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3月31日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月31日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「国民は干上がる 瀬戸際、正念場が長期戦になった衝撃<下>」

 20日には、スペインから成田空港に帰国した沖縄の女子生徒が空港内での待機要請を無視して県内に帰宅するというハプニングがあった。結局、女子生徒は陽性だった。

 こうした問題が発生するのも、“お願い”すれば国民は従うという幻想を政府が抱いているからだ。しかし、要請に伴うホテルの滞在費用は自腹である上、ホテル側から宿泊を拒否されるケースもあるという。ホテル代も補償しないのに「14日間も待機していろ」とは、どだいムリな話だ。

 「公益に対する責任を自覚していない、典型的な自己責任論です。安倍政権は自粛を要請するばかりで、いくら補償するのかという具体策は口にしません。抽象的なことを並べているのだから、国民が納得できなくて当然です」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 米国からの入国者も行動制限の対象となった26日は、成田に米国からの帰国者が殺到。空港の検疫所には一時、100人以上の長蛇の列ができた。一方で、シカゴから到着した乗員乗客92人を自粛要請すらしないまま入国させていたのだからズサン極まりない。

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3月29日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月29日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「海外から逆流、水際決壊 感染者は10倍ゲームで増えていく」

 この日の参院予算委では、都による野外の宴会自粛要請が出ていた今月下旬、安倍の妻・昭恵氏が都内で花見をしていたと週刊誌で報じられたことも取り上げられ、安倍は「レストランで知人と会合を持った」などと説明していたが、総理大臣の妻でさえ、この程度の緩~い認識だったわけだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

 「東京五輪を控えていたことや、さまざまな政治的思惑から、安倍政権は新型コロナウイルスの対策に真正面から取り組んでこなかった。そのツケが今、如実に表れている。そして今まで散々、ウソをついてきた安倍政権は何を言っても国民に信用されないし、対応もできないでしょう」

 米ミシガン州デトロイトは、2週間前にはゼロだった感染者が今や1000人近くに膨れ上がったが、東京でも同じ状況になりかねない。そうなれば社会・経済への影響は計り知れないだろう。「阿鼻叫喚の地獄」に今から備えたほうがいいかもしれない。


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3月25日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月25日付に掲載されたものです。〕

*記事「赤木さんの妻激怒 安倍首相「不誠実答弁」繰り返す罪深さ」

 昭恵夫人が名誉校長を務めていた学園にタダ同然で国有地が売却された問題について、安倍首相が「私や妻が関係していれば総理も議員も辞める」とタンカを切ったのが2017年2月17日だった。改ざんは、その直後から始まった。

 同年2月22日、菅官房長官が官邸に佐川理財局長(当時・以下同)、中村総務課長、太田大臣官房総括審議官を呼び、森友問題について“説明”を受けた。これは18年3月30日の衆院財務金融委で明らかになった事実だ。この日を境に、佐川局長の答弁は強気になる。

 24日の予算委で、佐川局長は初めて「交渉記録はない」と発言。「すべて廃棄した」「パソコン上にも残っていない」と言い張るようになった。佐川局長に差し入れられた「もっと強気で行け!」という“首相メモ”も話題になった。そして26日から、赤木さんは抵抗むなしく改ざんを担わされたのだ。

 「安倍首相の説明に納得できる人がいるでしょうか。首相の答弁が発端になったのは明らかです。佐川氏が勝手に忖度して改ざんを指示したのか、官邸から言われたのか。中立的な第三者委員会で再調査するしかありません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学) 

 赤木さんの妻も第三者委員会による再調査を強く求めている。

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3月19日(木) 赤木さんに森友文書改ざんを強要する原因を作った安倍夫妻の罪は重い [首相]

 『週刊文春』を購入して森友文書改ざんについての記事を読みました。昨日、東京都知事選挙についての申し入れで、衆院第2議員会館に行く途中でのことです。

 この申し入れについては『しんぶん赤旗』や『東京新聞』に記事が出ています。立憲民主党の長妻昭代表代行、国民民主党の岸本周平選対委員長、日本共産党の小池晃書記局長、社会民主党の中川直人副幹事長、東京生活者ネットの西崎光子共同代表に、都知事選挙で共闘するよう要請してきました。
 長妻さんと小池さんの「ダブル・アキラ」には、八王子市長選挙で応援に来ていただきました。それについても、お礼を申し上げました。
 司会は立憲民主党東京都連の手塚仁雄代表でした。手塚さんにも、八王子市長選挙で白神ゆり子候補を推薦していただいたことへのお礼を伝えました。

 『週刊文春』には、森友の公文書改ざん問題で自ら命を絶った財務省近畿財務局職員の赤木俊夫さんの遺書全文と、元NHK記者で今は大阪日日新聞記者の相澤冬樹さんの記事が掲載されていました。赤木さんの遺書については、今日の朝日新聞や東京新聞などに要旨が、毎日新聞には全文が掲載されています。
 赤木さんの妻は昨日、佐川元理財局長と国を大阪地裁に提訴しました。この裁判で、国有地の格安での払い下げは昭恵夫人からの圧力や忖度のためであり、そのことを隠ぺいするために森友関連の公文書の改ざんが命じられ、その不正を苦にした赤木さんが精神を病んで自ら命を絶つにいたったという真相が明らかになることを祈っています。
 事件の発端は国有地の不当廉売であり、それについての安倍首相の答弁が隠蔽・改ざん工作の背景にありました。安倍首相と妻の昭恵さんを守るために行われた不正であったことは明らかで、本省からの指示で無理やりその仕事をさせられた赤木さんの悔しさと無念はいかばかりだったでしょうか。

 この記事と遺書を読んで、胸が熱くなったのは私だけではないでしょう。同時に、赤木さんを自殺に追い込んだ関係者、とりわけ諸悪の根源である安倍首相と昭恵夫人に対する怒りを抑えることができませんでした。
 佐川さんや安倍さん、麻生さんは、この遺書を読んでも何も感じないのでしょうか。政治家や官僚である前に人間ではありませんか。
 命を懸けた告発に真摯に向き合い、人間としての正直で良心的なな対応を求めたいと思います。これらの人たちに良心というものがあればの話ですが。

 改ざんが始まったそもそもの原因は、安倍首相が「妻や私が関与していたら私は総理も議員も辞める」と答弁したことにあります。それにつじつまを合わせるための公文書の書き換えでした。
 権力者が嘘をついたり過った言動を行い、それにつじつまを合わせるために記録を隠したり書き換えたり嘘を上塗りしたりする。桜を見る会や検事長の定年延長問題などでも、このようなことが繰り返されてきました。
 そのために悔しい思いをしている官僚や役人がどれだけいるでしょうか。第2の赤木さんを生まないためにも、安倍首相には責任をとって「総理も議員も止める」という約束を果たしていただきたいものです。

 財務省の佐川さんからの指示で赤木さんが行った作業は、公文書から「安倍昭恵氏に関する記述」を一つ残らず削除することでした。森友学園への公有地の払い下げに昭恵さんが関与したことを裏付ける数々の公文書を改ざんさせられ、最後にはすべての責任を押し付けられて自殺に追い込まれたのが赤木さんです。
 これは「権力による殺人」ではありませんか。その犯人を明らかにしないことには、いつまでたっても赤木さんは浮かばれません

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3月17日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月17日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「リストラ加速へ 異次元に突入“新型コロナ”地獄の今後<下>」

 感染時期の長期化につながる「ピークアウト」戦略と、安全な五輪の実現が矛盾しているにもかかわらず、政府は「中止・延期論」の“火消し”に躍起だ。安倍も福島で始まる国内の聖火リレーのスタートに「立ち会いたい」と強調してみせた。

 開催判断を握るのはIOC(国際オリンピック委員会)だが、「WHOの助言に従う」(バッハ会長)と責任を丸投げしている。安倍政権は先週、ここぞとばかりにWHOにコロナ対策費として1億5500万ドル(約166億円)を追加拠出。“買収行為”に打って出た。

 中止か延期となれば、対策が後手に回った安倍の責任に及ぶ。それを避けるがため、終息のメドが立たない状況での五輪強行は最悪である。

 「WHOはパンデミック宣言を出し、安倍政権は緊急事態宣言が可能な法改正をしました。感染拡大の続く危機的な状況において、五輪強行は“狂気の沙汰”です。日本への選手団派遣を拒否する国が出てきても不思議ではありません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 招致段階からウソにまみれた東京五輪。“呪われた”五輪を強行したら、ますます不吉なことが起こりかねない。


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3月14日(土) 安倍首相に緊急事態宣言という「劇薬」を使わせてはならない

 先日のブログに書いた「令和大不況」「安倍コロナ恐慌」とも言うべき金融危機が現実のものになりました。新型コロナウイルスの感染がイタリアなどヨーロッパやアメリカで拡大し、世界の混乱は深まるばかりです。

 そのような中で、昨日、新型コロナウイルスを対象に加える改正新型インフルエンザ等対策特別措置法が成立しました。これで、安倍首相は「緊急事態宣言」を出して国民の私権制限もできるようになりました。
 政府は蔓延の恐れが高いと判断した場合、首相を本部長とする対策本部で基本的対処方針をまとめます。緊急事態宣言を出すか専門家の意見を聞いた上で検討するとされています。
 実際に宣言を出す場合には、都道府県を単位とする区域や期間を首相が示し、都道府県知事が住民の外出自粛や学校、老人福祉施設などの使用停止、イベントなどの開催制限、医薬品、食品などの売り渡しなどを要請・指示することになります。従わない場合には、罰則があるものもあります。

 しかし、感染拡大の「瀬戸際」には間に合わず、菅官房長官が現在は直ちに緊急事態宣言を出す状況にはないと説明しているように、このような措置を必要とするような状況にはなっていません。それなのになぜ、わずか3日間という短期間に急いで改正法を成立させたのでしょうか。
 そこには、民主党政権時代に成立した法律を使いたくない、新型コロナウイルス対策に真剣に取り組んでいるという「やっている感」を国民に印象付けたい、野党を分断したいという政治的な思惑があったものと思われます。もちろん、チャンスがあれば緊急事態宣言を出し、改憲に結び付けたいという安倍首相独自の思いがあったかもしれません。
 しかし、これは副作用の強い「劇薬」のようなものです。それを安倍首相に使わせてはなりません。

 すでに現状でも、新型コロナウイルスの感染による健康被害より、それに対する対策によって生じた経済や社会生活上の被害の方が大きくなっているよう見えます。もし緊急事態宣言が出されれば、このような逆転現象はさらに拡大するでしょう。
 国民の権利は制限され行政の権限が格段に強化されるだけでなく、経済や産業活動が制約され急速に停滞し、東京証券市場の株価は1万円を割るかもしれません。それほどに事態が悪化しているというメッセージを国際社会に伝え、オリンピック・パラリンピックの開催は不可能になるでしょう。
 安倍首相のことですから、それでも出してみたいという悪魔の誘惑にかられるかもしれません。それを阻止できるかどうかによって日本の命運は決まります。

 新型コロナウイルスという人類の脅威が発生した時のツートップが、安倍首相と麻生副首相であるというところに、日本の不幸があります。加えて、超大国アメリカのトップがトランプ大統領であるというところに、世界の不幸があると言って良いでしょう。
 新型コロナウイルスに人類が打ち勝つために最も必要なことは政治への信頼です。まさにそのときに、全く信頼できないリーダーが政治を動かしているという巡りあわせに世界と日本が翻弄されていると言わざるを得ません。

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3月10日(火) 新型コロナウイルス対策で「特効薬」ではなく「毒薬」を調合しようとしている安倍首相 [首相]

 新型コロナウイルスの脅威が世界を覆い始めています。かつてない危機が地球全体に及び、世界を大混乱に追い込みました。

 世界同時不況の始まりではないでしょうか。ニューヨーク株式市場では、取引開始直後にダウ平均が1800ドル超下落し、取引を一時停止した後、再開直後の下げ幅は2000ドルを超えて過去最大となりました。
 日本の株式市場も急落を続け、10日午前の日経平均株価は一時、取引時間中としては約1年3カ月ぶりに1万9000円を下回りました。まさに「令和大不況」「安倍コロナ恐慌」の様相が強まってきたようです。
 このままでは倒産・廃業と解雇の嵐が押し寄せてくるにちがいありません。新型コロナウイルス感染について安倍首相は「今が正念場」と言い出していますが、日本の経済と社会、産業活動にとっても「正念場」を迎えているのではないでしょうか。

 安倍首相は初動対応に失敗し、後手後手に回って感染を防ぐことができず、政治的な思惑を優先して真正面から感染阻止に取り組んできませんでした。当初は、コロナでサクラを消すことができるかもしれないと計算していたのかもしれません。
 そのために感染が拡大し、内閣支持率も急落しました。慌てた安倍首相は、小中高校の一律休校や中国と韓国からの入国制限の要請など、専門家の意見も聞かずに思い付きの対策で暴走を始めました。
 そして今度は、ドサクサに紛れて「緊急事態宣言」を可能にする新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正を行おうとしています。「特効薬」の代わりに「毒薬」を調合する愚策で、「殺人犯にピストル」を持たせるようなものだと言わなければなりません。

 政府の新型コロナウイルス対策の専門家会議が現在の国内の感染状況について「爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえている」という見解をまとめているように、私権制限を含む「非常事態宣言」なしでも対策は可能なのです。「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の改正は全く必要ありません。
 改正の理由は、これまでと同様に安倍首相の政治的な思惑にあります。新型コロナウイルスの脅威を奇貨として緊急事態を宣言し、憲法改正に結び付けたいと考えているのではないでしょうか。
 しかし、このような措置は人権を制限して立憲主義を破壊するだけでなく、国家統制経済の色合いの強い強権的な支配を生み出します。まさに、「惨事便乗型ショック・ドクトリン」の現代版にほかなりません。

 しかも、すでに経済は委縮し社会活動は停滞して商店街は閑古鳥が鳴き、株価は大暴落で国民生活は大混乱に陥っています。このうえ、政府が「緊急事態宣言」など出せば「異次元の自粛」が生じ、経済と産業、国民生活は壊滅的な打撃を受けるにちがいありません。
 現在の状況を冷静に見れば、「緊急事態宣言」が薬ではなく毒であることは明瞭です。いま必要なことは、新型コロナウイルスへの脅威を利用した安倍首相による「惨事便乗型ショック・ドクトリン」を許さず、新型コロナウイルスへの恐怖によって生じつつある「令和大不況」「安倍コロナ恐慌」を全力で防止することではないでしょうか。


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3月8日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月8日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「この政権には無理だ 恐るべき愚鈍と場当たりに国民は戦慄」

 「中国と韓国から日本に入国する人に対して2週間の待機を要請するそうですが、現場は振り回されて大変です。まず、どこで待機させるのか。菅官房長官は『空港周辺のホテルが空いているから泊まってもらう』などと言っていましたが、その滞在費用は公費で負担するのでしょうか。何も明らかになっていないのに、民間企業に任せるのは酷というものでしょう。新型コロナ対策で反中嫌韓の支持基盤まで離反しそうになり、慌てて打ち出したパフォーマンスだから、対応は現場に丸投げになる。新型コロナウイルス封じ込めの実効性よりも政権維持が大切で、今回も“やっているふり”をしているだけです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学) 

 学校の一斉休校と同じで、専門家会議の知見も聞かず、法的根拠もないまま、思いつきで安倍がブチ上げた政策によって、全国的に混乱が広がる。後手後手どころの話ではなく、もはや安倍の存在自体が国難そのものと言っていい。

 「モリカケ問題や桜疑惑で顕著なように、嘘と詭弁で国民をダマしてきたのが安倍政権です。危機管理においては正確な情報を公開することが肝要ですが、都合の悪いものは改ざん・隠蔽という体質が知れ渡っているから、政府の発表はまったくもって信用できない。平時なら、それでも何とかなったのでしょうが、今は国家的危機です。新型コロナ蔓延への懸念に加え、中韓からの入国制限でインバウンドも見込めなくなり、株価も暴落。経済的な影響は計り知れません。令和大不況、あるいは“安倍コロナ恐慌”の始まりと言うべき事態で、日本経済はお陀仏寸前です。この期に及んで、トンチンカンな“やっているふり”で乗り切れると思っているとしたら大間違いですよ」(五十嵐仁氏=前出)


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3月5日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月5日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「実際の感染者は何人? 出口が見えない“1億総自粛”の成否」

 安倍が科学的根拠もなく、専門家の意見も聞かず、担当閣僚の異論さえ封じ込め、独断で全国一斉休校を呼びかけたことで、教育現場も各自治体も大混乱。低学年の児童を抱えるひとり親や共働き夫婦もテンヤワンヤで、長くなった春休み中の家での食事に備え、米やカップ麺、レトルト食品などの買いだめももたらした。

 「安倍首相に全国一斉休校のアイデアを吹き込んだのは『官邸官僚』のトップ、今井尚哉首相補佐官のようです。彼は感染防止の門外漢。専門家よりも自分の腹心の意見を取り入れた首相の独断専行には驚きます。今井氏の考えの背景にあるのは、恐らく国会で後手後手対応の批判の矢面に立つ首相への忖度。つまり官邸のコロナ対策は支持率や世論の反応ばかり気にして、肝心の国民生活は後回し。支持率急落を恐れ、ついに暴走を始めた印象です」(法大名誉教授・五十嵐仁氏)

 支持率最優先のコロコロコロナ対策に振り回されっぱなしの官僚の気苦労や疲弊を想像すると、気の毒に思えてくる。

 終わりなき1億総自粛で感染拡大が収まればまだしも、この政権はもはや神頼み。終息の前に日本経済が大不況に突入してもおかしくない。

 「この政権はモリカケ、桜に官邸の守護神の定年延長でも平然と嘘をつき、その嘘に合わせて官僚に事実をねじ曲げさせてきた。今さら新型コロナウイルス対策だけは信用して欲しい、と言われても誰が信じるのでしょうか。自ら土台を崩し、壊してきた政治への信頼感の欠如が、ブーメランのように政権に跳ね返っています。安倍首相がコロナ対策を発信するほど、国民の疑心暗鬼は増すばかりで、もはやリーダーの資格はありません。お引き取り願うのが、最大のコロナ対策です」(五十嵐仁氏=前出)

 終わりなき1億総自粛の成否は問うまでもないのである。


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3月3日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』3月3日付に掲載されたものです。〕

*記事「安倍政権の新型コロナ対応に“反旗” 地方首長「従わない」」

 和歌山は自民党の二階俊博幹事長や世耕弘成参院幹事長の地元でガチガチの保守王国。仁坂知事も自公推薦のおかげで4回連続、当選している。政府の方針に従わないのは異例のことだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「住民の顔が見える“現場”で仕事をしている首長が、安倍政権のリアリティーのない政策に従わないのは当然です。新型コロナの問題は、住民の命がかかっています。命と引き換えに安倍政権に忖度はできません。責任ある地方の首長のこうした動きは広がっていくのではないか」

 SNS上では「#安倍やめろ」「#安倍は無能」のハッシュタグがつき、盛り上がっている。

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