なのに、そうした報道は、ほとんど見当たりませんでした」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 しかも、大手メディアは肝心なことを伝えようともしなかった。容疑者が犯行に及んだ動機は、安倍と宗教団体との深い関わりだったのに、そこに触れた報道は皆無だった。

 「容疑者は安倍さんの思想信条に反感を抱いたわけではなく、個人的な恨みから犯行に及んでいます。安倍さんと宗教団体との関係を問題にしていた。この事件は、そこを解明しないと全容が見えてこない。どうして大手メディアは報道しないのか疑問です」(五十嵐仁氏=前出)

 このままではアベノミクスの大罪も、なかったことにされかねない。


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7月7日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月7日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「選挙前に正体露呈 チンピラみたいな議員ばかりの自民党」

 山際経済再生相が3日の応援演説で「野党の人から来る話はわれわれ政府は何ひとつ聞かない。生活を本当に良くしようと思うなら、自民党、与党の政治家を議員にしなくてはいけない」と発言。「民主主義を理解していない」と猛批判を浴びている。

 5日の閣議後会見で、山際は発言について「地域の意見を国政に反映させたいと強調する文脈の中で、誤解を招く発言になった」と釈明したが、明確に「野党の話は聞かない」と言っているのだから、誤解でも何でもない。しかも、発言の撤回はしないというから確信犯だ。批判されたので「誤解だ」と火消ししているだけで、「野党の話は何ひとつ聞かない」は本音なのだろう。

 「野党の話を聞かないということは、野党議員の背後にいる国民の声も無視すると言っているに等しい。あまりに選挙と有権者をバカにした発言です。しかも、この人は閣僚ですよ。行政は自民党支持者だけでなく、すべての国民に対して責任を負う。公平中立な立場で、広く国民の意見に耳を傾ける必要があるのに、自分たちは不偏不党ではないと公言したのです。松野官房長官は厳重注意したといいますが、注意で済む失言ではなく、閣僚辞任に値する暴言です。それに、山際大臣は『われわれ政府は』と言いました。こんな暴言大臣を辞めさせないのなら、野党の話は聞かず与党支持者のためだけの政治をすることが岸田首相をはじめとする政府の統一認識ということでしょう」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 力の信奉はプーチンと同じ、国民も弱者は切り捨てられる

 戦争の原因は、宗教やイデオロギーの対立、あるいは経済的な損得勘定が発端になることが多い。少なくとも自国民を納得させるだけの口実は必要で、現代社会において、「あの国は軍事力が弱いから戦争を仕掛けてやろう」なんて理由で始まる戦争はないのだ。

 日本が他国に侵攻の口実を与えるとすれば、軍事力が弱いからではなく、逆に軍拡が周辺国にとっての脅威とみなされた時だろう。他国との宗教的な対立も抱えていない。資源に乏しい日本には、侵攻される経済的な理由もない。

 「麻生副総裁の理屈で言えば、ウクライナは弱いから侵攻されたことになる。核を放棄したウクライナが悪いとでも言うのでしょうか。強ければ攻められないという力の論理の信奉は、プーチン大統領の蛮行を正当化することになります。軍事力が強大な米国に盾突くのは怖いから従順に尻尾を振って、米国の威を借りているのも、いじめの対象にならないための処世術なのか。いずれにせよ、自民党の質の低下を象徴するような人物です。麻生氏はこれまでも『ナチスの手口に学べ』など舌禍は数限りなく、本来なら何度クビになっていてもおかしくないのに、何を言っても『またか』とスルーされて治外法権のようになってしまった。あり得ないような暴言を厳しく批判せず、“麻生節”などと言って甘やかしてきた大メディアにも大きな問題があります」(五十嵐仁氏=前出)

 麻生は1日にも、選挙応援の講演で「『政治に関心がないのはけしからん』と偉そうに言う人もいるが、政治に関心を持たなくても生きていけるというのは良い国です」などとドヤ顔で言っていた。

 かつて自民党の森喜朗首相(当時)は、選挙で「無党派層は寝ててくれればいい」と口をすべらせて猛批判されたものだ。政治に関心がなくていいという麻生発言も根っこは同じ。政府・与党が決めることに国民は異を唱えず、黙って従っていればいい。それが自民党の本音なのである。


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7月6日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月6日付に掲載されたものです。〕

*記事「山際大臣発言だけじゃない! 岸田自民を待ち受ける参院選終盤“まさか”の落とし穴」

 メディアは、序盤から一貫して「与党優位」と報じている。

 「1人区での野党候補の一本化が11選挙区にとどまり、自民には当初から楽勝ムードがありました。ただ、ここへきて福島、福井、宮崎など『自民優勢』から『接戦』に転じた選挙区も出てきた。楽勝ムードで失速気味の自民に対し、必死の野党候補が猛追すれば、自民が圧倒的に強い県を除いた多くの1人区で接戦に持ち込める可能性は高いと思います」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 4日の読売新聞と日経新聞は、32の1人区のうち、19選挙区で「自民優勢」と伝えた。逆に言えば、13選挙区で野党が勝つ可能性が残っている。前々回の11勝、前回の10勝を上回る数字だ。自民が1人区で気を抜いてオセロのようにひっくり返れば、全体の勝敗も違ってくる。

 「野党に追い風が吹いているとは思えませんが、逆風もない。自民はマイナス材料が出てきています。事前の情勢報道と違った選挙結果になることはよくあること。投票日までに情勢はいくらでも変わります」(五十嵐仁氏)

 岸田自民が落とし穴にハマれば、アッと驚く開票結果が出るかもしれない。


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7月5日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月5日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「サハリン2がいい例だ 誰もが疑い始めた岸田首相の能力」

■有事の課題にお手上げ状態

 経産省が4月12日に開催した「第47回電力・ガス基本政策小委員会」。この審議会が公表した電力需給見通しによると、今夏が10年に1度の猛暑となった場合、7月には東北、東京、中部各電力管内の予備率は3.1%まで下がると明言してある。

 サハリン2からの調達に支障が出ていないことを前提とした推計でも、3.1%は安定供給に必要な3%をギリギリ上回る水準だ。既存の発電所でトラブルが起きたり、送電網に問題が生じれば最悪の場合、いきなり「ブラックアウト」(大停電)になってもおかしくない。

 これだけ明確に政権内で警鐘が鳴らされていたのに、岸田がこの間やったことといえば、節電に協力した世帯に2000円相当のポイントを付与するという「天下の愚策」を打ち出しただけ。

 早すぎる梅雨明けで、いざ酷暑が到来すると、7年ぶりとなる全国的な節電要請を出し、休止中の発電所の再稼働で電力不足を乗り切ろうとするドタバタぶりだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。

 「岸田首相は『聞く力』を売りにしていますが、実体は『聞き流す力』。ウクライナ戦争の当事国でもないのに、軽率にも日本の安保・外交を根本的に転換させ、物価高やその要因でもある異常な円安に関わる金融・経済対策には『何もしない』で無為無策です。何もしなければ敵をつくらないと言わんばかりで、日本が直面している『有事』の喫緊の課題に対し、お手上げ状態です。いま何もできない首相が、選挙が終われば変わるわけもない。この参院選で国民は1票の力で『これじゃダメだ』とハッキリと分からせ、目を覚まさせるしかありません」

 もはや岸田の無能ぶりに誰もが気づき始めたのではないか。国民生活を救う決意などこれっぽっちもないクセに「暮らしを守る」なんてエラソーな演説は嘘っぱち。もはや自虐ギャグにもなりやしない。

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7月3日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月2日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「戦犯は暴言幹事長 自壊が続く自民党はどんどん票を減らしている」

 茂木幹事長は「消費税減税なら年金は3割カットだ」と国民を恫喝しているのだから、有権者が怒らないはずがない。

 NHKの日曜討論で、野党各党から物価高対策として消費税の減税や廃止を求められると、「消費税を下げるとなると、年金財源を3割カットしなければなりません」と吐き捨てている。さすがにネット上でも〈年金を人質に取った脅し〉〈国民に対する脅迫だ〉と批判が噴出している。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

 「そもそも、消費税が社会保障のために使われているという主張は大ウソです。消費税は使途が決められた目的税ではありません。実際、消費税が8%から10%に引き上げられる8カ月前の2019年1月の衆参本会議で、当時の安倍首相は『増税分の5分の4を借金返しに充てていた消費税の使い道を見直す』と発言し、社会保障費ではなく、借金返済に回されていたと明らかにしています。どうして茂木幹事長は、国民の感情を逆なでするようなことを口にしたのか。完全に墓穴を掘っています」

 さらに、6月30日には、自民党の国会議員による議員懇談会の会合で、「同性愛は精神障害で依存症」などとLGBTを差別する内容の冊子が配布されていたことが発覚している。冊子が配られたのは、自民党議員が集まる「神道政治連盟国会議員懇談会」の会合。懇談会には、岸田首相や安倍元首相を含む200人以上の自民党議員が会員として名を連ねている。冊子には〈(同性愛は)後天的な精神の障害〉〈回復治療や宗教的信仰によって変化する〉といった同性愛者を蔑視する言葉が書き連ねてあった。

 心ある国民は、自民党に対して強い怒りと嫌悪感を持ったに違いない。

 さらに、18歳の女子学生に酒を飲ませた「パパ活」問題がくすぶる吉川赳衆院議員も“雲隠れ”したままで、結局、夏のボーナス286万円が支給されてしまった。

「LGBTの蔑視など、世界の潮流から逆行する考え方で、時代錯誤にも程がある。また、18歳女性とのパパ活など言語道断です。政策の是非以前の問題で、自民党には人としての資質を欠いた恥ずかしい議員ばかりが集まっている印象です。さすがに有権者も、そんな政党に政治を任せていいのか、と思い始めているでしょう」(五十嵐仁氏=前出)

 もともと腐敗堕落の破廉恥政党が、長い選挙戦で次々と馬脚をあらわしている格好だ。自民票がどんどん減っている。

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