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12月18日(金) 鳩山首相はどちらの道を選ぶのか [首相]

 「囁かれる来春の『首相辞任』」などという物騒な見出しが目に入りました。「まさか」とは思いますが、それほど鳩山政権の前途には難問が山積しているということでしょう。
 でも、別の見方をすれば、これは鳩山首相にとっての大きなチャンスです。難問中の難問とされている来年度予算編成と普天間基地の移設問題で指導力を発揮することができれば、日本国内はもとより全世界に強烈なリーダーシップをアピールすることができるからです。

 そのためには、「国民からの要望」をひっさげて首相官邸に乗り込んできた小沢民主党幹事長の言う通りになってはなりません。小沢幹事長をしのぐ指導力を発揮することによって、最終的な権力がどこにあるかを明示することが必要です。
 また、普天間基地の辺野古への移設という現行案の忠実な履行を求めているアメリカの言いなりになってはいけません。日本国民の民意を踏まえてアメリカを説得し、アメリカに対して「対等」にモノが言えることを証明することが必要です。
 さらに、予算編成や外交交渉のシナリオ作りあるいは下準備で画策している財務省や外務省などの官僚の筋書き通りに行動してはなりません。官僚の思惑通りにならないことで、「政治主導」の本来の姿を明らかにする必要があります。

 これらを達成できるかどうか。鳩山首相にはそれが試されているのです。歴史による試練と言うべきでしょうか。
 それが達成できれば、名宰相として歴史に名を残すことになるでしょう。民主党中心の政権基盤は盤石なものとなります。
 そうできなければ、やはり歴史に名を残すことになるかもしれません。その場合には、最悪のダメ宰相としての汚名ではありますが……。

 どちらが、鳩山さんにとって望ましいものであるのか。考えるまでもないでしょう。
 日本の政治や21世紀における進路にとって、どちらの方が好ましいものであるかも明瞭です。どうか選択を誤らないで欲しいと、切に願っています。

 もし、鳩山首相に政治家としての野心があるのなら、堂々と歴史の試練にチャレンジし「首相辞任」などという予測を覆してもらいたいものです。政権交代と政策転換を実現し、21世紀の日本の新しい進路を切りひらいたトップ・リーダーとして、歴史に名を残す絶好のチャンスなのですから……。