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6月27日(土) やけくその「自爆解散」はあるのか [解散・総選挙]

 いよいよ、麻生首相は衆院の解散・総選挙に向けて準備を始めるようです。さし当たり、党役員人事を行うことで、臨戦態勢を固めようというわけです。
 選挙に向けて「アピール力」や「論戦力」のある自民党役員に代えるつもりでしょう。でも、党内からは反対の声もあります。
 それは、そうでしょう。今の役員からすれば、「お前たちでは総選挙は戦えない」と言われたようなものですから……。

 麻生さんが、ここにきてやる気を高めているのは、昨日書いたような「勘違い」があります。同時に、このままでは自分のクビが危なくなると、危機感を覚えたのでしょう。
 総選挙に大きく影響すると見られている二つの選挙での敗北が濃厚になっているからです。5日(日)投票の静岡県知事選と12日(日)投票の東京都議選です。
 もし、この二つの選挙で負ければ、徐々に強まりつつある「麻生降ろし」の火が一気に燃え上がります。麻生首相は、解散の主導権を失うだけでなく、首相の座から追い出されてしまう可能性も出てきます。

 そこで、麻生さんは考えたにちがいありません。自分の手で解散できるチャンスは二つの選挙の結果が明らかになる前しかない、と……。
 解散したら、もう総選挙から逃れることはできません。その後に、静岡県知事選で推薦候補が落選しようと、都議選で惨敗して民主党に第一党の座を明け渡そうと、投票日は確実にやってきます。
 そうなれば、総選挙での自民党の大敗は避けられません。それが分かっていながらの解散は、「自爆解散」にほかなりません。

 麻生さんは、徹頭徹尾、「自己愛の人」なのでしょう。自分可愛さのために解散を回避し続け、今度は、自分可愛さのために「自爆」覚悟で解散に打って出ようというのですから……。
 道連れにされるのは、自民党です。連立与党である公明党もとばっちりを受けることになります。
 これまでだって、国民の生活がどうなろうと総理の椅子にしがみ続けてきた麻生さんです。自民党や公明党が迷惑しようと、こう言うだけでしょう。
 「アッ、そう」

 もし、「自爆解散」が不発に終わるなら、残された道は、もう麻生首相自身の「自爆」しかありません。いずれにしましても、来週が一つのヤマ場になるのではないでしょうか。