SSブログ

6月15日(月) 梅雨がないはずなのに-北海道の旅 [旅]

 昨日、というより、今日、北海道の旅から帰ってきました。たった一泊の旅でしたが、その中身の濃かったこと。
 「1年で1番美しい季節」のはずでしたが、「雨男」の私です。やはり、「雨」に歓迎されてしまいました。

 何と言っても、帰りが大変でした。飛行機の出発が1時間も遅れ、終電に間に合うかどうか、ギリギリだったからです。
 私が乗るはずの飛行機は、20時50分新千歳発のエア・ドゥ26便でした。ところが、乱気流に巻き込まれたとかで、乗るはずの飛行機の到着が遅れてしまったのです。
 このため、22時20分に羽田到着予定だったのに、1時間後の23時20分の到着でした。急いでモノレールに駆け込んだのが23時35分、浜松町で大宮行きが出たのが午前0時2分、何とか神田で0時20分の高尾行き最終電車に間に合いました。

 やっと家にたどり着いたときは、午前1時半を超えていました。冒頭で、「今日、帰ってきた」と書いたのは、このような事情だったからです。
 飛行中、私たちも乱気流に巻き込まれるのではないかとヒヤヒヤしましたが、それは大丈夫でした。それほど揺れることもなく順調で、予定時間より少し早めに着いたほどです。
 そのお陰で、何とか最終電車に間に合いました。そうでなかったら、昨晩は都心のホテルに足止めされていたところです。

 これも含めて、今回の北海道行きは、大変、印象深い旅になりました。土曜日に最後までお付き合いいただいた北大のUさん、小樽商科大のKさん並びに私大教連北海道と全大教北海道の皆さんには、この場を借りてお礼申し上げます。
 また、昨日、車を運転して案内してくださったYさん、このドライブに付き合ってくださったTさんの旧友お二人にも、お礼を言いたいと思います。ありがとうございました。
 お陰様で、有意義なだけでなく、楽しい北海道行きになりました。梅雨のないはずの北海道なのに、雨が降ったり止んだりの生憎の天気だったのは残念でしたが……。

 今回の北海道行きの目的は、北海道の大学関係の教職員組合に呼ばれて、労働問題のセミナーで講演するためでした。先週の週末は東京土建の幹部学習会で伊東温泉に行き、「情勢の特徴と労働組合の役割」について話をしましたが、今回のテーマは「労働政策の転換と非正規雇用-民間部門と公共部門の対比を意識して」というものです。
 このようなテーマでの講演を頼まれたのは、大学でも非正規労働者が増えているからです。そればかりでなく、1年任期で更新は3年までという例が多くなっています。
 この問題をどう考えたらよいのか。この間の労働の規制緩和・非正規労働者の増大から再規制への反転という流れの中に位置づけて話をして欲しいというわけです。

 非正規労働者の更新を3回で打ち切ることには、何の根拠もありません。3年経ってようやく仕事になれてきたところで契約を打ち切られれば、働いている当人はもちろん困るでしょうが、働いてもらっている現場も混乱し、様々な問題が生じます。
 担当している仕事が期限付きのプロジェクトで、3年で終了するというようなものなら話は分かります。しかし、継続性の強い仕事で雇い止めをした後に新人を雇わなければならないというのでは、全くの愚行だと言うしかないでしょう。
 ある大学では、3年に一度、大混乱が生じて困っているという話も聞きます。このような愚行を止めさせるために大学関連の教職員組合全体で取り組めば、3年や5年の有期雇用を撤廃させることは十分可能でしょう、というような話をしてきました。

 講演終了後、北大正門前のジンギスカン料理「義経」でご馳走になりました。組合でよく使うお店だそうです。
 「持ち込み自由」だというので、わざわざ地酒の「国稀北海鬼ごろし」と「北海道ワイン」の赤を用意していただきました。このブログの読者の方もおられ、私が「地酒党」であるということをご存知だったようです。
 思わぬところで、ブログの効用が発揮されたというわけです。美味しいジンギスカン鍋、今が旬のアスパラガスやホタテのお刺身などを堪能させていただきました。

 この日の宿は、大通公園近くの「プリンスホテル札幌タワー別館」です。「立派なホテルをとっていただきまして」と言いましたら、「いやー、YOSAKOI祭りでどこも一杯で、ここしか空いていなかったんですよ」と仰います。
 ホテルでチェックインの手続きをした後、Uさん、Kさんと一緒に、その「YOSAKOI祭り」を見に行きました。大通公園周辺で、夜9時半までやっているというのです。
 「意外と夜はいいですね。昼だと、人が一杯で見るのも大変ですよ」と、案内してくださったUさんは仰います。公園の脇の道路や公園内の特設舞台では、それぞれの連が趣向を凝らして踊っていました。

 すごい迫力です。元気いっぱい踊っている姿を見て、そのエネルギーに圧倒されるような気がしました。
 幸い、雨は上がっています。街の闇をバックに、踊りに弾ける若者の明るさが一段と映えるようでした。
 踊りが終わった後、近くの小料理屋に直行したことは言うまでもありません。「千代鶴」の「蔵」をいただきながら食した「八角」の唐揚げや「ほっけ」の刺身(「煮付け」ではありません。念のため)の美味しかったこと……。

 翌日の14日(日)、朝起きてすぐにカーテンを開き、空を見上げました。ドンヨリとした灰色の雲が垂れ下がっています。
 見下ろすと、道路が濡れているように見えます。雨のようです。ああ……。
 この日は、古い友人のYさん、Tさんと一緒に、「蝦夷富士」として名高い羊蹄山までドライブする予定でした。せっかくの北海道の休日なのに、またも「雨男」の本領発揮とは……。

 この日のコースは、札幌の奥座敷と言われる定山渓温泉を経由し、中山峠を下って京極に出た後、羊蹄山の周囲を一周し、真狩、ニセコ、留寿都を通って支笏湖に立ち寄り、新千歳空港に至るというものです。Tさんが、事前に下調べしてくれました。
 最初のビューポイントは中山峠で、ここからの羊蹄山の眺めは絶景だそうですが、雨が降っていて何にも見えません。おまけに雪まで残っていて、寒々とした光景でした。
 次に立ち寄ったのは京極の「ふきだし公園」です。羊蹄山に降った雨や雪が地下に浸透し、崖の途中や岩から噴き出すという勇壮な光景を目にしました。

 ということで、途中、特産のジャガイモのコロッケとトンカツの昼食を摂ったり、細川たかしの歌う姿の銅像や道の駅「大滝」に立ち寄ったり、誰もいない静かな支笏湖の湖畔を散策したりしました。何とも、水っぽい一日だったという印象です。
 しかし、東京よりは一カ月遅れているような緑の新鮮さ、美しさ、波打つ大地に延々と続くジャガイモ畑、どこまでも伸びる道路の果てしなさなど、大自然の息吹を感じ、北海道の魅力を十分に堪能することができました。
 おまけに、帰るときの飛行のトラブルや遅延まであって……。秀麗な「蝦夷富士」の姿を拝めなかったのは残念でしたが、誠に印象深い、忘れがたい旅になりました。

 「夏に、またきますから。8月に会いましょう」と、皆さんには再会を約束して、別れてきました。8月8日(土)から酪農学園大学(北海道江別市)で開かれる「第20回全国私大教研集会」http://www.jfpu.org/shidaikyoken/20shidaikyoken/20shidaiken_information.htmで講演することになっているからです。
 今度は政治問題を扱い、政治学者としての登場ということになります。テーマは、「新自由主義政策と政権はどこへ向かうか(仮題)」とされていますが、総選挙の時期によって内容は大きく変わるでしょう。

 鳩山邦夫総務大臣の辞任、千葉市長選挙での敗北、内閣支持率の急落(日本テレビ12~14日調査で支持率は23.5%と9.4ポイント減)と、麻生さんにとっては頭の痛くなるような出来事が続いています。8月8日まで、麻生「政権」は持つのでしょうか。