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8月27日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』8月27日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「無策の末の処理水放出 東電と政府の尻拭いになぜ血税?」

 政府は常に「最後は金目」で、税金を自分たちのカネだと思って都合よく使いたがるが、冗談ではない。金を出す国民に満足のいく説明をすべきだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「実害がないことが証明されて初めて『風評』です。溶け落ちた核燃料に直接触れた汚染水を処理しても、通常原発の排水とは含まれる放射性核種は異なる。その検証もロクにしなければ国民の不安は募るばかりです。それなのに、岸田首相は福島原発を視察した際も東電関係者にハッパをかけただけで、地元の漁業者らとは面会さえしなかった。国民の理解と納得を深めるという民主的プロセスを踏まず、『やってる感』の演出のみ。このタイミングでの放出は窮屈な政治日程をにらんだ結果で、どこまでも自己都合が最優先。異なる意見を出し合い、より良い解決策を探るのが成熟した民主社会です。首相はその前提となる信頼構築を度外視しています」

 この国では全くと言っていいほど、民主主義は機能していない。



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