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5月24日(金) 早くも「アベノリスク」の一端が表面化したのではないか [アベノリスク]

 「やっぱり」というべきでしょうか。予想されていた「アベノリスク」の一端が表面化したようです。

 連休に帰省したとき、最近、株をやり始めたという友人に、こう忠告しました。「5月暴落説があるから、気を付けた方がいいよ」と……。
 昨日の1143円もの株価の下落が、ここで言っていた「5月暴落説」の現れであるかどうかは分かりません。しかし、一本調子で上がり続けていた株価が、いずれかの時点で下がるであろうことは十分に予想されていたことです。

 この株価の下落について、『朝日新聞』は一面のトップで、「安倍政権の経済政策『アベノミクス』への期待で続いてきた株高・円安相場のもろさが表面化した」と書いています。また、2面と3面でも特集していますが、そこには「アベノミクスに冷や水」「消費・投資 回復に暗雲」という見出しが出ています。
 これに対して、『日経新聞』の一面の見出しは「加熱警戒で売り増幅 一時的調整の声」というものでした。投資家の不安を打ち消そうとする意図が見て取れます。
 もっとはっきり、一面下のコラム「春秋」は次のように書いています。これはほんの「一休み」にすぎないのだと……。

 確かに1000円を超える株安は衝撃的だ。中国の景気動向への懸念やら、円安一服やら、心配はいくつもある。ただ、相場に上げ下げはつきもの。安倍晋三首相が就任してからの株高の勢いがずっと続くとは誰も思っていなかったろう。一休さんなら「一休み一休み」というところ、かもしれない。

 しかし、その日経でさえ、「市場では中長期的な株高基調は崩れていないとの見方が多い一方、当面は波乱が続くとの指摘もある」ことを認めています。長い目で見れば大丈夫だけれど、当面は混乱するということでしょうか。
 ただし、長い目で見ても、アベノミクスの「もろさ」は否定できず、「暗雲」が立ちこめてきたことは間違いありません。『朝日新聞』の原真人編集委員は、「試練は安倍政権の想定より早くやってきたのではないか」と指摘しています。
 今日の東京株式市場は、日経平均株価が前日の終値より一時500円を超えて値上がりし、1万5000円台を回復したと報じられています。しばらく、このような乱高下は続くということかもしれません。

 「まだ、大丈夫」なのか。それとも、「もう、危ない」のか。
 確実なのは、いずれ「崖」が待っているということです。それがアベノリスクの本質でしょう。23日の株価の急落は、その予兆にすぎないのではないでしょうか。

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