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9月11日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月10日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「嫌韓で河野防衛相 おぞましい内閣改造“下馬評”の顔ぶれ」
 「隣国に礼を失した態度で、日韓関係を悪化させた張本人である河野氏を本当に防衛相に起用するのなら、安倍首相が日韓関係を改善する気はみじんもないことの表れ。これまで以上に嫌韓姿勢を強めるというメッセージにほかなりません」と言うのは、法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)だ。こう続けた。

 「かつて河野氏は反原発を掲げ、歯に衣着せぬ発言で注目を集めましたが、2015年の初入閣と同時に、反原発を主張したメルマガを消去した。しかも父親の洋平氏は日韓関係の改善に尽くし、『河野談話』を表明したハト派のシンボル。政治家としての信念をねじ曲げ、父親の顔に泥を塗ってでも、首相の価値観に合わせる。そうして下からおもねり、首相に気に入られれば“ポスト安倍”のひとりとしてチヤホヤされ、逆に首相の勘気に触れれば出世が遠のく。独裁者の顔色を常にうかがうような異常さが、自民党内に蔓延しているのです」

 異論を許さぬ政権トップの狂気が所属議員に伝播し、もはや手に負えない状況に陥っているのが、7年近くに及ぶ「安倍1強」を経た与党内の惨状なのである。

 「『権力は腐敗する。絶対権力は絶対に腐敗する』との格言を地で行くのが、今の政権と与党の姿です。6年半もの長期政権は腐臭プンプン。内閣や党の中枢以外は中堅・若手議員を登用し、臭いを消そうとしているのかも知れませんが、長期政権を支えた麻生財務相や菅官房長官、二階幹事長ら首相の“お気に入り”が中枢に居座る限り、約7年モノの古漬けの臭いは絶対に消せません。権力の腐敗を止めるには、トップに辞めてもらうしかないのです」(五十嵐仁氏=前出)


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