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9月5日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月5日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:世界も本音は呆れている「処理水放出」日本が失ったとてつもないもの

 海洋放出以外の選択肢を真剣に検討してこなかったことも、不信感を招く要因になっている。スリーマイル島原発事故で選択された大気放出や、モルタル固形化で地下埋設するなどの案もあった中、最も安易な方法が海洋放出だった。しかし、メルトダウンしたデブリに直接触れた水を公海に垂れ流した国などどこにもない。

■中国との対立を煽って喜ぶ連中もいる

 「最初から海洋放出ありきで進められていた。それで誰にとってメリットがあるかといえば、東電です。経費があまりかからず、お手軽だという理由でしょう。しかし、安保政策で仮想敵国に名指しするなど中国との関係を悪化させてきた延長線上で処理水を海洋放出すれば、全面禁輸のような厳しい措置が取られることは想定できたはずです。政府はこれまで風評対策などとして800億円の基金を設けていたが、とても足りない。漁業関係者への補償などを考えたら、今後いくら経費がかかるか分かりません。海洋放出には経済合理性もないし、国際社会での日本の評判まで貶めてしまえば、トータルでどれだけのマイナスか分かりません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 中国の反発は分かり切っていた。それも、米中対立の代理戦争として日中対立を煽りたい連中には好都合だったのかもしれないが、ここでまた新たな火種を生んでどうするのか。台湾有事を煽って、中国とドンパチやるつもりなのか?


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