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6月24日(水) 民主党ライスカレーの腐敗防止のために必要なこと [政権交代]

 自民党カレーライスと民主党ライスカレーは、見た目は違うが味は同じかもしれない。でも、自民党カレーライスは腐っているから、すぐに食べるのを止めなければならない、というのが昨日書いた趣旨です。
 正確に言えば、両党は、ビーフカレーとチキンカレー、甘口と辛口以上の違いがあります。政治的な立ち位置は、基本的には、自民党は中道右派よりも右、民主党は中道左派よりも左だと言うべきでしょう。
 理念的にも政策的にも、両者は必ずしも同じではありません。これを同じだと言ってしまっては、政治研究者としての資格を問われます。

 しかし、似通っている部分があることも否定できません。また。自民党と同様の政治理念や政策的志向性を持つ議員が民主党内に存在することも否定できないでしょう。
 この両側面を見ることが重要です。民主党はきわめて雑然としており、多様な政治傾向の雑居政党なのですから。
 この民主党内には、旧自民党や民社党などから流れ込んだ議員がいます。だから、民主党も自民党と同じように“腐ってしまう”可能性があるのではないか、これをどうするのか、というのが、次の問いです。この問いにお答えしましょう。

 まず、腐敗の元になる可能性のある議員を、次の総選挙で落とさなければなりません。腐ったリンゴを取り除くことで、周りを腐らせるのを防ぐことができます。
 安全保障や歴史認識の問題で自民党以上にタカ派で復古的な主張をする議員、改憲を公言するような議員、消費税の引き上げや議員定数の削減を強く主張するような議員、労働者派遣法の改正による労働再規制に反対するような議員は、たとえ民主党であっても落とさなければなりません。代わりに、他の野党の議員を当選させることが必要です。

 次に、民主党に過大な勝利を与えてはなりません。有頂天になって慎みを忘れるほどの大勝利になれば、民主党は他の野党や国民世論を無視して暴走する危険性があります。
 今でも、社民党などとの連立は次の参院選までだと言い始めているほどです。今度の衆院選で単独過半数を獲得し、次の参院選でも過半数以上を占めれば、連立する必要がなくなるからです。
 そうなれば、自衛隊の活用、改憲や消費税の引き上げに向けての準備、議員定数の削減などに向けて動き始める可能性があります。そうさせないためには、単独過半数ではなく、他の野党の議席を合わせて初めて過半数を上回れる程度の「適度な勝利」でなければなりません。

 自民党と公明党が敗北し、現有議席を大きく減少させることは大前提です。しかし、民主党が勝ちすぎて他の野党との協力や国民世論の動向を無視できるようになっては困ります。
 民主党が与党になっても、共産党や社民党によって牽制することができ、暴走を抑制できるような状況の下での政権交代でなければなりません。
 民主党の暴走を押さえるためには強力なブレーキ役が必要なのであり、共産党や社民党に頑張ってもらわなければならないということになります。民主党以外の他の野党が躍進する意義は、まさにこの点にあると言うべきでしょう。

 そうなったときに初めて、現時点で最も望ましい国会構成が実現することになります。共産党や社民党など他の野党にとっては、かなり政治技術を要する難しい対応になるでしょうが、一方の麻生自民党、他方の鳩山民主党なら、その間隙をついて前進することは十分に可能ではないでしょうか。