SSブログ

7月27日(金) 深刻な日本の現状が見えているのか [参院選]

今日の『東京新聞』に日本版ヴォートマッチ「投票ぴったん」http://votematch.jpn.org/についての記事が出ています。昨日、サーバーがダウンしたそうですが、もう復旧したようです。ミラーサイトが三つも付けられていました。

 赤城農水相についての疑惑が、またまた浮上しました。赤城さんが支部長を務める自民党支部と後援会が政治資金収支報告書に同じ領収書のコピーを添付して二重に計上していたことが分かったからです。
 赤城事務所は二重計上を認めて「事務処理上のミス」と説明し、後援会の収支報告書を訂正したそうです。でも、ちゃんと説明できない赤城さんは、ごねて帰国を遅らせたり、空港から直行で病院に入ったりして、逃げ回っています。
 そのうえ、小池百合子防衛相についても、今週発売の『週刊現代』が、「家賃ナシ・高熱水費ナシの議員会館に事務諸費4542万円」と報じています。何とも、絶妙のタイミングで新しい疑惑が浮かび上がったものです。

 ところで、今日の『毎日新聞』には、「格差問題も争点」という記事が出ていました。毎日新聞が25、26日に実施した全国世論調査で、「『格差問題』への関心の高まりが改選数1の「1人区」での自民苦戦の一因になっていることがうかがえた」というのです。
 この記事は、次のように報じています。

 投票の際に最も重視する政策を聞いた質問の回答では、格差問題の伸びが目立つ。5月の前々回調査は13%で年金、教育、憲法に次ぎ4番目だったが、前回は15%に上昇し、今回は16%で年金に次ぐ2番目の争点に浮上した。特に内閣不支持層では21%が格差問題を挙げており、年金の22%と同水準となった。
 注目されるのは、格差を挙げた人の参院選への考え方。勝ってほしい政党は民主62%、自民17%で、民主のリード45ポイントは全体の14ポイントを大きく上回った。投票先の質問でも選挙区で民主47%、自民15%、比例代表で民主49%、自民14%と大きく差が開いており、格差問題が自民に打撃を与えていることがうかがえた。
 また、格差を挙げた人の内閣支持は18%にとどまり、不支持は71%。支持政党でも民主35%、自民11%などで、いずれも全体と比べて自民により厳しい数字が並んだ。
 格差問題は民主が今春の統一地方選で最大争点と位置づけたテーマ。統一選ではあまり効果が上がらなかった戦略が、ここにきて奏功した形だ。

 「格差」そのものは、今までの日本社会にも、また、どのような社会にもありました。しかし、それがあまりに拡大すれば、大きな不平等を生み、社会の統合を困難にすることになります。
 また、全体として底上げされる中での格差であれば、それほどの問題ではないかもしれません。しかし、今問題になっているのは、「勝ち組」とされる豊かな人々がさらに豊かになっているだけでなく、「負け組」とされている貧しい人々がさらに貧しくなっているということです。

 しかも、これらの「負け組」状況に落ち込んだ人々は、なかなか働き口を見つけることができず、働いても貧しさから抜け出すことができません。このようなワーキングプアの広がりによって格差が拡大しているという点に大きな問題があります。
 昨日の『読売新聞』夕刊に、ある男性の例が紹介されていました。次のような事例です。

 薄い板で仕切られたタタミ一畳ほどの空間が、男性(24)の一日の疲れを癒やす場所だった。今年5月、都内で開催された労働条件改善を求める全国青年雇用大集会で男性と出会い、彼が暮らすインターネットカフェに案内された。家賃5万円のアパートの契約更新ができず招いた現実。「すぐに終わるはずだった仮の生活」は、先月まで2年以上も続いた。
 上京後、映像ディレクターを目指し、専門学校で学んだ。2003年に卒業。小さな映像プロダクション助手の働き口を見つけた。終電で帰る毎日だが、手取りは月13万。好条件の会社に移ろうとしたが、プロダクションの仕事も失い、完全に失業した。すでにアパートを引き払い、インターネットカフェ暮らしを続けていた。
 住所不定という弱い立場では職探しも思うに任せない。深夜行う商品仕分けの日払いのアルバイトをどうにか見つけた。「その日の生活費を考えるだけで精いっぱい。保険証がなく病気になっても医者にもかかれない」。心身ともにすさんでいた。
 インターネットカフェ難民は今も大勢いる。「首都圏青年ユニオン」などが中心となってこの春、全国19都道府県の94店舗で、利用者の聞き取り調査を行った結果、65店舗で長期暮らしの人がいることがわかった。
 男性は先月、映像関係の仕事を郷里に見つけ、ネット難民生活に区切りをつけた。「路上生活の一歩手前で踏みとどまっているようでみじめな気分。抜け出すのは難しかった。一晩1000円程度で雨露がしのげる便利さもあった」と男性は過去2年を振り返る。「もう二度と戻りたくない。健康的な生活が一番だ」とも。
 「貧困の悪循環から自力で脱出できずに苦しんでいる。行政や社会が関心を向け、生活保護や住まいの保障を充実させる必要がある」と生活困窮者を支援するNPO「自立生活サポートセンター・もやい」(東京)の湯浅誠事務局長は訴える。厚生労働省は近く、ネットカフェなどで生活する人の実態調査を行う予定だ。

 ここに紹介されているのは、「ネットカフェ難民」と言われる人々の姿です。今日の日本にも「難民」がいるという現実をどう考えたらよいのでしょうか。
 働こうとしていたり、あるいは、働いているにもかかわらず、「貧困の悪循環から自力で脱出できずに苦しんでいる」人々(ワーキングプア)の存在は、今日の日本の政治がいかに問題解決能力を失っているかを象徴しています。それは個々人の問題ではなく、明らかに政治と社会の問題なのです。
 最近読んだNHKスペシャル『ワーキングプア』取材班・編『ワーキングプア-日本を蝕む病』(ポプラ社、2007年6月)には、これについて次のように書かれていました(222~225頁)。

 取材した人たちはいずれも必至で仕事をさがし、家族のことを真剣に考えていた。懸命に努力をしているにもかかわらずワーキングプアから抜け出せない。だからこそこの問題は極めて深刻なのだ。
 ……
 つまり私たちが普通に暮らしていて起きる、身近なきっかけでワーキングプアに陥ることがあるということだ。逆に言えば身近な出来事を前もって想定してきめ細かな対策をとればワーキングプアに陥ることを避けられるということだ。運が悪かったではすまされないと思う。
 最後に、決してあってはならないのはワーキングプアの問題が次の世代に引き継がれてしまうことだ。……
 つまり今この時点で、具体的な取り組みを始めなければもう間に合わないのである。問題を先送りすることはできない。
 ……
 ワーキングプアの問題を解決することは容易ではない。運用の問題をはじめ医療や社会保障の問題、さらに高齢化や経済のグローバル化の問題などそれぞれの人が異なる事情を抱えているからだ。しかしこの問題を放置することはもはやできない。個人の責任としてだけではなく社会の責任としてこの問題をどのように考え、対策を講じていこうとするのか、あるいは今の社会のあり方をよしとするのか、新たな社会の構築をめざしていくのか、その選択は私たち1人1人の決断にかかっていると強く思う。

 「日本人で良かった」などと脳天気なことをいう人には、このような現状が見えていないのでしょう。「日本人で良かった」と「今の社会のあり方をよしとする」ような人に、この現状を変えて「新たな社会の構築をめざしていく」ことができるのでしょうか。

 このような問題の解決を含めて、「その選択は私たち1人1人の決断にかかっている」のです。そして、その「決断」を下す絶好の機会が、いよいよ明後日に迫ってきています。


nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(9) 

nice! 0

コメント 3

菅野美穂がヌード会見で涙を流したワケとは??

菅野美穂がヌード会見で涙を流したワケとは??


映画『さくらん』でかなりの大胆なシーンに挑戦しているとゆう菅野美穂。

以前ヌード写真集の会見で謎の涙を流していたのを覚えていますか?


菅野美穂の謎の涙の理由とは・・・?

写真集の撮影中に・・・監督に・・・。ここまで言えば想像がつくでしょうか?

その証拠となるビデオはコチラから
http://xoxo7729.mad.buttobi.net/

ホントにひどいです。。。。。



花魁役のお色気シーンはコチラ
http://xoxo7729.mad.buttobi.net/
by 菅野美穂がヌード会見で涙を流したワケとは?? (2007-07-29 21:46) 

サブちゃん

よし!
予想通り、期待通りの結果です。
あとは、上原公子が又市を押さえて浮上することと、谷川智行が滑り込むこと。これで100点。
ついでに志位指導部が選挙結果を受けて総選挙の小選挙区戦術の修正を表明し、民主が少なくとも総選挙の投票日まではブーメランや大チョンボをやらなければ120点!←欲張りすぎですか?www
by サブちゃん (2007-07-29 22:31) 

サブちゃん

共産党、ようやく全選挙区で立候補という従来の方針を撤回しましたね。
民主は大歓迎、自公は戦々恐々、無党派市民の多くは「あ~~~、チカレタびぃー」でしたwww

総選挙、楽しみ、楽しみ。

幹部言いなりにこれまでネット界で頑迷な護教思想を振りかざしていた妄信的な党員の諸君も、少しは反省してほしいなぁwww
by サブちゃん (2007-09-10 17:53) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 9