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10月19日(金) 『日刊ゲンダイ』でのコメント [コメント]

〔以下の私のコメントは、『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*10月16日付巻頭特集「早すぎる「消費増税」表明 1年がかりで国民懐柔の悪だくみ」
 「もし、統一地方選や参院選の直前に消費税増税を決定したら、消費税が一大争点となり、自民党は大敗必至だったはずです。選挙前に“安倍おろし”が勃発した可能性もあった。その危険を回避するために、少しでも統一地方選や参院選と時期を離して消費税増税を決定しようとしたのは間違いないでしょう。かといって、総裁選が終わるまでは口にできなかった。実際、1年前に決定したことで、統一地方選でも参院選でも、消費税は争点にならない可能性が高い。さすがに、この秋の臨時国会では消費税増税の是非が議論になるでしょうが、日本人は新年を迎えると、昨年のことは忘れてしまいますからね。本来、“税”こそ“政治”ですが、このままでは国民は、消費税増税の是非について審判を下すタイミングをそらされる恐れがあります」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

*10月17日付巻頭特集「「消費増税」「小手先対応」何から何までデタラメの極み」
 「消費税を8%に引き上げた時も景気は落ち込みました。何兆円もの購買力を奪うのだから当たり前です。しかも、安倍政権の6年間で実質賃金は下がり、社会保険料の負担増や所得税の控除縮小で可処分所得は減り続けている。家計支出が低下している中で、消費税を上げればどうなるか。庶民生活は破綻してしまいます。どんな対策を講じたところで、小手先対応ではどうにもならない。ただでさえ、世界同時株安などで景気が底割れの懸念もあるのです。今はまだ2020年の東京五輪需要で持っていますが、五輪後の大不況は避けられません。そんな時に消費税を上げるなんて、狂気の沙汰です」(政治学者の五十嵐仁氏)

 「軽減税率と聞くと、税負担が軽くなるように錯覚しそうになりますが、現行8%に据え置くというだけの話で、軽減ではなく“継続税率”です。負担軽減策でも何でもない。生活必需品は非課税にするなら分かりますが、1000円の食料品を買って、支払いが1100円か1080円かの違いしかありません」(五十嵐仁氏=前出)

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