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12月11日(木) 選挙で自民党に鉄槌を加え特定秘密保護法を廃止に追い込もう [秘密保護法]

 権力者にとって知られたくない事実こそ、国民にとっては知らなければならない事実です。それを隠したいとき必要になるのが、「秘密保護」のための特別の法律だというわけです
 そのような法律が昨日施行されました。そのことは権力者にとって隠したい事実があるということ、これから生まれてくる可能性があるということを、私たちに知らせてくれています。

 昨日の特定秘密保護法の施行に伴って、秘密の指定や解除が適正に行われているかどうかを監視する「独立公文書管理監」に、検察官出身の佐藤隆文法務総合研究所研修第1部長を充てる人事が発表されました。また、秘密の指定など制度運用は上川法相、運用状況のチェックは有村女性活躍相が担当するとされ、事務局となる内閣府の「情報保全監察室」も発足しています。
 いずれも行政府に属するもので強制力はなく、独立性がどのように担保されているのかという大きな問題を抱えています。「身内」の組織をいくら作ってもチェック機能は働かず、拡大解釈や乱用を防ぐ仕組みにはなりません。
 法施行に合わせて、国会にも衆参両院の「情報監視審査会」が設置されました。ただし、衆院解散の影響で実質的な発足は特別国会が召集される今月下旬以降になり、設置されても秘密会ですから、こちらの方も情報公開による「国民の知る権利」を守るものとはなっていません。

 すでに何度も指摘されているように、この秘密保護法にはさまざまな問題があります。
 第1に、プライバシーの侵害です。秘密保護法には「特定秘密」を取り扱う人を調査して管理する「適性評価制度」がありますが、調査項目はローンなどの返済状況、精神疾患などでの通院歴、酒癖、家族の国籍など、プライバシーに関する事項を含めて多岐にわたっています。
 秘密を取り扱う人は国家公務員だけではありません。一部の地方公務員、政府と契約関係にある民間事業者で働く人も含まれ、本人の家族や同居人にも調査が及び、広い範囲の人の個人情報が収集・管理されることになります。

 第2に、「特定秘密」の範囲が曖昧です。「特定秘密」の対象になる情報は「防衛」「外交」「特定有害活動の防止」「テロリズムの防止」に関する情報とされていますが、その範囲は広くどんな情報でもどれかに該当し何でも「特定秘密」になってしまう可能性があります。
 行政機関が国民に知られたくない情報を「特定秘密」に指定し、国民の目から隠してしまえるということです。例えば、普天間基地に関する情報や自衛隊の海外派遣などの軍事・防衛問題は「防衛」に含まれ、原子力発電所の安全性や放射線被ばくの実態・健康への影響などの情報は「テロリズムの防止」に含まれるなど、「特定秘密」に指定され国民の目から隠されてしまうかもしれません。
 そのうえ、刑罰の適用範囲も曖昧で広くなっています。省庁と契約している民間業者も最高懲役10年とされていますが、どのような行為について犯罪者として扱われ処罰されるのかが全く分かりません。

 第3に、マスコミの取材・報道に対する制限と委縮という問題があります。「特定秘密」について知ろうとする行為も、「特定秘密の取得行為」として処罰の対象になるからです。    
 これでは、自由な取材活動や調査ができません。マスコミの記者やフリーライターだけでなく、学者・研究者などの調査や国会議員の国政調査権も大きな制約を受けることになるでしょう。
 正当な内部告発についても萎縮させることになります。この法律が実際に発動され適用されなくても、罪に問われる可能性があるというだけで取材活動や内部告発が自主規制され、国民の知る権利が制約されることになるでしょう。

 このように、特定秘密保護法は民主主義国家として自由・民主主義・人権が保障されているのかどうかが疑われるような内容を持っています。日本という国が民主主義を語れる国であるためには、このような法律を制定すべきではありませんでした。
 このような悪法が施行された今、国民の手によって葬り去るしかありません。施行されても実施されないようにし、いずれ廃止させるためには、国民による異議申し立てがはっきりと示されなければなりません。
 そのための絶好の機会が今回の総選挙です。自民党に大打撃を与えることによって、施行されても実施されず廃止につながるような力関係を作り出すことが重要です。

 つまり、特定秘密保護法をさし当り「仮死状態」に追い込み、できるだけ早く廃止させるということです。そのためにも、今度の総選挙で自民党を圧勝させてはなりません。
 自由と民主主義は、国民自身の手によって守られなければならないものです。その第一歩として、このような暴挙を行って恥じることのない自民党に鉄槌を下そうではありませんか。

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