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10月21日(火) 「大目玉」を食らって辞任に追い込まれた「目玉」閣僚 [内閣]

 第2次安倍内閣の「目玉」閣僚として起用された小渕優子経済産業相と松島みどり法相の2人が引責辞任に追い込まれました。世論と野党に「大目玉」を食らった末の退場です。

 しかし、これで問題を決着させるというわけにはいきません。小渕さんの政治資金の使われ方については本人も良く分からないほどですから、きちんと調査して政治倫理審査会などで真相を明らかにしてもらう必要があります。
 松島さんについては、辞任はしたものの「私自身、法に触れることをしたとは考えていない」と居直っています。責任の自覚がないとわけで、さらなる追及が必要でしょう。
 この2人については国会での追及と真相究明だけではなく、告発状が出されていますので司直の手による捜査も行われることになります。どちらも国会議員としての資質や資格がないというべきであり、議員辞職すべきです。

 これで、第2次安倍改造内閣の「目玉」閣僚として起用された女性議員5人のうち2人が内閣を去ったことになります。しかし、残った3人の女性閣僚の方が、実は問題はより大きいと言わなければなりません。
 この3人は、靖国神社の秋の例大祭にそろって参拝したからです。関係者が中国との関係改善や首脳会談の実現に向けて汗をかいている最中に、平然と我を通して国益を害する暴挙を行ったわけであり、閣僚としての資質に欠けていることは明らかです。
 しかも、山谷国家公安委員長は在特会の関係者との付き合いがあり、高石総務相はネオナチ団体の関係者と一緒に写真に写っているなどの過去があります。「類は友を呼ぶ」ということであり、このような極右団体との親和性を持っていること自体が閣僚としての適格性を欠いている証ですから、これらの閣僚も辞任すべきでしょう。

 安倍首相は今回のダブル辞任で早期の幕引きを図りました。第1次政権の時も閣僚の辞任や途中交代が相次ぎ、いくつかの場合では交代が遅れて傷口を広げたという苦い経験があったからです。
 ダブル辞任によって、政権の危機を一気に収束させたいという狙いがあったのでしょう。しかし、「女性の活躍」を打ち出すための「目玉」や政権のイメージアップのために女性を「活用」しようとしたのは安倍首相自身です。
 そのために資質や適格性には目をつぶり、「身体検査」も十分には行わず、これらの女性を閣僚に起用してしまいました。女性を「道具」のように利用しようとした安倍首相の姿勢や任命権者としての責任は厳しく追及されなければなりません。

 第2次安倍政権は、発足してから昨年の参院選までデフレ脱却と景気回復を掲げて「アベノミクス」を前面に出しました。「猫かぶり」の第1段階です。
 7月の参院選で自民党が勝利して「ねじれ状態」が解消されてからは、本来の新「富国強兵」政策に基づいて「積極的平和主義」という極右軍国主義路線を突っ走ってきました。「危険な暴走」の第2段階です。
 そして、手練手管の内閣改造で峠を越え、今回の2閣僚のダブル辞任によって坂を転げ落ちる「転落」の第3段階が始まったようです。この超タカ派極右改憲内閣の転落を早めるために総反撃による追撃戦に移るのが、これからの私たちの課題だということになります。

 かつて中国の作家・魯迅は、犬が水に落ちて「もう出てきて人に咬みつくことはあるまいと思うのはとんでもないまちがいである」として、こう主張しました。「水に落ちた犬は打て」と……。
 私も、次のように言いたいと思います。「小渕・松島」という石にけつまずいて水に落ちてしまった安倍首相に手を差し伸べてはなりません。「水に落ちた安倍は打て」と……。

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